WBSプロ第1戦レポート_20200809


2020 WBSプロトーナメント1stレポート

今井新・高木学チーム
減水・酷暑の初戦で
フルリミット凱旋!

W.B.S.の長い歴史の中では、様々な出来事があったが、今年ほどイレギュラーな年はなかった。

なんたって試合が出来ない!

そもそも開幕パーティーが行われなかったことも記憶にない。
そして初戦からキャンセルの連続。

ひょっとしたら今年は全戦中止? なんて悪夢も頭をよぎった。
まさに未曽有の事態だ。

すべてはコロナの影響で、他のプロスポーツもそれぞれ自粛または中止・延期を余儀なくされた。

W.B.S.選手の中にも諦めの雰囲気が充満していたことも事実であった。

そんな先行きが見えない按配だったが、8月9日、ようやく初戦を迎えることができた。

まずは関係各位のご理解とご協力に感謝したい。

今年は新しいメンバーが多数加わったことで、内外の注目も大きく、この特別な初戦に厚みを増してくれた。

だが、そんな試合に与えられた条件は非常に過酷なものだった。
まだコロナ禍も収束のキザシは見えず、ソーシャルディスタンス、マスク、消毒、会話の遠慮などがマストになり、不自由極まりない制約に囲まれた。

だが、それは我慢するしかない。
もっと困った問題が横たわっていたのである。

それは酷暑と減水。

8月1日に関東の梅雨が明け、鬱陶しい梅雨が過ぎ去ったことを喜んだのも束の間、連日の酷暑は人間どころか魚も狂わせた。

おまけに大減水。
これではマッディーシャローレイクの霞ヶ浦・北浦での釣りは厳しい。

実際、34チーム68名の選手がほとんどのた打ち回った。

暑さは例年のことだからある程度慣れてはいる。
だからほとんどの選手が熱中症対策も万全にして試合に臨んだ。

だが減水が加わってはお手上げだ。

結果的に34チーム中9チームがゼロ帰着するという悲惨な事態に。

ちなみに1フィッシュが11チーム
2フィッシュが7チーム
3フィッシュが5チーム
4フィッシュがなく
5フィッシュが2チームという全体結果だった。
(1チームは1デッド)

今回は新しくカメラ担当のスタッフが加入してくれ、一緒に湖岸を回った。

回ったルートから分かったことは
選手の分布は意外に西浦に多く、あとは玉造、麻生、境島あたり、スノヤハラ、そして和田、西の洲、大山、古渡の沖、高橋川、花室川といったエリアに分散していた。

さて、そんなウルトラタフな初戦を制したのは

今井新・高木学チーム。

5本4785gという、この日にしてはぶっちぎりのウェイトを持ち込んだ。

増水時にプラクティスした結果、水は高くても魚は浅いところに居なかったことに気付いた今井選手は減水ならば余計に浅いところにはいないだろうと判断。

沖の杭や沈み物、ドックの壁という、やや水深のあるタテストにフォーカスした。

試合当日の朝一こそ、ローライトだったので浅いところを釣ったがノンキーのみ。

そこでプラン通りにシェードがからんだ杭やドックの壁をラン&ガン。

まずSSギル2.5のダウンショットを杭に絡めて1本。

さらにドックの壁でパートナーが接骨院2.5インチを躍らせて1本。

さらにタッガー4gなどで4本獲り、そこで9時半。

しかしそこでライブウェルトラブル発生。

水が回らない。

帰着しようかとしばし迷ったが、魚のケアをしながら釣りを続行することに決定。

小野川の真珠棚に行ってドライブシャッド4.5インチを鉄柱に絡めながら、テロテロ引くとこの日最大の1630gが。

その時点で11時30分。

早目に土浦近辺まで戻り、あとは魚のケアに全力投球。
無事5アライブでウェイインできた。

今回の勝因を今井選手は

「プラの時点ではまったく釣れる気がしませんでしたが、厳しい中でも丁寧に釣って行ったのが良かったと思います。魚を釣ってくれただけでなく、魚のケアも一生懸命行ってくれたパートナーに感謝です」

ちなみに今井選手はレギュラー戦初優勝である。

パートナーの高木選手は

「踊る接骨院の2.5インチは10月発売予定、よく釣れます」
と語っていた。

●今井 新 タックルデータ

Tackle.1
ロッド:エバーグリーン ヘラクレスHCSC-65ML+PLUS メタルウィップ
リール:ベイトリール
ライン:サンライン シューター・FCスナイパー12lb
ルアー:O.S.P SSギル2in 5gダウンショット

Tackle.2
ロッド:エバーグリーン ファクトHFAC-67MHST
リール:ベイトリール
ライン:サンライン シューター・FCスナイパーBMS AZAYAKA 14lb
ルアー:O.S.P O.S.Pジグ05タッガー4g+ドライブスティック3インチ

Tackle.3
ロッド:エバーグリーン ヘラクレスHCSC-67MH ブルーマイスター
リール:ベイトリール
ライン:サンライン シューター・FCスナイパーBMS AZAYAKA 20lb
ルアー:O.S.Pドライブシャッド4.5in ノーシンカー

〇ほか特記事項や勝因など
電装系のトラブルにより9時30分にはライブウェルが使用できなくなりましたが、パートナーと協力して魚のケアをしたことにより最後の1本1630gのビックバスをとれたと思います。パートナーに感謝しています。

●高木 学 タックルデータ

ロッド:ベイトロッド
リール:ベイトリール
ルアー:霞デザイン 踊る接骨院2.5in ダウンショット
ライン:フロロ10lb

 

準優勝は小島貴・兼平光喜チーム。

このチームのエリア選択も秀逸だった。

梅雨時期のプラではバスエネミー4.5インチのノーシンカーが絶好調。

減水してもシャローに魚は居ると判断。

むしろスポットを絞り込みやすいと西浦の浅いところをラン&ガン。

条件のいいブッシュなどで、ヤマセンコーを駆使するパートナーと共にノーシンカーを撃ちまくり、船中7本。

減水でも質のいいシャローは釣れるということを証明した。

小島選手は語っていた。
「人が敬遠する減水のシャローに目を付けたこと、パートナーに恵まれたことが勝因です」

まさに「人の行く裏に道あり花の山」

ナイスなスタートである。

●小島 貴 タックルデータ

ロッド:エバーグリーン フォースグランディスLTS
リール:ダイワ アルファスSV
ライン:エバーグリーン バズザイルマジックハードR12lb
ルアー:エバーグリーン バスエネミー4.5in(スカッパノン)

●兼平光喜 タックルデータ
ロッド:ダイワ ブラックレーベル PF610MLFB
リール:ダイワ SS Air 8.1L
ライン:ダイワ BASS-X フロロ12lb
ルアー:ゲーリーヤマモト ヤマセンコー4in

 

3位は小野川中流域から3本3725gを持って来た
庄内靖・清谷亮介チーム。

庄内選手がヤマセンコー・ノーシンカー、清谷選手がHPシャッドテールのダウンショットと、役割分担も冴えた。

●庄内靖 タックルデータ
Tackle1
ロッド:ベイトロッド
リール:ダイワ SVライト リミテッド 8.1R-TN
ライン:ダイワ モンスターブレイブ14lb
ルアー:ゲーリーヤマモト ヤマセンコー4in
使用方法:ブッシュ、葦際へノーシンカーでのアプローチ

Tackle2
ロッド:ベイトロッド
リール:ダイワ タトゥーラ SV TW
ライン:ダイワ モンスターブレイブ14lb
ルアー:O.S.P ドライブビーバー3.5in
使用方法:リーダレスダウンショットで縦ストへのアプローチ

Tackle3
ロッド:オンリーワンオリジナル67ML
リール;ダイワ SS Air
ライン:東レ エクスレッド 11lb
ルアー:O.S.P HPシャッドテール3.1in
使用方法:ダウンショットにてオープンウォータの沈み物へのアプローチ

●清谷亮介タックルデータ
ロッド:ベイトロッド
リール:ベイトリール
ライン:サンライン シューター・FCスナイパー8lb
ルアー:O.S.P HPシャッドテール3.1in 3.5gダウンショット

4位はシャローの沖でオマタスティックを駆使した金栗選手、ポッパーを食い走りさせた柏木選手というチームワークが機能しまくった金栗豊・柏木健作チーム。

5位は南エリア、常陸利根川の鉄杭や消波ブロックにネコリグなどを沈めて3本の貴重な魚を確保した関和学・鯉河健一チーム。

W.B.S.初参加がここまで伸びてしまった関和選手だが、久々のトーナメントに感動していたようだ。

そしてビッグフッィシュ賞は赤羽修弥・鈴木幹往チームの1640gが獲得した。

スティーズクローのテキサスリグを古渡の浚渫でスイミングさせて獲ったものである。

●赤羽修弥 タックルデータ
ロッド:エアエッジ671MB-ST
リール:スティーズ1016SV-XH
ライン:スティーズフロロモンスター14lb
ルアー:スティーズクロー5gテキサス
フック:スティーズWOS #2/0

こうして長く人々の記憶に残るであろう8月の初戦は終った。

渋い試合だったが選手全員、久々のトーナメントに酔い痴れていたようだ。

第二戦、三戦も開催できるよう祈りたい。

みなさん暑い中、お疲れ様でした。

レポート・大和小平

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