2010 W.B.S.プロクラシック19


折本隆由 プレスアングラーレポート 初日 河手 崇



フライト直後、プラでいい魚を獲ったという
沖宿の水門周りのブッシュへ。
ファットクローでチェックするが、
今日は魚が入っていなかったようだ。
 


次に、ここもある程度手応えを掴んでいた桜川へ入り、
導砂管、橋脚などのストラクチャーをショットオメガ53や
ストレートのジグヘッドワッキーでチェックしながら遡上していく。
しかし、プラをしていた数日前から水温が2~3度も低い17度で、
状況が大きく変わっている様子。
 


ある程度遡上しても反応がないことから、
水温低下が少ない場所と予想して下水処理場へ。
予想通りこの周辺は20度程度あったものの
ここでもバイトはもらえず、再び沖宿へ。
 
岸際をファットクローでチェックしながら
そのまま牛渡まで探っていったが、魚の反応はない。
ここで霞ヶ浦東岸の出島へ大きく移動。
この時点で午前10時。
東浦を北上しながら石積やその周辺の杭、
ベジテーションなどをファットクローで
ひとつひとつ丁寧に攻めていったが、
ここまでまさかのノーバイト。
下玉里の杭周りを攻めきったところで、
もうすぐ正午という時間になり、ここで決断をする。
 
それは桜川へ入り直し、
橋脚周りをワームで丹念に攻めるというもの。
時間ぎりぎりまで粘ったが、
結局ノーフィッシュという悔しい結果に終わった。
 


そんな折本であったが、
パーティーではクラシックを満喫するがのように
皆の笑いを誘うパフォーマンスを連発。



最終日は、パーティーの時のように
目立つ魚を持ってきて欲しいものだ。
とにかく明日に期待するとしよう!

 

最終日 比企修一
 
最終日、折本選手と同船いたしました。
出船は12番フライト。
非常に美しい朝焼けの中、スタートしました。
初日、折本選手はノーフィッシュ。
何としても挽回したい最終日。
向かうのは南側。
前日は上流部を攻め、全くの無反応。
下流部は手をつけておらず、0からのスタートとの事でした。
 
15分程走り抜け、着いたのは和田。
6:17  最初に手に取ったのは何とスピニングタックル。
前日、スピナベ、テキサスで攻め通した結果での判断でした。
石積みテトラをミノーでストップ&ゴーで流し、
ワカサギを意識しながら攻めます。
しかし、ルアーの力を落としたからといって、
簡単には口を使わない霞ヶ浦のバス。
ワカサギもリンクしていませんでした。
 


見切りをつけ、
6:45  北利根川支流の夜越川へ入ります。
非常に穏やかで暖かく、激戦中という事を忘れる程。
バンク沿いをミノーで丁寧に流し、すぐにバスからの反応。
しかし、2バラシで共にノンキーでした。
巻物で反応がある事に期待を高め、
どんどん上流へ流していきますが、進むに連れ水質悪化。
スティック系ワームのワッキーで、
よりスローにアプローチをかけますが不発。
夜越川を出ます。
 


8:00  天王崎付近のテトラ帯へ移動。
シャッドでテトラのポケットを狂いのない正確なキャストで打ち込み、
リアクションバイトを狙います。
折本選手曰く、この時期はクランクベイトではヒラ打ちが強すぎる為、 
舐める様なヒラを打つシャッドを選択との事。
水温は18.1度。
天候もローライトでべたなぎでコンディションは悪くないです。
しかし、バイトが全くありません。
 


8:33 対岸へ移動。
ドッグ脇の、おかっぱりが入れないブッシュエリアへ入ります。
ここで ジャングルスティックを取り出します。
エコギア・ファットクローのテキサスリグを生い茂る枝へウェッピング。
今にも出そうな雰囲気ですが、何も反応は得られません。
 
9:10  思考を変え、沖の大山浚渫後に浮かびます。
シャロークランクで中層にいる上を意識したバスを狙います。
ここでも不発。パターンをはめられず、
あまりの反応の無さにこの辺りから迷い始めてしまいます。
 
9:42  玉造付近へ移動。
ジャカゴ、ドッグ周り、テトラを巻物からライトリグとローテーションし、
両岸とも隈なくチェック。
ベイト反応もあり、水質は良好。
可能性を感じ、ここでかなり時間を費やしました。
後ろでは、蛯原選手の姿も。
折本選手「食わない…」
コンディションは良いはず、しかし何かが足りない…
一歩が進みません。
 
11:30  本湖東岸のヒシモエリアへ移動します。
テキサスリグでパンチング。
ボート進入不可のスポットまで念入りに打ち込みましたが、ノー感じです。
 
12:06  わずかながらも期待が持てた玉造へ戻り、
全神経を集中しキープキャスティング。
玉造を進み、板堤防へ。
 


余談ですが、
ライトリグを打ち続けながら、
15年以上前の懐かしいメディア話をしていると…
それこそ、15年程前のエコギア・バグが流れてきました(笑)
使って! という事でしょうか?
何だか神懸かっている感じがし、
今まで無かった魚の気配も出始めたのです。
このエリアに可能性を感じ、折本選手は打ち続けました。
 
しかし、無情にもタイムアップ。
クラシック戦は幕を閉じました。
 
結果は両日共に0。
しかし、結果だけが全てではないと思います。
 
試合中、折本選手はプロとしての
素晴らしい姿を魅せてくれました。
卓越された技術と知識はもちろん、全身全霊で戦い、
諦める事のない精神力。
そして何よりも感動したのは、
マナーを非常に大切にする姿勢です。
 
折本選手は、一般アングラーとすれ違う際に
必ず一声かけておりました。
今回、Uターンの出来ない狭い筋で、
何度もヘラ師やおかっぱりの方と遭遇しました。
試合中という事にも関わらずバックで時間をかけて戻り、
遠回りしておりました。
また、根掛かりも極力ルアーが水中に残らぬ様、
ロッドを深く突っ込み、
ティップが折れるのでは? と思う程ガリガリと外したり、
最悪どうしても取れない時は、ラインを腕に巻き付けて、
なるべく結び目から切れる様にしていました。
折本プロの釣りのスタイルを間近で見る事が出来、
とても深く大切な事を学べました。
 
プレスアングラーというチャンスを与えてくださいました、
W.B.S.の皆様とプロの皆様、
スポンサーの皆様にこの場におきまして深く感謝申し上げます。
また来年、是非参加したいと思います。