その162 祈る!
ふぅ~! 大事故もなく、強風下でのW.B.S.2019の
プロチームトーナメントが無事に終了した。
強風下だったこともあって、
ボートにダメージを受けた選手は多々あったが・・・。
大きな事件は、トーナメントのスタート前にあった。
金栗 豊選手と上杉真琴選手のランクルとバスボートが、
駐車していたホテルで深夜に盗まれたのである。
窃盗団はボートをけん引したまま逃走し、
ボートを途中で切り離してランクルのみを運転して逃走している。
まったく許しがたい犯行である。
二人が人生を楽しむために手に入れたバスフィシングの大道具を、
自らの欲求、金銭を得るだけの目的で盗むなんて・・・言葉が出ない。
逆の立場だったら、どんな思いをするのだろうか?
バスフィッシングの大道具は、楽しむだけのものではない。
命を預ける無二の親友のようなものでもある。
無機物でありながら、信頼関係が構築できる大道具なのだ。
本当に、言葉がない。
彼らほどではないが、俺も窃盗団による被害を受けたことがある。
腹立たしさと同時に悔しさ、憤り、虚無感、自虐などに苛まれた。
しかし、それらの絶望から俺を救ってくれたのも、
バスフィッシングであった。
バスフィッシングをやめるな、やめればそれが敗北だ。
大きな痛手で、今はそんなことを考えられないことは判る。
が、バスフィッシングがあればこその人の繋がり、人生の豊かさだと思うんだよ。
バスボートは、その日のうちに二人の手に戻った。
後は二人のランクルが無事に見つかり、彼等の手に戻ることを祈るだけである。