2010 W.B.S.プロクラシック19


橋本卓哉 プレスアングラーレポート 初日 田口 晃



2010 W.B.S.プロクラシック19 初日。
フライト順のコールと同時に、
プレスアングラーの組み合わせも発表されていく。
橋本卓哉選手の後に私の名前が呼ばれた。
希望通りの橋本選手の同船になった事と、
初のプレス挑戦という事もあって、
出発前はドキドキだった。



初日の朝、橋本プロは3番フライトでスタートした。
やや荒れ気味の中、辿り着いたのは本湖西岸の石積みエリア。
風表から風裏の順でクランク、スピナベでチェックするが反応が無い。
「水温が急に下がり過ぎだな」と橋本選手。
今度は護岸際や桟橋をヘビダン/テキサスで探るも、反応が無かった。

次に向かったのは、近くの小規模流入水路。
ここでもまずは、ハイピッチャーで探っていった。
「この時期は、数/サイズ共にハードルアーだよ」
私は渋くなるとワームに走るので、参考になるお話だった。
この水路は水質が良く、2人とも期待したが魚からの応えは無かった。

デッドスロー区間を経て着いたのは、流入河川の中流域。
まずは斜め護岸をクランクで軽く流していく。
次は沖のハンプになっている部分を、ヘビダンで丁寧に探っていく。
時間を掛けて何度も攻めなおしていたが、
このエリアでは1バイトのみとなった。

風向きを考えて、
「ガラッとやることを変えるよ」と言って向かったのは、
外浪逆浦の護岸エリア。
護岸ギリギリにバイブレーションを投げていく。
途中大会中にもかかわらず、
オカッパリアングラーのルアーを回収あげたりと、
橋本選手の優しい一面が見られた。
外浪逆浦の水門やドッグを回り、
石積みエリアをスピナベで探ると1チェイスあった。

その後はビッグフィッシュを求めて、
本湖をハードルアー中心にランガンしていった。
しかし、初日はノーフィッシュのまま帰着となった。
W.B.Sの猛者でも、容易にデコらしてしまう霞ヶ浦水系。



残念ながら橋本選手のバスを獲る瞬間は見れなかったが、
プロならではの考えや技を間近でみる事が出来、
2年連続でAOYを獲得した橋本選手の実力を実感した。



最後にプレスアングラーとしてクラシックに参加させて頂き、
ありがとうございました。
都合により初日しか参加出来ませんでしたが、
大変貴重な体験となりました。
来年は2日間通して挑戦してみたいです。



Day2 石川智規


昨夜はクラシックパーティーで、楽しいお酒を飲んだはずなのに、
夜中に目覚めて眠れなくなり、集合時間よりやや早めに土浦新港へ到着。

本日のパートナーは橋本卓哉プロ。
いまさら言うまでもありませんが、今期年間ランキング1位の選手です。
W.B.S.のトッププロの中でもかねてより同船して見たい・・・
と思っていた選手だったので、非常に嬉しい組合せです。

スタート順は後ろから三番目なので
周りの様子を見ながら慌てずにスタート。



近場の石積みエリアへ入るも、オカッパリの先行者があったので、
少し距離をとってスピナベで流します。
色々な角度で攻めるも反応かったので、バズベイトにチェンジ。
曇天無風の静かな水面にバズのプロップ音と、
クラッカー音に今にもバスが水面を割って出そうな雰囲気。
しかし、早々に見切りテキサスリグで丁寧にアプローチ。
石積みでバイトがありましたが、食いが浅くフッキングには至りません。
30分ほどでこのエリアを見切り西浦北岸へ移動。

ジャカゴとブッシュや葦際を、
テキサスリグとクランクをローテーションしていきます。
橋本プロ曰く
「このエリアは釣れそうなのに釣れた事ない、でも来ちゃうんだよねぇ」
と言っていました。
広範囲にチェックするも残念ながら
「今日も釣れないエリア」となってしまいました。

小移動を繰り返しながらドック周辺のテトラをランガン。
テトラとドック外壁の間にボートを進め、
沈みもの周辺をスピニングタックルでスローに探っていると、
「食った!!」と橋本プロが言った瞬間、ロッドが絞り込まれていきます。
やっと1匹目が来たと思いましたが、姿を表したのは残念ながらニゴイでした。
「こいつ苦手なんだよぉ」と言って、
フィッシュグリップでつかみ即座にリリースしました。



その後も「釣れるエリア」を探すために、
次々とドックとテトラでスピナベ、テキサス、
ダウンショットをローテーションし、
エリアの状況を少しでも早く把握しようと努力する橋本プロ。
そうしてテキサスリグをテトラに撃ち込んだ瞬間、「食った!」
テトラの穴に撃ち込んでいたので見ているほうはヒヤリとしましたが、
リールのギア比とロッドストロークのお陰か、
あっさりとバスがテトラを越えて出てきました。
その瞬間に見えた魚体は良いサイズなのがすぐに分かりました。
キタキタ ━u9473 ━u9473 (゜∀゜≡゜∀゜)━u9473 ━u9473 !!!!!!!!
ファイト中の橋本プロを見ているとテンションが上がります。
プレスアングラーへのサービスか、
ボートデッキに倒れ込んでのランディングをしてくれました。



推定ウェイト1200g(8:35)
ガッチリと握手を交わしライブウェルへバスを入れました。



その後も同じようなストラクチャーをランガンするもあとが続きません。
ドックの外壁にダウンショットでバイトが有りましたが
「ん~ギルっぽいかな?」との事。

そして水門脇のシャローエリアをポッパーで攻めます。
ブッシュにタイトなキャストが決まるのでアクションをつけるたびにドキドキ。
杭廻りでフラットサイドクランクを巻いているときに、
ヒットするもバレてしまいます。
5分後にもピックアップ寸前のクランクにチェイスが有ったが、バイトせず。
釣れない時間な続き東岸から西岸へ一気にエリアチェンジ。



「これからの時期にデカイのがつく」
という流入河川の縦ストをテキサスリグで狙います。
次々と縦ストを撃っていきますが反応なし。

残り時間が気になって来たところで西浦北岸へ移動。
テトラのアウトサイドを中心にチェックするも反応はなく、
帰着時間が迫りタイムアップ。

土浦新港へ到着するとウェイインステージ前には、
たくさんのギャラリーが待ち構えていました。
最後の方のウェイイン順で、待ち時間が有ったのですが、
その間の橋本プロは冴えない表情。
今日はウェイインできるもののクラシックは一発勝負なので、
ビッグウェイトを持ちこまなければならないのは、
選手自身が痛いほど分かっています。

結果から言ってしまえば1匹・1230gでしたが
その1匹に辿り着くまでには様々なドラマが隠れています。
しかし、スコアボードの数字が全てであるのは間違いない事実。



ですが、その裏にあるものを選手と一緒に体験できるのが、
クラシックのプレスアングラーなのです。
プロの様々なテクニック、戦略そしてその人柄。
全てが参考になります。
もし少しでも「プロアングラーの釣り」に興味があるなら、
プレスアングラーに応募する事をお勧めします。



最後になりましたが今回同船させていただいた橋本卓哉プロ、
色々とお世話になりありがとうございました。