罵州雑言

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その364 霞ヶ浦生物研究所


 

 

Fish村の一角に、霞ヶ浦生物研究所がある。

文字通り、霞ヶ浦に棲息している生き物を研究している。

 

それは魚類に始まって、甲殻類、昆虫類、貝類、両生類、爬虫類の他に、

沈水植物や浮葉植物、抽水植物などの水生植物である。

鳥類と哺乳類はまだ手が届かないし、

そんなに広げられないのが実状である。

 

今は主に水生植物について研究している。

沈水植物は、クロモ、エビモ、ヒルムシロの他にマツモがある。

これらは在来植物で移植は禁じられていない。

が、例え在来種であっても異なる水域からの移動は?だと考える。

 

 

364kuromo

 

これはクロモで霞ヶ浦水系の在来種である。

やっと大きなペットボトル中に繁茂した。

容器ではなかなか増えないのが実験で判った。

一方こちらはクロモに良く似たコカナダモだ。

外来植物である。

 

 

364kokanadamo

 

これは比較的大きめのバケツに入れてあるので、

ビッシリと繁茂している。

同じ条件下であってもクロモの成長は相当に遅いようである。

で、この成長差が在来種を駆逐する・・・・・・って話になるのだけれど、

そんなものは数百年単位で見ないと判らないことでもある。

その一瞬は在来種の方が外来種に押され気味になるかもしれないが、

百年後にはその研究者は存在していないのだから、

結果は判らない・・・・・・と言うのが本当のところだ。

 

極論を言ってしまえば、

もしかしたら在来種と言われているクロモだって、

数百年前にどこぞから持ち込まれたものかも知れないからね。

相当な昔だから外来種でもオッケーと言って許してしまうのは、

人間の奢りでしかないよな。

 

いずれにしても、日本の生物相変化には、

人間が大きく関与していると言う事実を認識して、

バスフィッシングや魚釣りを楽しんで行こう!

どんな種のどんな魚であれ、そこに棲息している魚を守ることこそが、

魚釣りを楽しむ釣り人の使命だと俺は思うのである。

 

 

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