罵州雑言

罵州雑言

その148 魚を守る。


 

昔の釣り人は寛容で親切で憐れみ深かったのだが、

一部の釣り人は社会の波に踊らされ、

意味もなく外来魚に対しての恐怖や不安を抱いてしまった。

それが、釣り人を利己主義優先の人物へと変えてしまった。

自分のことしか考えない釣り人は、

ゴミを捨て残し、不要な魚は殺して捨てて、

立ち入り禁止の場所に平気な顔で入っている。

しかし、釣り人本来の姿は善良である。

その善良な心を取り戻すまで、俺たちは声を大にして訴え続ける。

ゴミを拾おう! 魚を守ろう!!

 

休みが明けた月曜日、相変わらず魚の死骸が湖岸に転がっている。

酷い話である。非道な仕打ちである。

魚釣りの楽しみを味わせてくれた魚を、

無慈悲で無残に殺しているんだからなっ。

中には日本の固有種でもあるニゴイが混じっている。

こいつ等何を考えているんだ!

 

148gomi

 

そんな連中に限って、ゴミをそのまま残して行く。

釣り場を守ろうなんて気は更々ない。

大バカ野郎どもである。

俺たちはこんな大バカ野郎のために活動している訳じゃないが、

一緒くたにされてしまうことがしばしばある。

 

148canal

 

昨日も水路で釣りをしていたら、

「ゴミを残さないでくださいね……」と言われてしまった。

そうか、釣り人はそんな風に見られているんだな。

釣り人が来るからゴミが増える。

そう言われるのは仕方がないことだ。

実際、ゴミを置いて行く連中がいるんだからな。

 

世界遺産になって入山料を徴収している富士山でさえ、

世界遺産登録以降の方がゴミが多いとラジオで言っていた。

人が多く集まると、ゴミが増えるのは当たり前なのか?

人が集まるからこそ、ゴミがなくなる仕組みって出来ねぇかなぁ。

それこそ、スタジアムの清掃をして帰った

日本代表のサポーターのようにだな。

 

釣り人が来るとゴミがなくなるよねぇ。

ゴミを出さない釣り人なら大歓迎ですよ。

水辺を守ってくれる人は釣り人……

そんな風に言われるのはいつのことだろうか?

 

でもね、俺たちが夢中になって楽しんでいる魚釣りって、

魚がいないと始まらないんだよな。

つまりは、釣り人が魚を守らないで誰が守るんだい?

そんな思いに駆られた昨日の小物釣りだった。

 

 

 

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