W.B.S.クラシック2026 最終日
― 大藪選手、ゼロからの挑戦
初日のゼロから、巻き返しへの挑戦
W.B.S.カスミプロクラシック34最終日。
昨日の結果をリセットし、ゼロからのスタートとなる大藪選手。
初日は悔しいノーフィッシュ。シーズンの集大成ともいえる大舞台で、まずは一本を手にすること。
それが、今日の大藪選手にとって何よりも重要なテーマとなる。
そして迎えた2日目。大藪選手が選んだ舞台は、初日とはまったく異なる北浦エリアだった。
フィールドを大きく変える決断。
その裏には、どんな狙いがあるのか。
霞ヶ浦とは異なる水の表情、地形、そしてバスの動き。
変化する状況をどう読み解き、釣果へと結びつけていくのか。
初日の結果を引きずることなく、新たなフィールドに活路を見いだす大藪選手。
果たして、北浦で巻き返しのきっかけとなる一本を手にすることはできるのか。
クラシック最終日。大藪選手の意地と戦略、そして最後まで諦めない釣りを追う。
タイムライン&現地レポート
⏱ 7:00|2日目スタート
4番スタートの大藪選手。
スタート直後、右へと進路を取り、北浦を目指して走り出した。
潮来のデッドスロー区間を抜け、外浪逆浦から鰐川へ。そして、いよいよ北浦へと入っていく。
⏱ 7:16|北浦エリアに到着
ポイントに到着。
大藪選手が最初に向き合ったのは、マル秘マンメイドストラクチャー。
その足元へ、ビーストボーンを丁寧に打ち込んでいく。
ここはバスのフィーディングスポット。
狙いは、あくまでもセオリーどおりだという。
ストラクチャーの際へルアーを落とし、しっかりとボトムを取る。
派手に動かして反応を探るのではなく、狙った場所へ正確に落とし、丁寧に探っていく。
これから世に出るであろうビーストボーンを軸に、一本ずつ魚を拾っていく戦略だ。
初日のゼロを取り返すための、静かだが集中力を要する釣りが始まった。
⏱ 8:16|待望のファーストフィッシュ!
来た!
ビーストボーンに、待望の一本がヒット!
まずは一本。初日のノーフィッシュから巻き返すための、大きな一歩だ。
この魚から得たヒントは、「魚の動きが遅い」ということ。
「しっかり着底させてから動かしたほうがいいかもしれない」
大藪選手はそう分析する。
魚からの反応を手がかりに、ルアーの操作を修正していく。一本釣って終わりではない。その一本から何を読み取り、次の一匹へとつなげるか。
ここからが本当の勝負だ。
⏱ 8:46|再びビーストボーンが炸裂!
また来た!
ビーストボーン、再び炸裂!
しかも、デカい。
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なかなかのサイズだ。
1キロは超えているだろうか。
一度パターンをつかむと、バスフィッシングはこれだから面白い。
バイトの出方、魚の反応、ルアーを動かすタイミング。
目の前で起きていることを一つひとつ分析し、状況に合わせてアプローチを修正していく。
大藪選手の釣りが、少しずつかみ合い始めた。
初日のゼロから、確かな手応えをつかみつつある。
⏱ 11:30|追加の一本を求めて
時間は11時30分を回った。
朝の勢いを、そのまま釣果につなげたいところだが、ここからは我慢の時間。
大藪選手は、反応が停滞しているポイントにも入り直しながら、魚を拾い集めていく考えだ。
一度反応がなくなった場所でも、タイミングが変われば魚が口を使う可能性はある。
状況を見極め、チャンスを待つ。
残された時間の中で、果たして何本を追加できるのか。
⏱ 11:43|待望の3本目!
来た!
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待望の3本目も、やはりビーストボーン!
風が吹き始めた。そう感じた矢先、ロッドが一気に絞り込まれた。
状況が変わり始めたタイミングでの一本。
風がバスの動きに変化をもたらしたのか。朝から積み重ねてきたアプローチが、再び結果につながった。
大藪選手、着実に釣果を伸ばしていく。
⏱ 11:46|連続ヒット! 4本目!
間髪入れず、また来た!
連続ヒット。これで4本目!
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まさにビーストボーンの威力が光る展開だ。
あと一本でリミット達成。
初日のノーフィッシュから、ここまで巻き返してきた大藪選手。
あと一本をそろえれば、さらなる展開が見えてくる。
風が吹き始めたタイミングで、魚が動き始めているのか。
残り時間との勝負も、いよいよ佳境に入った。
間に合うのか!
しかし、大藪選手はまったく諦めていない。
最後の一本を求め、集中力を切らすことなくキャストを続ける。
⏱ 13:00|帰着に向けて移動開始
ついに帰着へ向かう時間が来た。
最後まで粘り、ギリギリまで一本を追い求めた大藪選手。
しかし、4本目から先の追加はならなかった。
唇をかみしめる思いで、北浦をあとにする。
風が吹けば、外浪逆浦も荒れ始める。
そうした状況は事前に想定していたのだろう。
すでにアメリカでは生産が終了しているとはいえ、荒波の中でも安定感を見せるチャージャーの走りは頼もしい。
波頭を越えていくような走りに、思わず感嘆してしまう。
そして、無事に帰着。
⏱ 13:27|帰着完了
帰着時刻は13時27分。
帰着までの時間を計算しながら、最後の最後まで魚を追い続けた大藪選手。
見事なタイムマネジメントだ。
そして何より、終了の瞬間まで集中力を切らさず、やれることをやり切った。
その表情には、悔しさの中にも、全力を尽くしたアングラーならではの清々しさが感じられた。
初日のゼロから、2日目は4本。
ただ釣果を伸ばしただけではない。フィールドを変え、魚の反応を読み、ルアーの操作をアジャストし、風の変化も捉えながら、最後まで可能性を追い求めた一日だった。
検量、そして表彰式へ
そして、検量から表彰式へ。
大藪選手の名前が呼ばれる。



2日目、トップウェイトにせまる記録!
初日のノーフィッシュから見事な巻き返しを見せ、最終順位は3位。
さらに、2日目のビッグフィッシュ賞も獲得した。
初日のゼロから、2日目のトップウェイトにせまる活躍へ。
この結果を生んだのは、単に魚のいる場所を見つけたからではないだろう。
魚の反応を一つひとつ分析し、状況に合わせて釣りを修正していく。
そして、最後の最後までリミットを求め、ギリギリまで諦めない。
そんな集中した釣りを、間近で見せてもらった。
本当に素晴らしいものを見せていただいた。
来シーズンへの意欲がさらに高まったという大藪選手。
その言葉と笑顔が、とても印象的だった。
最後のクラシックを終えて
閉会式では、吉田幸二さんが挨拶に立った。
さまざまな事情が重なり、W.B.S.カスミプロクラシック34は今年をもって最後になるという。
来年度以降は、年間4戦のトーナメントを予定。
最終戦については、クラシックに近い意味合いを持つ大会にできないか、検討しているとのことだった。
これまで続いてきたW.B.S.カスミプロクラシック34が、ひとつの節目を迎える。
大会には、選手だけでなく、運営を支える人たち、関係者、そしてバスフィッシングを愛する多くの人たちの思いが詰まっている。
今回、レポーターという立場ながら、最後のクラシックに参加できたこと。
そして、初日のゼロから巻き返し、2日目のトップウェイト近くを叩き出した大藪選手に同行できたこと。
それは、私にとっても忘れられない経験となった。
何より心に残ったのは、魚釣りが大好きな人たちが、この釣りの未来に向けて、大切なものを残そうと活動している姿だった。
大会という場がなくなっても、釣りを愛する人たちの情熱まで消えるわけではない。
その思いをつなぎ、次の世代へと残していく。
そんな活力の輪の中に参加させていただけたことに、心から感謝したい。
最後のクラシック。
そこには、勝敗だけでは語り尽せない、バスフィッシングの魅力と人の思いが確かにあった。
レポート:小川一夫