意表を衝いた北浦攻め!!
蛯原英夫・椎橋大チーム、
大増水の最終戦をねじ伏せる!!
A.O.Y.は2年連続坂田泰信選手の頭上に!
9月26、27の両日、SDG Marine YOKOTONE BASEを会場に30チーム60名が参加して行われたW.B.S.第五戦、つまり最終戦は未曽有の大増水ゲームだった。
各地に猛威をふるった台風の影響は霞ヶ浦、北浦も例外ではなく、通常の増水の範疇を超えた超ド級。
ショアラインはケタ違いに広がり、従ってエリアの絞り込みも激ムズという状況を呈した。
一般にバスフィッシングにおいて増水は福音だが、ここまでの経験値はない、というのが多くの選手の感想だった。普段見えている矢板や石積みも水没し、ボートの航行も危険極まりない。
輪をかけたのが初日朝の豪雨。
水はけの良いYOKOTONE BASEもキャパオーバーで、辺りは一気に水浸しとなり、スタートを一時待機させるほどだった。風もかなり強く、まさに風雲急を告げる最終戦だった。
2日目は雨も上がり風も穏やか、午後には薄日も差す日並みとなったが、その状況変化も各チームを翻弄することとなった。
そんな中で、強風と増水をしたたかに分析してゲームを進めたチームが優勝の栄冠をもぎ取った。
蛯原・椎橋チームである。話は前後するが、増水の石積みに打ち寄せる波を避けたインサイドで釣りを組み立てたのである。
その前に、このチームにはもう一つの勝因があった。
それはプラクティスである。 他団体に迷惑をかけまいと、オカッパリでプラに臨んだ蛯原選手は霞ケ浦を一周し、その後北浦を半周した。すると、水原の石積みですぐに推定1300gフィッシュが2本来た。誰しもが「これはひょっとすると」と閃く展開である。
すると蛯原選手は翌週、今度はボートで同じ場所に行き検証を重ねた。すると推定6kgの釣果を確認した。
これで作戦は完全に決定した。
9月26日、大雨を衝いて北浦に向かった蛯原チームは、プラン通り水原の石積みで釣りを開始した。
しかし、2時間ほど釣れない時間が続いたという。
それでも我慢して釣りを続けていると、クローモーションのノーシンカーに待望の一本目が。
そしてすぐに2本目も来た。
「やっぱりな」と確信を深めた蛯原チームだが、そのころから風はますます強くなり、ノーシンカーではコントロールできない。
リグが入って行かないのである。
そこでゾワゾワ3.5gにデコイ・スィッチボムの5gをリグれば、バタバタッと来てリミットメイク。
ウェイトは3420g。
こう書くと上々の首尾だったと思えるが、実は蛯原選手には一つの誤算があった。
それはサイズ。
700g平均に落ちてしまったことである。
本人は「風の影響でベイトが移動してしまい、結局居つきの魚しか釣れなくなった」と分析したが、なるほど納得である。
しかしこのリミットメイクでの3420gという数字は他を圧倒しており、最終戦をぶっちぎりでリードしたことは間違いない。
2日目も同じ場所に行き、最初は潮来マリーナ周辺のアシでゾワゾワですぐに一本獲ったが、後が続かない。
前述のように二日目は風も穏やかで完全に時合が変ってしまった。 少し移動してバスエネミー3.5にネイルを仕込んだ「哲ちゃんリグ」で一本追加して終了。しかし初日の貯金が効いて二日間トータル4kgオーバーのウェイトを固めて優勝した。
蛯原選手は今年2勝目。勝つ時は必ず圧勝する強みを見せる存在感は唯一無二である。 今年の2勝はいずれもそんな勝ち方だった。
蛯原選手タックルデータ
タックル1 クローモーション用
ROD: Evergreen International OCSC-69MHムーンゲイザー
REEL:ベイトキャスティングリール
LINE: Evergreen International バスザイルマジックハードR 14lb
タックル2 ゾワゾワ用
ROD: Evergreen International OCSC-69MHムーンゲイザー
REEL:ベイトキャスティングリール
LINE: Evergreen International バスザイルマジックハードR 16lb
タックル3 哲ちゃんリグ用
ROD: Evergreen International OCSC-69MHムーンゲイザー
REEL:ベイトキャスティングリール
LINE: Evergreen International バスザイルマジックハードR 14lb
椎橋選手タックルデータ
タックル1 クローモーション用
ROD: Daiwa タトゥーラ 68MHRB
REEL: Daiwa スティーズCT 8.1:1
LINE: フロロ16lb
タックル2 スピナーベイト用
ROD: TEX TSC 66M
REEL: ベイトキャスティングリール
LINE: フロロ14lb
準優勝:鈴木幹往・渡部記史チーム
「増水しており、どこでも釣れるように見えるが、魚はそんなに奥には入っていない。いつものポジションにいる」と判断した鈴木選手は二日間、東浦、西浦東岸で釣りを組み立て、アシの手前だけを狙いバイトを獲っていった。メインに使用したのはドライブビーバーのテキサスやジミヘンのスト。
しかし、様々なミスが重なり、そこをパートナーの渡部選手に助けられたという。
W.B.S.らしいチームプレーが発揮された。
第三位:古澤学・堀越将太チーム
初日、2830gというスーパービッグを持ちこんだ古澤・堀越チーム。
初日はそれ一本で3位に入るというデカさだった。当然、二日間トータルのビッグフィッシュ賞を獲得。場所は柏崎のアシ。そこだけ水が澄んでいたという。ルアーはスピードクローのノーシンカー。
2日目は北利根でゲームを進め、オカッパリの人と楽しく会話しながら2本獲り、三位に入った。
第四位:赤羽修弥・苅部裕一チーム
増水を前に「厳しい」と悩んでいたが、初日に風の中、大山の石積みで1本、麻生で1本獲った赤羽・苅部チーム。二日目は西浦中心で1本ずつ獲り、お立ち台を確保した。
第五位:安藤毅・宮内大樹チーム
初日2位スタートだった安藤・宮内チーム。アシから離れたところでウロウロしている魚をぶっこみクローやパワースライスなどで獲っていった。二日目に撃沈したのが惜しい。
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※なお、二日目のビッグフィッシュ賞は高岡展二・新倉裕司チームが北利根で獲った1715gが獲得した。
2026年間タイトル行方
こうして、無事に最終戦は終ったが、注目のA.O.Y.争いは、今回も6位としぶとくまとめた坂田泰信選手が勝ちとった。2年連続である。今年一度も外さなかった安定性がこの栄冠をもたらしたと言える。 最終戦を前に、暫定2位だった馬路選手、3位だった蛯原選手も健闘して最後まで行方が分からない面白い展開だった。

そしてパートナー・オブ・ザイヤーは周東将輝選手に決定した。この栄誉も十分に称えられよう。
さあ、次はいよいよクラシック。全選手のナイスゲームを期待したい。
というわけで皆さん、お疲れ様でした。

