2008 W.B.S.プロクラシック17


西村嘉高 プレスアングラーレポート 関口順一



初日。
西村選手は、プラクティスでの手応を十分得ており、
「まあまあ、期待してください」との返答があった。
全く迷いがない様子。
プランはきっちり整理されており、ゆとりさえ感じられた。

スタートから、一気に北浦方面へ。
AM6:10 鰐川へ。
まず、「ノリーズ・レイダウンミノー・ウエイク110プロップ」
からスタート。
このルアーは表層引きミノーのテールに、プロップがついているタイプで
強い音と引き波で魚を寄せる力があるとのこと。
西村選手は、このルアーから発する音をかなり意識していました。
ちょっとうるさいぐらいの方がバスの反応が良いと、
プラクティスから感じていたようです。

ここのところトップウォーターの反応が良く、
1週間前の状況では、第3戦で優勝したとき使用した、
「ノリーズ・ヒラクランクHR-100」が好調だった、
という話を伺い驚きました。
音をだすルアーに対するバスの反応が良く、
あえてプロップ付きを選択しているとのことです。

そのような説明を受けていると、すぐにバイト。
サイズが小さかったのか、フッキングせず。
その後、同じようなテンポでアシ際にキャストし、
チャパチャパと音を出しながら、
「レイダウンミノー・ウエイク110プロップ」で表層リトリーブを繰り返す。
すると、本日2回目のバイト。
しかし、ルアーのリトリーブ速度に魚が追いつけないのか、
フッキングまで至らない。



その後、ルアーをバズベイト「ノリーズ・ボルケーノDB」へとローテーション。
ダブルブレードのバズベイトだから、
引き波と音がさらに強くなる方向にルアーをチェンジ。
その直後、明らかにサイズがデカイであろうと思われるバイトが入る。
しかし、またもやその魚がロッドを曲げるまでには至りませんでした。

確かに、西村選手がおっしゃる通り、魚は表層を意識しており、
短時間の間にこれだけ魚が反応しているので、
相当期待が持てると同時に、
プラン通りに試合運びができているのだと実感しました。
ただ、惜しくも紙一重ですべてフッキングしません。
ほんの少し、タイミングがあえさえすれば、
すでに3本バスを手にしている可能性があったので、
本当に残念でした。

西村選手は一言、
「ここのバス寝坊気味だよ…時間変えて入りなおします」
と、冷静に見切りをつけ移動しました。

AM7:35、対岸へ移動。
今度は「エコギア・バグアンツ3インチ」のテキサスリグで、
アシ際を丹念に探っていく。
正確に、しかもテンポ良く、一級ポイントに
「バグアンツ」を送り込んでいきますが、
ワームにはまったくの無反応。
このエリアは魚がいないとすぐに見切りをつけていました。

西村選手いわく、とにかく日替わりで釣れたり、釣れなかったり、
魚の居場所がすぐに変わってしまい、
前日までの情報はほとんどあてにならないとのことです。
この場所も昨日はよかったポイントの一つであったとのことでした。
的確にルアーがベイトのレンジに合っていないと、
釣りが成立しないことや、当日の状況変化をいち早く察知しなければ、
結果に結びつかない難しさを知りました。

その後、ワームのテキサスリグに魚が反応しないことにより、
戦略の組み立てをトップウォーターの釣りメインに
絞り込んだように感じました。

AM8:00、朝3バイトがあったポイントへ入り直す。
朝一同様に「ノリーズ・レイダウンミノー・ウエイク110プロップ」を選択。
ルアーは同じであるものの、アクションを変えての入り直しでした。
リトリーブ速度をスローにし、トゥイッチを入れながら、
派手な音と水しぶきを出し、
途中でポーズも入れるロッドワークに変更していました。
音で魚を呼び寄せ、ルアーの移動速度をスローにすることで、
バスが追いつける動きに変えたと思われます。
この釣り方に変えてから、リズムがつかめてきたようです。

AM8:10、「ノリーズ・レイダウンミノー・ウエイク110プロップ」で
待望の1本目。なんとか、キーパーサイズをキャッチ。



AM8:30、またまた、「レイダウンミノー・ウエイク110プロップ」で2本目を追加。
これもサイズに納得がいかない。
西村選手「ここのエリアは、こんなサイズの魚じゃないのだが…」。 
と予定外の魚のサイズにちょっと不満の色が隠せない様子でした。
AM8:50、同じ釣り方で、3本目がヒット。
完全にパターン成立であるかのように感じられました。
しかも3本目は「ロードランナーVOICE」がきれいな弧を描くビックフィッシュ。



無事にランディングに成功し、スコアーを追加しました。
「レイダウンミノー・ウエイク110プロップ」のアクションを変えることで、
連続3本のバスをフックアップに持ち込んだ西村選手の状況判断は、
お見事でした。



AM10:00、鰐川を北へ移動。
西村選手「ここからは、スピナーベイトで、確実にひろっていきます」。
の宣言が入り、「ノリーズ クリスタルS・ディーパーレンジ1/2oz」と、
「ノリーズ・クリスタルS・シャローロール3/8oz」 をローテーションしながら、
アシ際にキャスト。スピーディーに広範囲を探る戦略でした。

AM10:15、スピナーベイトの釣りに変え、すぐにバイトが入るが魚がのらない。
AM10:20、バイトが入った直後、「ノリーズ クリスタルS・ディーパーレンジ1/2oz」
で、
4本目となる600gをキャッチ。
AM10:40、4本目キャッチしてからすぐに、
同じスピナーベイトで610g を追加し、見事リミットメイクに成功です。

西村選手ここで、ついにガッツポーズ。
リミット達成によって、かなりリラックスムードになりました。
お互い冗談も言い合いながら、楽しいバスフィッシングの再開です。
しかしながら、まだ西村選手自信が掲げた目標ウエイトに到達しておらず、
入れ替えが必要。再度気合を入れ直し、集中力を高め、
更なるビックフィッシュ狙いに徹しました。
明日天気予報では、今日よりバスの活性がさがるから、
なんとかトータルウエイト4500gまでもっていきたいと…。

AM10:45、「ノリーズ クリスタルS・ディーパーレンジ1/2oz」で1本獲るが、
惜しくも入れ替えならず。
その後、あと1本のビックフィッシュを求め、
北浦や常陸利根川で移動を繰り返しました。
水の状況も良く、期待がもてる雰囲気を感じながらも、
なかなかもう一本が出ませんでした。



初日終了の結果は5本で3340g 4位タイ。
十分優勝を狙えるポジションで初日を終えました。
私にとって、貴重な体験をさせていただいた、
西村プロとW.B.S.スタッフの皆様方に、感謝申し上げます。