WBSonLine-プロトーナメントレポート

2008 W.B.S.プロクラシック17

狩野　敦　プレスアングラーレポート　船木　弘

今年、初めてW.B.S.クラシックにプレスアングラーとして参加した
船木と申します。
まずは私自身W.B.S.に対して敷居が高く、
プレスに応募するのは不安があったのですが、
参加して非常に楽しい2日間を過ごせたので、
W.B.S.の雰囲気に触れてみての感想も含めてレポートしたいと思います。

今回私が同船させていただいたのは、第2戦で優勝し、
SUPER 3 DAYS で3位に輝いた狩野敦プロでした。
実は狩野さんのプレスが希望でプレスに申し込んだので、
組み合わせの発表を聞いて一気に興奮しました。
ただ、それと同時にいつもの自分のトーナメントよりも
緊張感が走りました。

では、初日のレポートです。
フライト時は雨が降っていませんでしたが、
下流方向に向かって走ってる途中、
大山近くになったあたりで雨粒が落ちてきました。

向かったポイントは狩野プロのマイウォーターである州の野原です。
途中、妙義水道の右手に虹が出て、
これからのトーナメントを祝福されるかのように
州の野原に入っていきました。

まずは真珠棚をラバージグ、
時にノーシンカーを打って探っていきます。
１本１本丁寧に打っていくときに
「この辺でトーナメント中に2kgぐらいのが出てきたんだよなー」
とい言ったまさに同じ場所でキロオーバーのチェイス！！！
しかしピックアップ間際のためフックアップには至らず…。
一気に緊張感が高まりましたが、
狩野プロは変わらず同じペースで打ち続けていきました。
隣の真珠棚に移り「ここで1本取れないと厳しいねー」
といいながらほぼ1周近く回りましたが、
結局バスからの反応はありませんでした。

近くのシャローのアシに移動し「この天気ならアシから離れてるでしょ」
と言いながら今度はスピナーベイトを巻きますがここでも反応なし…。
妙義水道方向に戻りスピナーベイトを巻いてると2本連続でキャッチ！！
まずはこれで一気に緊張感が解けました。
「今日は打っても捕れなそうだねー」といいながら巻き続けますが
それから反応はなくなり大きく移動。

「ここは出たらデカイよ！！」といいながら
ラバージグとスピナーベイトをローテーションして攻めますが、
バスからの反応はショートバイトが1回のみ。
このころには雨も上がり、レインウエアもいらなくなってました。

次のポイントはリップラップとジャカゴ。
ここではリップラップはクランク、
ジャカゴはスピナーベイトとローテーションしていきました。
ジャカゴを流していくとスピナーベイトが着水すると同時にバイトがあり、
600gくらいのバスをキャッチ！！

「今日はこのパターンだね」と巻物のリアクションをメインに
パターンを組み立てることにしました。
同じ感じで流していくも、後が続かないので
似たようなポイントのリップラップエリアに移動。
ここでもクランクをメインに流していきますが
バスからの反応はありませんでした。

次のポイントはプラでバスをキャッチしているという
西の州の浚渫に移動。
ここはプラでスピナーベイトの“ステイ”で
バスをキャッチしたと言っていました。
（なぜステイかは詳しくは書きません…）
長年の感覚でほとんどGPSを見ないで、
「ここが岬状に張り出してて…」といいながらスピナーベイト、
ヘビキャロと変えて攻めますがここでも反応はありませんでした。
バスはキャッチできませんでしたが、
長年霞ヶ浦を釣り尽くし、知り尽くした経験を垣間見ることができました。

次は、一気に東浦のドッグに向かいましたが、
ここで初めて他の選手とバッティング。
仕方なく近くのリップラップに向かいクランクを巻き続けました。
「ここはいつものトーナメントでも帰りに良く寄るんだよね。
結構助けてくれるポイントなんだ…」
といいながらクランクで攻めますが、
天気のせいかバイトはありません。
「完全に無風だから風がないとツライね～」とポイント移動。
「ここにはボート1台分くらいの岩があって…」
と魚探をみながらマーカーを打ってヘビキャロで狙います。
ここではキャットフィッシュのプチラッシュ！！
狩野プロ曰く
「10本以上キャットを抜いてようやくバスが来ることもあるからね」
期待してカメラを構えるも結局この日はキャットのみでした。
最後にリップラップでクランクを流すがここでタイムアップ。
初日が終わりました。

2日目。
雲を見るなり「今日は荒れそうだね…」と一言。
上空を見るとちぎれ雲と言われる雲があり、
これがあると大抵風が吹くらしい。
ここでも長年霞ヶ浦を知り尽くした経験を垣間見ることができました。
早くも帰りが心配になりつつも、
朝日に向かって一発逆転を狙ったポイントに向かいました。

狩野プロの「幸せの黄色いバレット」が向かった最初のポイントは、
西の州の浚渫。
今日もほとんどGPSを見ないでキャストしています。
今日はスピナーベイトにすぐにバイト！！
かなりのショートバイトでフックアップには至らず。
開始早々のバイトに胸は高鳴ります。
その後、西の州の浚渫で小移動をして攻めますが
結局先ほどのバイトのみで後が続かないため、
昨日の良かったジャカゴに移動。

スピナーベイトでひと流しするも反応がないため、
ストレージからスピニングロッドを取りだし、
ライトテキサスのスイミングで同じポイントを攻めます。
狩野プロのスピニング…ちょっと意外な感じがしました。
「この時期にこのカラーのこのルアーがいいんだよね～」
とちょとした裏話も教えてくれながら攻めてるとすぐにバイト！
この魚は残念ながらキャットでしたが、
攻め方をかえてすぐに魚をキャッチするところはさすがだと思いました。
「今日は天気がいいから巻物はキツイね」と言い、
昨日のパターンは捨てることにしました。

次は北利根に入り水門近辺を攻めはじめますが反応もなく、
一瞬風が強くなり始めたタイミングで、
帰りのことも考え西浦方向にバウを向けました。

ここでは捨て網があるポイントで「きたら確実にキロアップだから」
といいながらジグ＆ポークで攻めます。
緊張しながらロッドティップを見ていると”コツッ”と明確にわかるバイト！！
その瞬間にフッキングするもすっぽ抜け！
ポークが絡んで戻ってきました。
「今のはキロオーバーのバイトでしょ～」と残念がる狩野プロでしたが、
その後もかなり丁寧に攻め続けます。
今までにないくらい長時間攻めましたが
それ以降のバイトはなく後ろ髪を引かれる思いで
次のポイントに移動しました。

対岸の水門とジャカゴのあるポイントに着きましたが反応はなく、
同じくラバージグで攻めていると、かすかにバイトを感じフッキング！
しかし、これは明らかにバスとは違う引き！！
ベイトロッドが満月のようにしなっています。
全身で耐える狩野プロ。
10分程度の格闘の末ようやく見えた魚体は、
なんと20kg近いレンギョ！！
何とかランディングし一応写真に収めリリース。

バスからのバイトはないためもう一度、対岸に戻ります。
先ほどの捨て網に入りなおし攻めますが、
今度はキャットフィッシュをキャッチして終了しました。
近くのジャカゴに移動しラバージグを打っていきますが
「雰囲気はいいんだけどねぇ～」と話してるとバイト！
なんとこれもキャットフィッシュ…。

タイムアップが近づいてきたため自衛隊沖の杭に移動。
1本1本丁寧にラバージグを落としていきます。
「ここも来ればデカイからね！」
期待しながら見守ってかなりの本数の杭を打って
もうすぐ杭が終わりそうなところで
ラバージグのフォーリングでバイト！！！
一瞬ロッドに生命反応が感じられましたが、何とラインブレイク…。
ここで狩野プロの2日目が終了しました。
結局狙っていたビッグフィッシュは出ませんでしたが、
2日目は終始自分の狙った釣をやりきり、
プロの精神力の強さを感じました。

今回2日間プレスとして同船して思ったことは、
まずはとても勉強になり自分の釣の幅も広がったことと、
間近でプロの釣りを見られたこと、
そしてなにより、W.B.S.のトーナメントの一員として参加し、
パーティーにも参加でき楽しい時間をすごせたのが最高でした。

最後に2日間にわたって同船させていただいた狩野プロ、
W.B.S.のスタッフ・選手の皆様、お疲れ様でした。

私は一般からの参加でしたがもっともっと一般の参加者が増え、
今以上にW.B.S.が盛り上がっていけたらと思いました。
来年もこの貴重な体験をしたいと思っています。

船木　弘