帰ってきた Cool Cool Phoo

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●悪夢 その6


月曜の朝、私は驚愕した。

車庫の前に、何やら黒い染みが。

恐らくクルマから出たものだ。

そういえば前日はクルマで外出した。

帰りは夜だったので気づかなかった。

私は大いにアセッた。

「なんか漏れてる?」

私はその黒い染みを分析した。

ティッシュで拭いてみた。

すると、ほのかにピンク色。

「こ、これは冷却水だ!」

甘い匂いもする。

「うーむ、どこかから漏れたのか!」

 

私はすぐにクルマ屋に持って行った。

クルマ屋はすぐに調べてくれた。

15分ほど下からチェックして、クルマ屋は言った。

「どこも漏れていませんが・・・」

 

んじゃあの染みは何だ?

私がそう訝っている時、

クルマ屋は思いついたとばかり私に質問した。

「冷却水注入口のキャップ、ちゃんと閉めました?」

 

は?

そう言われると自信がない。

私は時折冷却水の量をチエックするが、

キャップはそれほど注意して締めているわけではない。

するとクルマ屋は言った。

「それですよ、それ」

 

要するにしっかりとキャップを締めていないと、

熱した冷却水がその隙間から溢れ出し、下に漏れ出るとのことだ。

よく見ればキャップには絵が描かれてあり、

それが斜めになっていると、しっかりと締めたことにはならないという。

右にジャスト90度回せばカチッという。

すると絵は正しく上を向く。

隣りにオイルの注入口があるが、その絵もちゃんと水平になっていないといけないという。

右が冷却水注入口のキャップ。これだとちゃんと閉まっていない。冷却水は溢れ出る。

こうして絵が正しく上を向くまで締めなければならない。

キャップが固着しないように私は緩めに締めていたのだ。

それがマズかった。だから溢れ出たのだ。

 

そしてクルマ屋は最後に言った。

「常識ですけど」

んズガーン!

失礼しました。

それでは皆さん、良いお年を!!

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