2009 W.B.S.プロクラシック18


香取潤一プレスアングラーレポート 初日:西山修作



W.B.S.プロトーナメントクラシックの初日、
香取潤一プロにプレスアングラーとして同船しました。

しばらく晴天が続いていたものの、この日の天気は下り坂。
朝から肌寒く、真冬の格好で望んだ私でしたが、それで丁度よい程。
結局、ほとんど太陽が顔を出すこともなく、終日肌寒い1日でした。

開始直後、比較的水温が高めのエリアで反応をみるけどノー感じ。
早々と見切りを付けて他のエリアへ。

次に入ったのは、本湖のアシやレイダウンが点在するシャローエリア。
スピナーベイト(ノリーズ シャローロール)でテンポ良く探っていくと、
レイダウンの絡むエリアでキロアップをゲット。
シャローロールムービー




なかなかシブいようです。
同じエリアを入り直してさぐっていくものの、次が続かない状態。
食ってきた魚はコンディションも良く、エサも満腹に食っている様子。
魚に合わせることが出来れば、ハメる事ができる感じでした。

反応がイマイチですので、エリアを変えることに。
次に選んだのは消波ブロックエリア。
このエリアは若干ディープです。
消波ブロックと平行に流しながら、
シャローロールで丁寧に探っていきます。
たまにブレードにあたるものの、
なかなかフッキングしない程の激シブな状況。
フォローにソフトルアーを投入するが反応なし。
そこで香取プロは、スピナーベイトのワイヤーを若干広げてみたところ…
一発でフッキング!!



見事にキロアップ。
上あごにガッチリフッキング!
技ありの2本目です。

昼を過ぎたこともあり、リミット揃えに専念。

若干沈み気味のブロックエリアを丹念に
ソフトルアーで探っていきます。
なかなか反応が得られません。
そこで同じエリアにシャローロールを投入!
一発でフッキング。



更にソフトルアーで1本追加し、4本で終了。
ソフトルアーでは反応しない魚を、スピナーベイトで攻略するという
バスフィッシングらしいゲームを見せて頂きました。

結果、初日を3370g 10位。
充分に翌日に繋がる結果を残しました。



西山修作


香取潤一プレスアングラーレポート 二日目:伊藤巧


10月25日、香取プロのプレスに決定し、私自身非常に楽しみでした。
「Mr.ロールキャスト」の異名を持つ香取さん。
自分だけでなく、誰もが注目する選手であることは間違いないはずです。

スタートと同時に荒れた霞ヶ浦へ走り出します。
そこで驚いた事はドライビングテクニック!
波を避けながらの華麗な走りは圧巻でした。

到着したのはテトラ帯。
沖の沈んだテトラのエッジを
クリスタルS 1/2ozのアユカラーで攻めていきます。
何度かバイトを得たものの、
ブレードバイトが集中し、フッキングに至りません。
ここぞというスポットには、
バグアンツ3”のヘビーダウンショットを投入し、
適格なルアーローテーションで攻めていきますが、
明確なバイトはありません。



昨日とは状況が違う事にいち早く気付いた香取プロは、
ラン&ガンスタイルに変更し、
様々なストラクチャーにアプローチを繰り返していきます。

今日は風が強くボートポジションを維持する事すら困難な状況。
その中でもやはりキャストは圧巻でした。
ほんの少しのテトラの隙間や水門の小さな隙間へ、
ルアーが吸い込まれるように入っていきます。
ルアーの弾道は限りなく低く、
まるで計算されたかのようにセンチ刻みで送り込まれるキャストは正しく、
「Mr.ロールキャスト」の名にふさわしいものでした。


バイトがない中でも香取プロのストロングスタイルには、
一切迷いが無い事にも感動しました。
普通は魚の反応がないと、ルアーを弱くしていきますが、
香取プロにはそれがありません。
スピナーベイト、強い釣りに絶対の自信があるからこそ出来る事であり、
意思の強さが感じとれます。
トーナメント中においても魚を取る事に全力であり、
誰にも負けたくないという気持ちがヒシヒシと感じます。
「もっと上手くなりたい」と何度も口にしている香取プロを見ていて、
香取プロの向上心の強さ、底力のようなものを実感致しました。



結果としてはノーフィッシュに終わってしまいましたが、
今回の注目点はそこではないのです。
香取プロの秘めたる力、底の見えないプロトーナメンターとしての力を、
目の前で感じ取れた事が、私にとって忘れられない経験となりました。



伊藤巧