3/27 第1戦レポート


 

初戦の勝者は
小島貴・加固拓樹チーム!

記憶に残るゲームに名を残す!

2022  WBSプロトーナメント 第一戦レポート

 

ここ2年ほどコロナに翻弄されたW.B.S.プロトーナメントだったが、2022年はなんとか無事にスタートできた。

このまま1年間、予定通り実施される運びとなってほしい。

それは選手全員の変わらぬ願いだと思う。

なんたってトーナメントアングラーの一年は試合を軸に回っているからだ。

競い合う機会がなければ、プロとしての存在意義もなくなり、生き甲斐も半減する。


現に今回「試合ができることだけで嬉しい」と喜んだ選手もいた。
というわけで、ここは素直に第一戦が開催できたことを喜ぶべきだろう。

そこまではいいが、試合そのものは史上稀に見る過酷なものとなってしまった。

3月27未明、潮来マリーナ周辺には雨が降っていた。

極寒ではないが寒い。

幸い、スタート前に雨は上がったが、いまいち運気が射してこない雰囲気だった。

スタートするボートの行方を見ていると、意外にレフトターンが多い。

数艇が矢幡にバウを向けたが、残りは恐らくは最上流に飛んだと思われる。

あとはライトターン組で、北利根方面に向かった様子。

 

この時点で天気は曇天、無風。
波乱を予感させる穏やかさだった。
水温は平均10℃前後。
しかし矢幡ワンドだけは14℃あった。

第一フライトの5番という早いスタートを利してそこにカッ飛んだのは、小島貴・加固拓樹チーム。

入り口付近の「ゴージャス」な葦でエレキを降ろした。

メインパターンは上流だったが、ちょっと寄ってみるか、と言った感じだった。

そこにダブルモーションの9gゼロダンを投じれば、30分ぐらいで850gフィッシュが来た。

葦の手前で食ってきたようだ。

 

実は小島プロ、この魚が今年の初バス。
バイトも初だった。

開始早々魚をライブウェルに入れた小島選手は「よかったー」と胸をなで下ろしたが、この時点で運気はこのチームに押し寄せていたと思われる。
結果もその通りになった。
このチームが優勝したのである。

矢幡の水温が他より高かったと書いたが、第一フライト7番の馬路・清水チーム、8番の中嶋・中澤チームもここに入った。
さすがに皆さん狙いどころは知悉している。

そして中嶋チームもすぐに1本釣ったのである。

今回のゲームに於いては珍しくプロダクティヴなエリアだった。

実は小島プロ、試合前まではアタリすらもらえず、困っていた。

金曜のプラで同船者が上流でいい魚を獲ったので、それがヒントになり「そこで丁寧にリグを撃つしかない」とハラを括った。

だから矢幡でしばらく釣りを続けるも後が続かなかったので、当初のプラン通り最上流を目指した。

具体的には巴川河口。

ジャカゴとアシなどが複合するスポットである。

そこでパートナーのテキサスリグにバイトが。
これに力を得た小島選手は
「魚は居る。ここで頑張るしかない」と腹を括った。

そこからの小島選手の作戦が冴えた。

「丁寧に釣る」と決めた場合、普通ならスローなワーミングを選択するが、小島選手か手にしたのはDゾーン3/8。

それもダブルインディアナという強波動モデルである。

「押してもだめなら引いてみな」

という言葉通り、逆に強い釣りで魚に口を使わせようとしたのである。

これが見事にハマリ、1545gというビッグフィッシュが来た。

その食い方は強烈で、杭とタマネギの間からすっ飛んで来てルアーに食い付いた、という。これには小島選手も腰を抜かすほどビックリした。

その後も3本目を目指して様々な釣りを繰り広げたが、そこまで。
他のチームが劇的に釣れなかったので優勝に輝いた。

表彰式で小島選手は
「いいスタートが切れました」と語っていたが、パートナーの釣りの上手さ、ボーターへの気遣いの素晴らしさも繰り返し口にしていた。

そう、この勝利は二人で勝ち得たものである。
それがW.B.S.のチームトーナメントなのだ。

オメデトウ! 小島・加固チーム!!

photo by Takeuchi

小島選手 タックルデータ
Tackle1
ROD:Evergreen International オライオン ブラックローズ
REEL:DAIWA タトゥーラ
LINE:Evergreen International バスザイル16lb
LURE:Evergreen International ダブルモーション9gゼロダン

Tackle2(ビッグフィッシュ)
ROD:Evergreen International オライオン ライトニングストライク
REEL:DAIWA ジリオン
LINE:Evergreen International 14lb
LURE:Evergreen International Dゾーン 3/8 ダブルインディアナ

加固選手 タックルデータ
Tackle1
ROD:DAIWA ブラックレーベル SG 6101M+FB
REEL:DAIWA スティーズ SV TW 7.1
LINE:DAIWAバスX 14lb
LURE:ストレート系ワーム 3.5gテキサスリグ


準優勝は藤原勝己・大塚一真チーム。

プラでは「まったくダメ」だったが、試合当日はゲーム運びも上手くいって2本の魚を持ち返った。

といってもヒーローはパートナーの大塚選手。

藤原選手が北浦上流でガストネード(DAIWA)に2本出すもフックアウト。

そこで水原に移動すれば、大塚選手のネコリグが冴えまくって2本ゲット。

「石積インサイドのシェードにフォールさせたら食ってきた」
と学生に似合わずベテラン真っ青のテクを駆使した。

藤原選手 タックルデータ
Tackle1
ROD:KEITEC KTC 763S
REEL:ベイトリール
LINE:Evergreen International バスザイル10lb
LURE:5.7インチ ストレート系ワーム

大塚選手 タックルデータ
Tackle1
ROD:DAIWA エアエッジ 701MH-ST
REEL:DAIWA スティーズ SV TW
LINE:フロロライン 12lb
LURE:5.7インチ ストレート系ワーム 1.3gネコリグ


3位は坂田泰信・鯉河健一チーム。

どこにも居なかったシラウオを、坂田選手が唯一北利根川のハードボトムに発見。

そこにハンクルシャッドを泳がせた鯉河選手に1425gが飛び付いた。
プラで坂田選手のルアーにシラウオが絡み付いたヒントを鯉河選手が利した結果である。

坂田選手 タックルデータ
Tackle1
ROD:ハイドアップ マッカ 66MLST
REEL:ベイトキャスティングリール
LINE:フロロ10lb
LURE:ハイドアップ HUシャッド60SP

Tackle2
ROD:ハイドアップ マッカ 64L+
REEL:ベイトキャスティングリール
LINE:フロロ5lb
LURE:ハイドアップ HUシャッド60SP

Tackle3
ROD:ハイドアップ マッカ 67MH
REEL:ベイトキャスティングリール
LINE:フロロ14lb
LURE:ハイドアップ スタッガークロー 3.3 ズボラリグ5g

鯉河選手 タックルデータ
Tackle1
ROD:Evergreen International ファクト65ULST
REEL:DAIWA ルビアス 2506
LINE:フロロ5lb
LURE:ハンクルシャッド 65SRゴーストパールワカサギ


4位は関和学・山口叶七波チーム。

北利根川の風裏にプロダクティヴなスポットを発見した関和選手がパートナーと一致協力してキーパーを連発、バラシもあったが2本の魚を確保した。

とくにドライブクローラー4.5のネコをカバーに入れて、ノーアクションというパートナーのテクが冴えた。


そして5位は富村貴明・山本道也チーム。

北浦最上流で山本選手のドライブビーバー+エキップに1300gフィッシュが食ってきた。

山本選手、ゲストアングラーとして初出場でのキーパーゲットでお立ち台。

こうして今年の初戦は幕を閉じた。

釣れない試合だったが、入賞者の話を聞く限りそれぞれの結果には確かな裏付けがあると感じられた。ここではシンプルに魚を持ち返ったチームの頑張りを称えたいと思う。

次の試合は4月24日。
もう少し釣れることを信じてその日を待ちたい。

レポート・大和小平

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