罵州雑言

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その278 ひつじ年だよ!


 

 

ひつじと言う漢字には二つある。

一つが羊でもう一つが未である。

で、面白いのが羊の下に大を書くと「美」になり、

食を書くと「養」になる。

さらに、羊の下に我を書くと「義」になる。

 

それぞれの字には意味があって、

大きな羊は利用価値があって美しいものである。

羊を食うことで養ってもらうことができる。

羊のように他者の犠牲になる我にこそ正義あり・・・・・・てなことなんだよ。

 

そして、未を口にすることで「味」と言う字になる。

今年はそんなひつじ年だからこそ、無用な殺生は慎もうよ。

汝殺すことなかれ・・・・・・をもう一度諳んじてみようよ。

新年に思うことあり、バスフィッシングだよ。

 

バスも、アメリカナマズも、ブルーギルも、テラピアも、

ペヘレイも、アメリカザリガニも、チョウセンブナも、

四大家魚も、チュウゴクオオタナゴも、そして数々の国内移入種も、

どんな魚であっても、俺は霞ヶ浦の魚を殺さないようにしたい。

で、もし殺してしまうことがあったら食べてみよう・・・・・・と思っている。

ヒツジのように味わってみよう・・・・・・とも思っている。

 

今年のテーマは釣りと食だ。

釣った魚をその場で捌いて食べるってことだ。

でもね、あくまでも沢山いる魚や年魚がターゲットである。

それは霞ヶ浦資源の枯渇を防ぐためだ。

外来魚だって立派な資源だからである。

 

和食がユネスコ無形文化遺産になったように、

日本人は本来外来文化に改良を加えて、

独自の文化を構築している。

和食の元になった独自の出汁だって、

平安時代に大陸からもたらされた薬膳が元になっている。

 

世界中の文化を取り入れ、

それをより良いものに作り上げていく我が国の技術は、

物への慈しみと丁寧さ、忍耐力が生み出しているのだ。

だから、今年は霞ヶ浦でのルアーフィッシングに、

新しい「食」を加えて行こうと思っている。

ひつじ年ならではの「義」を行うのである。

 

 

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