大薮厳太郎プロ プレスアングラーレポート 石川智規
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大薮プロは今シーズン、春先からビッグフィッシュを数多くキャッチし
レギュラートーナメントでも第2戦・3戦と入賞し、
W.B.S.プロの中でもトップクラス。
加えて魚の状況を読み、的確な判断を下すので、注目していた選手でした。
是非ともクラシックでの戦い方を見たい選手の一人でした。
ここ数年のクラシックは雨が付き物となっているようですが、
自分では経験がないくらいの暴風雨でスタート予定時間を迎え、
「今日やれるのか?」というのが正直な気持ちでした。
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本部と選手会の協議、プレスアングラーの意見なども参考に、
2時間遅れのスタートとなりました。
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が、いざスタートしてみれば、
さっきまでの劇荒れが嘘のように湖面は
落ち着きを取り戻し始めていました。
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DAY-1
8:10
10分も走らないうちにファーストエリアへ到着。
スタート順が良かったので一番乗りかと思いきや先行艇が1艇、
すぐさま後続艇も到着しそれらに挟まれるような形になりました。
まずラバージグで目ぼしいストラクチャーを撃ち、
クランクで面的に探索、その後は今日の状態を確認するかのように
キャロ、ダウンショットとローテーション。
先行者が移動したポイントをジグで狙っていると
「コツッ!」反応がありましたが、
それ以上の魚信は無く、
大薮プロ曰く
「霞の岩は生きているからね。岩に当たっただけかも」と。
食わせを意識してダウンショットも試しましたが反応はなし。
「食わせで食うならとっくに食っているな」
ということで隣接するエリアへ移動するも、
昨夜からの大雨の影響で水門から濁りが入り早々に見切りました。
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9:30
鰐川のテトラ帯をスケアブローで丁寧に探るも異常なし。
10:15
霞ヶ浦本湖南部へ移動。
水面にはシラウオが泳ぎ、フィッシュアラームも頻繁に鳴ります。
護岸のシラサギも餌を捕らえようと臨戦状態。
そのような期待が持てるエリアのゴロタ周りを、
スケブロとジャカジャックのクランキングをメインに探りました。
それまでなんらミス無くキャストを繰り返していた大薮プロでしたが、
岸際の木へスケアブローを引っ掛けてしまいました。
シャローエリアでしたが自作の鋸刃つき根掛り回収ポールで
何とか回収に成功。
「スケアブローの恩返しがあるといいですね」
と声をかけると「だとイイね!」と大薮プロが言った数キャスト後、
ロッドが大きく弧を描く!
かなりのビッグフィッシュを捕らえたのがそのしなり具合で伝わってきます。
慎重に寄せると水面を割ってジャンプする魚体に唖然!
1メートル近いアオウオでした。
突然猛ダッシュで沖へ走る魚に、
せっかく救出したスケアブローを持っていかれそうで
見ているこちらはドキドキでしたが、
大薮プロがクラッチを切るなど対応し無事に(?)フックオフ。
その後も同エリアを流すも反応はありませんでした。
浚渫に狙いを変え
11:45大山へ移動。
12:00美浦ブレイクへ移動。
12:25西ノ洲へ移動 と各浚渫エリアを素早くチェック。
オカッパリしかしない私は、
目ぼしいストラクチャーのない沖で釣りをすることが無いので、
浚渫の釣りについて伺うと、魚探の映像を見比べながら、
地形と狙う魚のポジション等を詳しく解説してくれました。
マーカーを投入し、じっくりと狙い始めた矢先、
ピックアップするジャバシャッドにバスが飛び出しましたが、
出るタイミングが遅すぎでした。
午後の時間のほとんどを浚渫に費やしましたがバイトが遠く、
要所をチェックしながら潮来マリーナにバウを向けました。
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帰着寸前の水門周りに真新しい土嚢袋が入っているのに気付き、
スケブロで撃つと一発でバイト!
しかし残念ながらフックアップにいたらず、
ノーフィッシュで初日を終えました。
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DAY-2
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6:10 小雨の中スタートでしたが、
ファーストエリアの常陸利根川に着くころには雨は上がっていました。
水に透明感が残るテトラの間をくまなくクランクを通すと、
着水後のリトリーブ直後にガボッとバイトがありましたが乗らず。
隣接する水門をスモラバ&ダウンショットでチェック。
7:20
アシ、水門、矢板が複合するエリアで「今日は小場所も丁寧に」と大薮プロ。
その流れで昨日のアオウオポイントに差し掛かり、
ジャカジャック&スケブロのクランキンで流すとバイトがありましたが
乗りませんでした。
8:20
西ノ洲の浚渫へ移動。
キャロに何度かバイトがありましたが、
ギルかキャットのようで乗らずに終わり。
10:00
大山の浚渫を経て小野川へ移動。
10:17
真珠棚をジャバシャッドのダウンショットで狙い始めて間もなくバイト、
そしてフックアップ!!
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今まで苦労していたのが嘘のよう、
あっさりとバスをキャッチしました!
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その後はバイトあるものの魚が小さいのか、
フックアップできないので、
残り時間を考慮し11:00に小野川を離れました。
11:25
ビッグフィッシュを求めて洲の野原へ移動。
ブッシュをジグで撃ちつつ真珠棚へボートを進めました。
小野川の真珠棚と違い、
鉄杭の数が無数にあるなかをジグとダウンショットで縦の動き、
バイブレーションで横の動きで探ります。
真珠棚に入って一時間が経とうとしたころ、
水面すれすれの横パイプに打ち込んだジグにバイト!
バシャッ!! と大きな音が立つもおしくも掛かりませんでした。
結果的に言えば550gを1匹で終えた大薮選手のクラシックでしたが、
リザルトやウェイインショーではわからないドラマがありました。
それを知りえるのは、
選手とプレスアングラーのみであることを強く感じました。
2日間を通じ大薮選手は手堅い釣りを切り捨て、
一発勝負のクラシックらしい、ビッグゲームを狙うプランを押し通しました。
難解な天気のせいでプラで好感触だった浚渫が沈黙したのは、
かなりのショックだと思いましたが、そんな表情はまったく見せずに、
自分を信じてひたすらにキャストを続ける大薮選手。
自分も「もっと霞ヶ浦を知りいろいろな釣りを覚えなくてはならない」
と強く感じました。
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記念すべき第20回のW.B.S.プロクラシックに、
選手と湖上で2日間過ごせた事は非常に貴重な経験でした。
最後になりましたが、この場を借りてW.B.S.スタッフの皆様、
各選手の皆様、そして潮来マリーナ様へ感謝申し上げます。
ありがとうございました。
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