2008 W.B.S.プロクラシック17 |
渡辺尚昭 プレスアングラーレポート 山口達朗・斉藤憲治 初日 渡辺プロの初日プレスを務めさせて頂きました山口です。 渡辺プロは初対面であるにもかかわらず、 非常に親切にしていただき、 緊張することなく会話することができました。 やはりクラッシックに出場するだけあって、 釣りの技術だけでなく人間としても 素晴らしい方なんだな…と感じました。 朝一、本来決めていたエリアには 先にスタートした選手が向かっていた為に断念。 次に向かったエリアでは、杭を様々な角度から ルアーを変えてアプローチすると、 最後に投げたハイピッチャーにヒット! 一気に抜き上げた魚はビックフィッシュ賞(1890g)となる、 いきなりの超グッドサイズ! その後同じ様なエリアを流すも、バイトがなく移動。 8時すぎに崩れ桟橋にてジグヘッドワッキーで掛けるも、 一瞬でまさかのラインブレイク。 気持ちを切り替えて清明川、花室川河口を流すが 反応がないままに時間だけがすぎてしまい、桜川河口へ到着。 ようやくジグヘッドワッキーにて600gクラスがヒットしたが、 抜き上げようとした瞬間に無念のフックアウト…。 貴重な一尾だっただけに悔しそう…。 その後、桜川を途中で引き帰しジグヘッドワッキーで約450gを追加。 さらに最終エリアの石田へ移動するもタイムアップ。 初対面であるにもかかわらず様々な話に笑顔で対応していただき、 また多くの事を学ばさせていただきました! 自分も渡辺プロのような釣り人になれるように頑張っていかないと! と思いました。 この様な機会を与えていただきましたW.B.S.の運営の方々には 本当に感謝しています! ありがとうございました! 山口達朗 二日目 当日朝の受付で、渡辺プロに同船する事が分かった時、 Basser誌11月号の「The Very Best of My Lures」で、 渡辺プロが紹介されていたことを思い出しました。 その記憶も新しいまま、 実釣を目前で見られることに興奮を覚えました。 初日12位と順位的には微妙なものの、 ビッグフィッシュ賞である1890gをキャッチしているため、 逆転も十分可能なパターンを持っているのでは? と期待も膨らみます。 スタートも3番目と、 昨日は朝一で入れなかったエリアに入れる事も 追い風になると良いのですが…。 ランチングを終えてスタートを待つ間に交わした会話で、 渡辺プロのお住まいが私の住んでいる隣の市だということが判明! 意外なところで親近感も増し、会話もスムーズになりました。 初日の事を聞くと、 「昨日はミスが多かった。スピニングでのラインブレイクや、 魚をボート際で抜いた時にバラしたりね。 でも、あのビッグフィッシュは偶然ではなく、 狙って獲った魚なんですよ! クラシックだし、今日はビッグフィッシュパターンを貫くよ!」 と気合が入ってます。 オレンジ色の朝日を浴びながらスタートを待ちます。 このわずかな時間に感じる緊張感や高揚感は、 選手との程度の差はあるでしょうが、プレスとて同じ。 最高の上げ潮ムードです。 スタート後、最初のエリアである杭エリアに到着。 初日に入れなかったスポットです。 昨日の雨の影響は受けていない水色の様子。 狙いである杭からボートまでのディスタンスを十分に取り、 スピナーベイト→テキサス→ヘビダン→ジグヘッドワッキーと ルアーとリグを頻繁にローテーションさせていきました。 ルアーを通す角度も細かく変更し、 同じスポットを何度も攻めていると6時10分にヒット! ロッドがかなり絞られています。 いきなりのキッカーを獲れたか?と思いきや、 大きなキャットフィッシュ。 しかし渡辺プロはその後も同じスポットを打ち続けました。 「俺の持論なんだけど、キャットがいる所にはバスがいて、 キャットが釣れた後にバスが釣れることが良くあるんだよ!」 という話をしていると、6時15分に本当にバスがヒット! 600gのまずまずのコンディションでした。 幸先よく魚をキャッチした事で気持ちが落ち着いたのか、 渡辺プロはこんな事を話し始めました。 「未だにトーナメント前はなかなか眠れないんだよね。 小学校の遠足の前夜みたいな。 大人になってそういう経験って殆どないでしょ。 トーナメントじゃないと体験できないよね」と。 その後、数投で移動。 「よし、本命に行きましょう!」 向かった先は、昨日ビッグフィッシュを釣った杭エリア。 「ここは出ればキロアップです!」 ダイナゴンのバックスライドセッティングと ウルトラバイブスピードクローの“チェケラ”テキサスを 杭に打っていきますがノーバイト。 岸沿いにはヘラブナやコイ釣り師の姿を多く目にします。 「これだけ餌釣りの人がいるんだから、魚は多いはずだけどなぁ」 と、つぶやきながら小移動した7時40分、数投目のキャストに強烈なバイトが! バックシートから見ていてもラインが一気に走っていくのが分かり、 テンションも上がりましたが、残念ながらまたも巨大キャットでした。 その後暫くは、移動を繰り返してもバイトが無い時間が過ぎていきました。 「厳しい展開なのは分かってるんだけどね…。 でもクラシックでキーパー揃える釣りしてちゃ絶対に勝てないでしょ?」 と言いつつも2時間もバイトすらない状況では、 「どうしよっかな〜。やっぱり、気持ちが弱くなるというか、 5本獲りに行くことを考えちゃうんだよねぇ…」 という台詞も出てきました。 他の選手も同様に苦戦している状況なのであれば、 キーパーを揃えていればあるいは逆転もありえますし、 そういう考えも生じるはず。 「…でも、決め打ちします!」 という台詞と、自身の展開に疑問を抱きながらも それを貫き通す姿勢に、渡辺プロの精神力の強さを感じました。 そして、自問自答をしつつも揺れる気持ちが プランを変えさせる事はありませんでした。 風向きを絶えず気にし、 北寄りの風が東寄りに変わった9時50分、 「移動します! この風ならクランキングパターンがありそう。 投げるルアーのイメージまで閃きました!」とテトラ帯へ移動。 ノーネームフラットのDDで流していきましたが、 残念ながらノンキーパーしかキャッチできず、 以降の反応が無かったため再び西浦へ戻りました。 「状況が変わる良いタイミングで移動できてるんだけどなぁ。 水なのかなぁ」と、ぼやきも出はじめ、 もはや前日のビッグフィッシュの再現は期待できそうにもありません。 時間を見つつ土浦方面へ小移動しながら、 過去に実績のあったスポットをランガンしていきます。 しかし、行く先々には先行する橋本選手の姿が。 悪いタイミングが重なります。 11時50分、スーパー3デイズでキーになった桜川へ。 浮きゴミ+αのピンスポットを執拗に打ち、 やっと魚を手にするも、残念ながら29センチのノンキーパー。 残り時間も後僅か。 「最後にかっこいい事するかな!」と、移動。 石田のハードボトムでクランキングするとすぐに答えが! しかし、ノンキーパーでした。 「とほほだね…」 帰着時間ぎりぎりの数分前までロッドを置くことがなかった渡辺選手。 最後まで諦めないガッツが印象に残りました。 また、唯一のキーパーをキャッチした際に見せてくれた、 一つのスポットへの執拗なまでのアプローチは、 私の今後の釣りにおいて非常に参考になるものでした。 渡辺プロご自身がクラシックを振り返ったコラムが、 スポンサードを受けているイマカツのホームページで記載されています。 最後に、今回始めてW.B.S.プロクラシックのプレスをさせて頂きました。 日曜だけの志願でしたが、採用してくださったW.B.S.様、 また、親切な対応をしてくださったスタッフの皆様、 そして同船させて頂いた渡辺プロに感謝いたします。 ありがとうございました。 斉藤憲治 |