罵州雑言

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その190 俺の捲き物


 

前回のボラ話の続きであるが……呉ぐれも言っておくが、

法螺話ではない。ボラ話だぜっ!

 

ボラが跳ねたところにはルアーを投げるようにしている。

その下に魚食魚が潜んでいる可能性があるからだ。

但し、高く飛びあがり、

ジャッボ~ンと言う着水音が上がったときは投げない。

この跳ね方は警戒心によるものではないからだ。

 

クランクベイトやスピナーベイトなどの捲き物系を使っていると、

魚に当たった感触の届くことがある。

この時は辺りを隈なく探るようにしている。

生命体反応あり・・・・・・などと呟いて、絨毯爆撃の如くにキャストする。

この日も、そんな感触の後に待望のバスがヒットした。

 

ロッドはフェンウィックの60周年記念モデル、

ヨシダバージョンのTF-GP61CLJである。

(ロッドのしなやかさが軽量なルアーのキャストを容易にしてくれる。)

これにダイワのT3 AIRをセットした。

(シャッドを早引きで泳がすためである。)

ラインにはサンラインの磯スペシャル3号を巻いた。

(しなやかで伸びのあるラインがキャストを楽にさせる。)

ルアーはノーネイムシャッドのキイロイパンダである。

(ボディー密度を重視するのはタイトな動きに力を加えるためである。)

 

大雨、加えて水温の低下に伴ってバスが少し深くなったと予想し、

ロッドワークでルアーに命を与えた。

そう、ジャークベイトのように使うのだね。

水平から垂直近くまでロッド立て、リールを回して糸ふけを取り、

再びロッド操作をしてルアーを動かす。

この間にラインやルアーにボラらしき魚が数回触れた。

そして、待ちに待ったバスとの遭遇である。

 

190panda

 

嬉しかったなぁ。

自分が予想した通りにバスが反応してくれたんだからな。

感動だったねぇ。

バスが水面を割りもんどり打って水中に突っ込んで行く様が。

面白かったなぁ。

ロッドが柔らかいので、このサイズでも相当に楽しめる。

ドキドキハラハラを堪能できるんだ。

 

ところが、バスをランディングして驚いた。

腹部に大きな傷があったのだ。

 

190cut

 

紛れもなく、鵜による傷だろう。

襲われて、咥えられて、でも必死の力で逃げて・・・・・・。

よく頑張ったねぇ。

その傷が癒えたらまた会いたいね。

そんなことを呟きながら元の水へと逃がした。

 

自由を手にしたバスは光の届かない水底へと一気に泳ぎ去った。

生きていれば良いこともあるよ・・・・・・

俺はその一言を残して釣り場を去った。

空を再び黒雲が覆っていた。

また、雨かもしれない。

 

さて、昨日の結果はW.B.S.のサイトでご承知の通りだ。

最終戦の優勝はそのまま逃げ切った橋本卓哉チームで、

年間最優秀賞は蛯原英夫の頭上に輝いた。

と言うことで、トーナメントネタは明日にしよう!

 

 

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