帰ってきた Cool Cool Phoo

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●夏の思い出


いやー、気がつけばもうすぐ7月!

月日の経つのは本当に早いものです。

この調子で行くと次は8月がやってくる? 当たり前か。

 

さて、夏ともなると熱中症と同じように厄介なのが虫刺され。

これから本格的に虫が人を刺す季節になりますから、

釣行の際は注意しないといけません。

蚊ぐらいだったら被害は軽いんですが、ブヨやアブは大変です。

とくにブヨに刺されると、パンパンに腫れます。

ジンジン痛みます。

パンジンです。

虫自体はナベの底にへばりついたオコゲのように小さいもので、

それゆえ「ナベスミ」などといわれますが、とにかく威力は凄まじい。

川のそばに棲息する虫ですから、

そういうところに釣りに行く時はくれぐれも気を付けましょう。

 

そういえば昔、こんなことがありました。

東北地方に渓流釣りに行った時のことです。

8月のことでした。

ある民宿に泊まったんですが、そこの食堂には「キンカン」が置いてありました。

虫に刺された人のためです。

お盆の頃は一番危険ですから、どこの民宿にも置いてありました。

常備薬です。

 

ところで当時、私は悪性の皮膚病に侵されていまして、

具体的には下半身のデリケートな部分が爛れていたわけです。

俗にIng King(gは読まない)ともいわれますが、股間が痒くなる病です。

自転車に乗っていると、気持ちよくてペダルを漕ぎまくってしまいます。

運動部に属している学生さんに多い病気です。

 

で、その夜、痒みが襲って来まして、どうにも我慢ができなくなりました。

その時、食堂に「キンカン」があったことを思い出したのです。

「キンカン」はその病にも効くのです。

私はそれを持ってトイレに入り、幹部に塗りたくったのです。

経験のある方ならお分かりでしょうが、飛び上がるほど沁みます。

 

キンカンはフタを開けると上部がスポンジ状になっていて、

容器を押すとクスリが染み込むようになっています。

それを患部に直接塗るわけです。

私も下半身にスポンジ部分を直接付けて塗ったのです。

 

それで私の痒みは治まりました。

私は「キンカン」をもとの場所に戻し、部屋に戻りました。

 

翌朝、朝食の時、民宿の若いお上さんが食堂に出てきました。

そしてこういいました。

「昨日の夜、首筋を蚊に刺されたみたい。こんな腫れちゃった。

『キンカン』どこかにあったわね。あ、ここにあったわ」

けっこう綺麗なお上さんでした。

そのアゴの下が赤く腫れています。

口のすぐ下です。

 

若いお上さんは「キンカン」のスポンジの部分をそこに塗ろうとしたのです。

私のある部分をスリスリした部分です。

 

思わず私はいいました。

「あ、あの、そそ、それは……」

「は? 何ですか?」

私は思い切って答えました。

「あ、よく塗った方がいいですよ」

私は罪の意識に駆られながらも、オイシイ朝食をいただきました。

夏の甘酸っぱい思い出です。

どこが!

皆さんもこの夏、虫刺されには気を付けましょう。

そりでは。

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