和田勝詳プロ プレスアングラーレポート 中村昌広


プレスアングラーを務めさせていただきました中村昌広です。
記念すべき第20回WBSプロクラシックにおいて、
和田勝詳プロのボートに乗船させていただきまいた。
和田プロは、茶髪と日焼け、そして真っ赤な車が特徴で、
失礼ながら一見チャラ男ですが、
実は他のプロやスタッフから『カッツン』と親しまれていたり、
シーズントーナメントにおいても
我々応援ギャラリーに対しても挨拶してくださっており、
非常に気さくで、礼儀正しい方です。
実は私自身、和田プロのについてもっとも印象的だったのは、
2年前のクラシックの時です。
非常にタフな2日目に3Kg越えのウェイイン、
すべてクランキングでキャッチされていました。
今回も印象的なドラマを演出してくれることを期待し、
乗船しました。

悪天候により2時間遅れとなった初日、
北利根でのスタートフィッシングとなった。
スタート早々、フロントの魚探が故障していることが判明し、
結果的にこの2日間、魚探なしで、
プラで得た感触とこれまでの経験を元に戦略を練ることとなった。
和田プロはテキサスおよびノーシンカーを葦際の奥にキャストし、
バスからの反応を探していた。
しかし、プラのときよりも水質や流れが違うこと、
大雨の後の強い日差しなど目まぐるしく変わった天候下では、
バスの反応は乏しく、非常にタフな状況となった。
10時過ぎにバスと思われる反応があったものの、
フックアップに至らず。



その後もキャストを繰り返していたがバスからの反応はなかった。
また、今大会で最も大きなアクシデントが12時くらいに起きた。
エレキから異音がし、ワイヤーが切れてしまった。
ほとんどの工具を車に置き忘れたことで船に十分な備えはないが、
ペンチなどを駆使してエレキを直し始めた。
途中、折本プロや蛯原プロに「どうした?大丈夫か?」
と声を掛けてもらったが、
「大丈夫です! ありがとうございます」と
トーナメント中に人に頼ることなく、
また「あきらめないぞ」を繰り返しながら、
自分で解決する方針を選択した。

結果的に修理は不可能であったが、
時間短縮されたトーナメント初日にとって
非常に致命的なアクシデントとなり、
やむなくノーフィッシュでウェイインすることとなった。



2日目、潮来マリーナさんのご尽力でエレキも直り、
心機一転、「7キロ釣れば優勝!」と読みスタートした。
ただ2日目もフロントの魚探なしでの戦いとなった。
「優勝するためには、人と違うことをする!」
と手にしたのはポッパー。



初日、ポッパーはボイル用の押さえのタックルと言っていたはずが、
2日目は一転主役になった。



「本気です!」とポッパーを投げ続けた結果、
7時半頃に最初の反応があった。
「絶対出る!」と言い続け、ポッパーを投げ続けた結果、
9時半に「ガボッ!」と大きなスプラッシュが起きた。



本トーナメントの1本目、キロ弱のバスであり、
和田プロも私も非常に興奮したバスであった。



その後もポッパーを中心に投げるも、
雨、風の影響からポッパーにとって厳しい状況が続いた。

やむなく北利根を後に州の谷原、北利根、鰐川、北浦を駆け巡り、
水のいいところを探しにランガンしたが、
結果的に再度、鰐川にまで下り、クランクを投げることになった。
震災工事の影響で1箇所だけ澄んだ
水が排水されているところを発見し、
12時半、あと1分で移動と決めたとき、
ナイスキーパーをキャッチした。



やはり水のきれいなところにバスがいることはわかったが、
ここでタイムアップとなった。
2日目は2本で1470gであった。

今回プレスアングラーとして同船させていただき、
なぜ琵琶湖を拠点とする和田プロが霞ヶ浦で戦うのかを尋ねてみた。
答えは霞ヶ浦が好きということでした。
確かに葦打ちの際のキャストのスピードやその手数は凄まじく多く、
霞ヶ浦に向いているスタイルと感じられました。
またトーナメントで見せた「あきらめない」
というハングリーな気持ちが、
『地の不利』をも克服していると思われ、
これらが和田プロがWBSプロトーナメントで
上位に食い込む理由であるとわかりました。

和田プロ、2日間ありがとうございました。
クラシック優勝賞金を新婚旅行代金に当てる計画は
果たせませんでしたが、
アクシデントとタフ状況でのトーナメントの中、
自分を通した和田プロは素敵でした。
また、成田プロにいじられている和田プロ、
とても面白かったです。今後も応援に行きます。



このような機会を与えてくれたWBS様、
いつも素晴らしい大会を影で支えているWBSスタッフの皆様、
本当にありがとうございました。