プロ第1戦レポート


その時、神風が吹いた

橋本卓哉・田中和也チーム
難解な春のゲームに圧勝!

2018 WBSプロトーナメント1st レポート

例年、厳しいコンディションに見舞われるW.B.S.初戦。
昨年優勝の平川・納谷チームのスコアは3本3470g。
この数字を見ても、春の霞ヶ浦水域の難解さが理解できる。
水温は10℃を超えても魚の活性は低く、口を使わせるには何かプラスアルファが必要になる。
今年の第一戦ほど、それを感じさせた試合はなかった。
当然、リミットメイクなどは至難の業。
全チームがのた打ち回る一日となった。

だが、優勝チームは4本ながら想定外のウェイトを持ち込み、会場を「アッ!」といわせた。
まさに「出ればデカイ」春らしい試合だった。

3月25日の天候は終日平穏だった。
朝こそ防寒着が必要なほど冷え込んだが、日中は半袖になりたくなるほどの陽気。
すでに桜は七分咲きで関東の花見は最高潮である。

そして風は微風。
このコンディションは花見にはベストでも、30チーム60人の釣りには災いした。

多くは石系を攻めたが、なかなか容易に口を使ってくれない。
春のピーカン無風は予想以上にやっかいだったのである。

当然、各チーム拾いの釣りに徹した。
リミットメイクなど論外。
いかにしてデコを避けるか、そんなゲームだったのである。

実際、リミットメイクはゼロ。
4本持ち込んだのがわずか2チーム、3本が4チーム、2本が4チーム、1本が9チーム、ゼロ帰着が11チームという、かなりスローな結果となった。

チームの分布としては桜川河口の石積、本湖東岸玉造から麻生、牛堀に至るまでのシャロー、石積などに多くのボートが集まった。
2位から4位までがそのエリアから魚を持ち帰ったが、総体的には口を使わせることに多くのチームが苦労したようである。

そんな中でひとり気を吐いたのが橋本卓哉・田中和也チーム。
戦前は「全然ダメです。MAX3本かな」と弱気だったが、ご承知の通り結果は4本6725gという圧巻のウェイトを叩き出したのである。

どんなゲームにも勝利をもたらした要因、タイミング、キッカケがあるが、このチームにとってそれは「風」だった。

それでは試合を振り返ってみよう。
橋本・田中チームのプランは3つ。

1.確実に獲れる魚を獲る
2.マッディシャローのブッシュで少しだけ勝負する
3.風を待って巻きまくり、思いっきり勝負する

この内、1と2は前日のプラでバイトがとれたようだ。1は具体的にはテトラの穴撃やブレイクのハードボトム。しかし試合当日は案の定バッティングの嵐。
土浦周辺から釣り始めて、最初の魚を獲ったのがパターン2で攻めた小野川の葦。
ノーシンカーで粘り倒した田中選手がとった一本がこのチームに安心感を与えた。

そこで風が吹いてきたのである。
「来た! 勝負時だ! ここで巻かないでいつ巻くの!?」と東浦へ爆走。
狙っていたウィンディーサイドゲームを繰り広げた。
この日はハイピッチャー3/8を風上に向かって投げ、追い波に乗せてリトリーブ。
「来ればデカイよ」との言葉通り石積の角などでビッグフィッシュ賞に輝いた1925gと1700gを連発させた。一瞬の風を逃さずに勝負した判断が2本のモンスターを呼び込んだ。

「あと一本」……
しかし不思議なことに風は1時間弱で止み、魚っ気も消えた。
そこで橋本チームはパターン2にシフト。
小野川に戻り晴天でカバーに潜る魚にフォーカスして4本目を捉えた。

こうして、4本ながら圧倒的なウェイトで橋本・田中チームは優勝をさらった。
春らしい「釣れればデカイ」迫力を見せてくれた。

橋本選手は昨年絶不調。
クラシックも逃したことで今年は心機一転、燃えるものがあるようだ。
それが熱心な練習を重ねさせ、今回の優勝に結びついたと思われる。


橋本卓哉●Tackle data

*Tackle1(ビッグフィッシュ)
Rod: DAIWA ブラックレーベル+661MRB-G
REEL: SLPWセミオーダー ST-SV 6,3:1
LINE: DAIWA ブレイブZ 14lb
LURE: OSP ハイピッチャー 3/8DW ホワイト

*Tackle2
Rod: DAIWA STEEZ ハリヤー2017
REEL: SLPWセミオーダー ST-SV 8.1:1
LINE: DAIWA STEEZ フロロ 14lb
LURE: OSP ドライブビーバー4
RIG: テキサス

田中和也●Tackle data

*Tackle1
Rod:69M
REEL:ベイトキャスティングリール
LINE: フロロ12lb
LURE: 4inch ヤマセンコー
RIG: ノーシンカー

*Tackle2
Rod: 71MH
REEL: ベイトキャスティングリール
LINE: フロロ12lb
LURE: ノンスタックジグ7g+クビレシャッド3.1
RIG: ラバージグ



準優勝は本湖下流域をメインに、ワンテンR、バンクシャッド、スティーズシャッドを投げまくった高橋亨・鯉河健一チーム。
前プラで差してきた魚とリンクできる感触を得たが、それほど確かなものではなかった。
しかし当日はGo for broke で巻きの釣りに徹したという。
狙いは石積のエッジ。
石をなめるようにリトリーブしたり、コンタクトさせたり、外したりと、あらゆる手を使って魚の反応を待った。
こちらも4本ながら5400gと、優勝してもおかしくない数字。
若い二人の共同作業の賜物である。

準優勝
高橋亨●Tackle data

*Tackle1
Rod: メガバス・オロチカイザ ベノム F4.1/2-68KG
REEL: ベイトキャスティングリール
LINE: メガバス ドラゴンコール マイルドフロロ 12lb
LURE: ONE TEN R
RIG: ジャークベイト

鯉河健一●Tackle data

*Tackle1
Rod: スピニングロッド67SUL ST
REEL: DAIWA ルビアス2506
LINE: 5lb
LURE:  バンクシャッド、スティーズシャッド

 

3位は「ブレずに自分らしい釣りをしよう」と撃って撃って撃ちまくった蛯原英夫・山田治チーム。
本湖シャローの杭やリップラップなどを丁寧の上にも丁寧に撃って行った。
プラでは持ち前の強い釣りをトライしたがすっぽ抜けなどのミス多発。
そこで弱めのリグにシフト。クワせに集中した。
これが正解だった。
カバークリーパー3.5g+アントライオンやダブルモーションのフリーリグなど、新たなリグやテクニックを使って3本の貴重な魚を獲った。
ウェイトも4200gと立派なもの。
わざわざ観戦に来てくれた菊元俊文氏を喜ばせた。

3位
蛯原英夫●Tackle data

*Tackle1
Rod: Evergreen International ヘラクレス ブルーマイスター7LTS
REEL: DAIWA STEEZ SVTW NRC001
LINE: Evergreen International マジックハードR 14lb
LURE: Evergreen Internationalダブルモーション2.7
RIG: DECOYテキダンシンカー5gフリーリグ

*Tackle2
Rod: Evergreen International ファクト67MHST
REEL: ベイトキャスティングリール ZPIチューン
LINE: Evergreen International マジックハードR 14lb
LURE: Evergreen Internationalカバークリーパー3.5g+アントライオン3.3
RIG: ジグ

山田治●Tackle data

*Tackle1
Rod: DAIWA ジリオン661MHFB
REEL: DAIWA STEEZ SV TW SLP
LINE: 14b
LURE: DAIWA STEEZ CRAW
RIG: 直リグ 3/16

*Tackle2
Rod: DAIWA ジリオン 661MXB
REEL: DAIWASTEEZ SV TW
LINE: 10lb
LURE:  スモラバ

*Tackle3
Rod: DAIWA ジリオン 661MHFB
REEL: DAIWASTEEZ SV TW SLP
LINE: 14lb
LURE: STEEZ CRAW
RIG: TEXAS

4位は冷えたタイミングの朝一に、本湖東岸のシャローでモコリークローのテキサスで1500gフィッシュなどを固めた江尻悠真・小島孝明チーム。

5位は小野川上流でドライブビーバーやタッガーなどを炸裂させた今井新・田中貴史チームだった。

こうして厳しかった3月の第2戦が終わった。続く第2戦は4月後半。北浦スタートなのでまた違ったタイプのゲームになることが予想されるが、それはそれで楽しみである。

No Comments Yet.

Leave a comment

You must be Logged in to post a comment.