渡邉尚昭プロ プレスレポート 根本尭通



毎年、何かと波乱が起こるクラシックではあるが、
今年は大雨、暴風、マリーナは水没・・・果たして開催はされるのか?
開催されたとしても、行きたいエリアにたどり着けるのか?
そんな状況に選手達は、プランの立て直しをせざる得なかったであろう。
渡邉プロもその1人だった。

フライトは9番、スタート前に「宜しくお願いします」
とがっしり握手した手はとても大きく、
この手なら優勝をも掴んでしまいそうな、
そんな大きな手だった・・・



朝の状況からファーストエリアとして入ったのが、
外浪逆浦東岸にある斜め護岸と杭が並ぶエリア。
『朝の雨でシャローに入ってないか見てみるよ』
8:15分スタートフィッシング!

スピナーベイトが結ばれたロッドを手に取る。
そこは風裏で釣りがしやすくベイトがちらほら泳いでいる。
葦際にキャストし杭に絡めながらリトリーブしてくる。
すると開始2分後にバイトがあるもフックアップにはいたらず・・・。
「小さそうだったな。それともスローなのかなぁ」。
「この杭によく付いてるんだよ」。
と杭にテキサス、スモラバを試すもバイトが出ない。
次にそこらから少し沖ににある杭を1本、1本丁寧に打っていくが、
バスからの反応は0だった・・・。

9:28分、常陸利根川のヘラ台に同じくスピナーベイト、
テキサスと試すがギルバイトのみ。
近くにある水門からは雨の影響でドチャ濁りの水が流れ出ていた。
「川や水門みたいな水の動く所はダメかもね」。
この時間になると晴れ間が見え、上着を脱ぐくらいの気温になり、
風も穏やかで朝の嵐はどこへやらといった感じだ。
そして、10:30分メインエリアへ移動することに。

霞ヶ浦本湖の浚渫!
ここはプラクティスで好感触を得ていて、
なんと2700gを筆頭に1500gオーバーが連発したとの事!!
魚探を確認しながら浚渫のエッジに、アベラバ14gをキャストしていく。
そして答えはすぐに返ってきた。

10:50分、手にしたロッドが弧を描き上がってきた魚は
推定900gのグットフィッシュ!



そして立て続けにバイト!
バスをいなしハンドランディングをしようとかがんだ瞬間
ロッドからテンションが消えた・・・。
「やっぱり抜くべきだった」。
レギュラー戦であれば同船している方がサポートしてくれる。
しかし、クラシックはすべてを一人でやらなければならない。
こういった一瞬の判断ミスが命取りなのである。

この後集中力を切らさずキャストを続けるがバイトが得られないため、
11:43分、風が止んだタイミングで小野川へ。
川はダメかと思われていたが小野川は非常に水が綺麗で、
シャローはあまり水位がないが、
少しでも水のあるブッシュでノーシンカーリグを打っていく。 
一見テキサスを手にしそうなシチュエーションだが、
水位と浚渫での2本がどちらも皮1枚という状況から
今日はスローな展開を考えたようだ。

そして待望の2本目を12:12分にキャッチ。推定600g
日差しが強くなってきたためカバーを試そうと、
古渡に入るがやはり水門からの水が悪い。
帰着時間が迫り初日最後となる北利根川の杭。
過去ここで釣れる魚はいればすべてグットコンディションで、
賢い魚が多く杭に巻かれラインブレイクの経験が多々。
しかし、バイトは得られず初日終了となる。
2フィッシュ2アライブ、1540g
「明日は見せますよ」。
と心強い言葉を残してくれた。



DAY2
この日も朝から雨が降っていた。予報では昼頃に上がるとのこと。
2日目は朝からメインエリア浚渫へ。
昨日とは逆風が吹いている。
スピナーベイトを昨日同様にエッジ付近を通していく。
「朝だし、ローライトで風がいい感じだから巻きで捕っちゃいたいね」。
スピナーベイト→クランク→バイブレーションとルアーチェンジし、
バイブレーションに推定800gのファーストフィッシュ。



8:08分、他の選手が同スポットへ。
プラクティスでは何度もバッティングしていたとのこと。
風が止んだタイミングでスローダウン。
アベラバ10gをキャストした1投目に、
本日の2本目となる推定600gをキャッチ。



しかし、気がかりなのが初日同様ショートバイトの皮1枚という状況。
厳しい状況には変わりはなさそうである。
初日1匹目が開始2時間後、2日目は2時間で2本、1時間に1本ペース。
決して楽な展開ではないが選手は皆同じ条件。集中力と精神力が問われる。

9:20分、小雨が降り始めると魚探が激しく反応し、
スピナーベイトに変えた1投目に3本目がヒット!
その後パタリとバイトが無くなり悩みに悩む。



11:12分、移動を決意。
もう1つ気になる浚渫があり、
「そこは30分で結果が出る。
そして残り1時間は、マンメイドをランガンします」。

11:50分まで粘るがバイトは無くランガンへシフト。
12:10分、沖目の杭で4本目追加。
ダウンショットを斜めの張り出しに引っ掛けて、
シェイクしてのバイト。





「浮いてたねぇ。あと1本!」。
その後ランガンするが、リミットメイクにはいたらず帰着となった。
4フィッシュ4アライブ2890g
トータル、6フィッシュ6アライブ4430g 総合5位。

今回、プレスとして参加させていただいて、
ただのプレスではなく一緒に戦っているペア
という気持ちで参加していました。
残念ながら優勝は出来ませんでしたが、
それ以上に素晴らしい2日間を体験させていただきました!
渡邉プロをはじめW.B.S.様、W.B.S.関係者様、
スポンサー様すべての関係者の方たちに感謝いたします。
ありがとうございました。