2008 W.B.S.プロクラシック17 |
丹 竜治 プレスアングラーレポート 池田昌信 今年で17回目のクラシックが10月11日、12日に開催された。 ここ数年の天気は初日が激荒れ、 2日目はどピーカンという何ともプラが通用しないコンディションの中、 今年も通年どおり初日雨模様2日目秋晴れ、という予報。 そんな中でウィナーに贈られる金時計はどの選手に輝くのだろうか。 今回プレス応募の際、クラシック特設ページを見ながら 個人的に注目していた選手がエントリーされていたので、 初めてプレス希望選手の名前を提示した。 第1戦8位、第2戦は赤羽選手と共に準優勝。第3戦9位。 第4戦成田選手と共に4位。この時点で年間ランキング2位、 第5戦29位でランキング10位に入り、 堂々のクラシッククオリファイを獲得。 また桧原湖オープン戦では準優勝と、 ウェーブの予感を感じさせてくれそうな丹 竜治選手である。 彼とは2003の「53 Pick Up!・冬の陣」の時に、 私の知っている中島光博プロと共にゴミ拾いをしていたのが 初めての出会いだった。 そして、霞探おかっぱりトーナメントでも数多くの実績をつけてきた。 テント前に集合し、横山会長の挨拶の後、 選手とプレスアングラーが発表され、 なんと希望通り丹 竜治選手のプレスが実現した。 早速レンジャー519DVSに乗船し、スタートを待つ。 この瞬間がプレスアングラー冥利につきる。 それぞれの選手達が緊張と勝利を目指し、 自分の選択したポイントへ一直線に突っ走る。 また、プレスアングラーが唯一インタビュー可能な数分間である。 丹選手もクラシック初ということでおどけて写真に収まるも、 緊張がピークに達しているのが手に取るように理解出来た。 おそらくこの時点で選手達は自分の釣りをやり遂げる覚悟をし、 迷いを跳ね除ける勇気を自分自身に課しているに違いない。 いよいよ丹選手のスタート、予報は曇りのち雨。 だがこの時点ではまだ綺麗な日の出を拝みながら、 穏やかな湖面をフルスロットルで割って行く。 霞の天気はオンナ心や秋の空のように気まぐれである。 5時50分、おかっぱりで実績のあったドシャローポイントに到着し、 早速釣りを開始。 小さなワンド入口葦の先端へスピナベ投入、 するとバイトらしき感触が…すかさずテキリグに変え葦際へ落とすとヒット! しかーし、痛恨のバラシ! 緊張のせいもあってか普段の感じがつかめない。 じっくり2周するも、その後はぱったり魚信が途絶えた。 そして早くもメーンポイント北浦へ移動。 鰐川に到着した頃からポツポツと雨が落ち始めた。 実績。そして自信のある水門からテキリグを打ち込んで行く。 常にグッドサイズが獲れたというポイントを、 丁寧に慎重に打つも全く反応がない。 雨も強くなり、橋下で雨宿りコーヒーブレイク。 やはりプラの時と何かが違う。 これが霞ヶ浦のトーナメントの怖さだ。 今までに幾度となく刻一刻と変わる状況を見て、 その度に選手たちは苦汁を飲まされてきた事か。 ここが勝負の分かれ道。 全く反応しないテキリグに見切りをつけ、 リグをハードベイトに切り替える。 ブレークをクランクで1投目、 キターッ! ナイスなコンディションのバス。 このとき8時40分。なんと3時間も費やしてしまった。 丹選手にもやっと笑顔がこぼれる。 よーし、今日のパターンはこれかぁ。 しかーし、その後2往復するも全く反応がなくなってしまい移動する事に。 10時11分、北浦でテキサスリグ・クランクベイトと ローテーションしながら打つも全く反応なし。 12時13分、某マリーナ壁打ち。 遂に伝家の宝刀ジグヘッドワッキーにてキーパー2本ゲット! 相変わらずそぼ降る雨の中、爪木蛇籠に移動し、 追加を期待するもバスからの反応はない。 風雨が強くなる前に戻る事に、土浦まで戻り、 境川手前の杭周りを打つもタイムアップ。 初日3本 1970gで15位。 なんと3100〜3590gのウェィト者が9名もいて大混戦模様。 丹選手も明日のウェート如何では十分可能性がある。 当然期待が膨らむ。 夕方からは、霞ヶ浦CANKOHホテルで クラシッククオリファイされた選手のみが参加できる恒例のパーティー。 スポンサー、プレスアングラー、W.B.S.スタッフと円卓テーブルを囲み、 和やかな宴会となる。 スポンサーからは各選手達に持切れない程のビッグプレゼント、 プレスアングラーにもW.B.S.からスペシャルプレゼントが! おっと忘れていけないのは選手達とプレスアングラーには その年のクラシック・ピンバッジが贈られる。 このバッジは非常に貴重なもので、毎回凝ったデザインで、 これ欲しさに私はプレスに応募しているといっても過言ではない。 テーブルでは初日の成績を肴にエントリーされた事を互いに尊敬しつつ、 気の知れた選手達が酒の力を借りて、それぞれ言いたい放題! 一番奥のテーブルでは、かなり白熱した議論が展開し、 近寄りがたい感じ! 終焉の前にはそうとう出来上った吉田オヤジ様から 選手一人ひとりに叱咤激励のお言葉。 酔っ払ってオヤジギャグ連発するも理解困難な場面も。 しかし全ての選手を把握し、愛情ある言葉に選手達は一同に頭を下げた。 さぁ明日に向かって撃てー! 集合写真を撮り、選手達は明日の期待と 不安でいっぱいな気持ちを沈めるように三々五々解散した。 その後、桜町へ向かったかどうか…は定かではない。 2日目最終日、思ったとおりのどピーカン。 初日のスタートとは逆の順番で一気に北浦へ向け、 日の出のきれいな無風の霞湖面をダッシュスタート。 何時見ても思わずシャッターを切ってしまう 絵になるこの瞬間が大好きだ。 6時35分、釣り開始。 昨日と同じ水門からテキサスリグ・ジグワッキー・クランクと ローテーションして撃っていく。 途中おかっぱりの人と挨拶を交わしながら、 攻めていくもタフコンに間違いはなさそうだ。 7時8分、テキリグに待望のギリギリキーパーがヒット! 過去グッドサイズをたたき出している場所だけに 納得が行かない様子の丹選手。 戻り際、8時15分、またしてもテキリグにキーパーヒット! これ以上粘ってもサイズアップが期待できないと判断し、 キッカーを捕りに勝負に出る。 昨日もやった某マリーナの壁撃ち…バイトがあるも乗らない。 そこへマリーナから某有名な選手が現れ、思わずご挨拶。 そうか、再来週開催のバサー・オールスタークラシックのプラやるんだぁ。 丹選手も丁寧に挨拶し、激励を受けパワー全開。 しかーし、その後バスからの反応は意に反して皆無になってしまった。 強風が予想される中、戻りながら各ポイントを攻めるも反応なし。 洲ノ野原も撃沈。時間も迫り新港近くのおだ杭を執拗に攻める。 と、遂にジグワッキーにキターっ!キロアップ確実!! 急いでカメラを用意すると、ななんと50アップのキャット! しっかり上あごにフッキングゥ〜! 丹選手もこれにはお手上げ状態。すっかり観念し、帰着。 2本1040g、トータル3010gでクラシック初参戦を終えた。 2日目も15位、総合トータルも23名中15位。 初参戦の成績としては十分評価に値すると思った。 はたして、今年のウィナーは? 怒涛の大逆転、参加選手中最年長の霞の塾長、 山田貴之選手に輝いた。 誰しもドラマチックな展開に栄光を称えた。 塾長、本当におめでとう! 今回は気心知れた選手のプレスとなり、 今までのような緊張感は無かったものの、 自分がトーナメント選手になったような、 選手と一心同体の体験が非常に印象に残った。 丹選手は外見ちょっとコワモテだが、 今まで応援してくれた人たちへの感謝の気持ちを 切々と語ってくれたやさしいナイスガイである。 今後の活躍に期待し、レポートとします。 スタッフの方々、大会の運営本当に御苦労様でした。 |