タマムシって知っているかい?
おっと、くれぐれもタマムシの前に金をつけるんじゃないよ。
タマムシてぇとダンゴムシを思い浮かべる人や、
玉虫厨子で有名なタマムシが思い浮かぶだろうが、
釣り人が言うタマムシてぇのはイラガの繭だな。
イラガてぇのは蛾の一種で成虫は刺さないのだが、
幼虫の時には身体に毒針があって、
触れるとデンキムシの異名を持つほどに痺れる痛みを発する。
暫くは恐怖症になるな。
そのイラガだが、前記したように成虫になると刺さない。
また、繭に入っているときは刺さないんだ。

これがタマムシね。
霞ヶ浦の湖岸に棲息している。
快適な生活空間が約束されているからだろうな。
例えば、湖岸線には農薬の散布がないからね。
農薬から逃げる必要がないんだ。
これだけでも虫にとっては暮らしやすいのだろうなぁ。
人間の棲む場所じゃ、草木は農薬だらけだからなぁ・・・。
しかし、暮らしやすいと言っても自然界には常に敵がいる。
天敵って奴だな。
この無敵のようなタマムシにも鳥だけじゃなく、天敵がいるんだ。
それがイラガイツツバセイボウと言うハチの仲間だね。

タマムシの天辺に小さな穴を見て取れるかい?
この穴が曲者でね。
穴からセイボウが卵管を刺して自分の卵を産み付けるんだ。
で、イラガの幼虫とセイボウの幼虫が入れ替わるてぇ訳だ。
そう、寄生するんだね。
イラガの幼虫を餌にしてセイボウの子が育つんだ。
イラガの親にしたらたまったもんじゃないよな。
でも、これが自然界なんだよ。
常に敵がいるのが自然の世界なのである。

ところで、このセイボウってハチは外来種なんだよ。
在来種に寄生して外来種が育つ・・・生態系原理主義者が耳にしたら、
怒り狂いそうなことが起こっているんだな。
でも、誰も何も言わない! 金にならないからなっ!!
霞ヶ浦湖岸にはタマムシがいっぱいいる。
とてもじゃないが捕り尽くせないほどにいる。
紛れもなく、自然界では在来種と外来種が共存しているてぇことだな。
そう、ご心配しなさんな、年に数回でもイラガに刺される
オカッパリアングラーがいるのが幸せ・・・てぇことだよ。
今年の藪漕ぎは毛虫に刺されないように気をつけろよ!