2008 W.B.S.プロクラシック17


木村信一 プレスアングラーレポート 舟木雄一



大会前日、長野の天龍に勤める私は、
仕事を終わらせ暗く長い高速道路を飛ばしていた。
プレスとしてボートに乗れるとのことで、
気持は高ぶり眠気も飛んでいた。
今年、発表したばかりのロッド
「ミッション」シリーズはブチ曲がるのだろうか?
期待と不安の初日がもうすぐ始まる。
さて、今回、プレスとして乗せて頂く木村選手とは、
スポンサーと選手という仲であるが、
それより以前に故郷が茨城ということもあり、
10年近くの付き合いがある勝手知った仲でもある。
よって試合中の話題は爆笑続きで楽しいものだった。


DAY1
緊張と期待が詰まった初日のフライトは14番目。
船の上でゴロが「良いよ」、引きが良い!
と気持ちを高ぶらせながら待つ姿が印象的だ。

プラクティスの段階で絞っていたエリアは、大きく分けて2つ。
その2つの選択脈をさらに2パターンに別けた4パターンが有ったとのこと。
その中から今回選択したのは、勝手知った土浦付近のエリアだ。

今日から2日間宜しく! と固く握手。
2日間の戦いが始まった。

クランク、ライトテキサス、ジグヘッドワッキーの
3種をローテーションしながら、エリアをチェックしていく。
プラクティスの段階より若干減水気味とのことで
なかなかバイトが得られない。
1時間ほど流したところでファーストバイト。
しかし乗らない…。執拗に攻めてみる。
バイト! 一気に寄せてキャッチ。



本日の最初の魚を見ることができた。
緊張が解け「ウィーッシュ!!」(ダイゴの真似)が出た!



時刻はまだ午前7時。
一時間に1本取っていくペースが今日の課題とのことで、
お昼までが勝負のようだ。
バイトが得られなくなり、移動。

シャローにジャカゴとアシ、杭が絡むエリアに入る。
先行者が遠くに入っていた。
30分ほど流して見切りをつける。
魚を取りに行くとのことで、迷いなくバウを桜川に向けた。
先行者が居ることは間違いないが、
本人は至って平然としている。
「焦らず、自分の釣りを進めるよ」とのこと。
このあと「ウィーッシュ!」が連発することとなる。

巻物系とライトリグを繰り返しながら流していく、
狭いエリアだがバイトが集中するポイントがあった。
執拗に攻めるとガツンとバイト。
フッキングと共に一気にランディング。
「ウィーッシュ!」(爆笑)



見た目とのギャップで初めての方は驚くかも。
気を取り直して、同じエリアを繰り返し往復しながら攻めていく。
30分ごとにバイトが続く。
そのたび、お馴染みのポーズ、いい調子。
どうやら、かなり浅いレンジでのバイトが多い様子。
ポイントは1m前後の水深がキーのようだ。
たまにナマズが出てくるが、ノンキーサイズのバスもぽつぽつ釣れる。
場所を休める意味を含めて、違うエリアをチェックしていく。
ノンキーサイズが泳いでいるのが見えるが、それ以外にノー感じ。

元のエリアに戻る。
狭いスポットを繰り返し流していくと、今までと違うバイト。
ミッションが大きく弧を描く。
慎重にランディングする。ナイスフィッシュ!! キーパー4本目。



あと1本!
下ネタトークで爆笑しながら、同じコースを繰り返し流していく。
お昼過ぎに待望のウィーッシュ! ここでリミットが揃った。
後は入れ替えをするのみ。



実は、大物を狙えるところを温存しているとのこと。
ただ、朝から降ったり止んだりの雨が気に掛るとのこと。
その場所は明日に残し、このポイントで粘ることとなった。

ぽつぽつと魚は釣れるが小さい。
2匹ほど入れ替えをしてポイント移動となった。
本湖の沖、杭に的を絞り大物狙い。
何本打ったか忘れるくらい流したところで
ガツンとバイトがあったが…乗らない。
フォローベイトを入れるが、魚はどこかへ行ってしまった。
この後、ナマズが顔を出しただけ。タイムアップ。
明日に期待を残し帰路についた。


DAY2
昨日の雨とうって変わって晴天。
気温も息が白くなるほど寒い。
昨日とは状況が激変することは感じられた。
昨日の結果からトップを十分狙える位置にいる。
さらに温存しているエリアを残している為か期待は募る。
心配なのは雨の影響のみ。



フライト後は迷わず昨日のエリアに入る。
昨日と同じく、固い握手。昨日のこともあり、気合も入る。
この日はスタートから1時間以内がキーだった。
エリアに入った直後からバイトが続く。



一本目はキャットフィッシュにルアーをさらわれたが、
その後はバスが続く。



キャットとバスを繰り返し掛けながら、
1時間の内にリミットが揃ってしまった。





昨日の結果からいえば、上位には着けそうな状況。
心配なのは、温存していたエリアでキッカーを取れるか? ということ。
状況を見るためエリアを変える。

予定のエリアとは違うが、状況は最悪な状態。
雨の影響を受け、水が死んでいた。
プラクティスで、良かったというスポットを移動しながら打っていくが
全くバイトが得られない。
必然的にタバコに手が伸びる回数が増える。
ヤバい雰囲気。
太陽が昇りきったところで、エリアを元に戻す。
朝良かったエリアを流すがバイトが減っている。
大きく移動するには時間がない、
キッカーフィッシュを期待して流し続けた。

そしてタイムアップ…ドラマは起きず。
ギリギリまで粘って急いで帰港。さあ結果は?
ランチングを待つ際、周りの選手との話を聞いていると
釣れていないとのこと。
もしかすると、もしかする!?



だが、結果は4位。
昨年生まれたお孫さんが観戦にやってきていた。
カッコ良いお爺ちゃんを見せたかった様子だったが、残念!



2日間ボートに乗り、非日常的な緊張感を味わえ、
釣れた時の喜びが自分で釣ったかのように感じらる。
これがプレスの醍醐味だと思います。



最後に、各選手、スタッフの方達2日間お疲れ様でした。
またの機会にプレス乗船をしてみたいと思います。