■メジャー初戦メモリアル




ケンタッキーレイクで数日間のプリプラクティスを終えた後、
テキサスに数日帰ったのだが
直ぐにバスマスターメジャー初戦メモリアルの会場となる
テキサス州イーグルマウンテン・レイクに向かった。

イーグルマウンテン・レイクは我家から2時間ほどの
フォートワースというダラスの隣町にあり、
東京でいう品川のような感じ。
レイク周りにある住宅はお金持ちばかりで、大きな家が立ち並んでいた。
なにより移動時間が少なくてよかったのだが、
レイク自体はとても狭く、
ヤマハ225HP で全開で走ると、
メインボートランプから下流に約4分、上流に3分ぐらいしかない。
若干大きめなアームも二つあるが、それでも55人で戦うには狭いのは間違いなかった。

そして街に近いこともあり、日本ほど酷くはないがかなりショアがプアで、
目立つのはボートドックが至るところにあるのとたまにあるロッキーポイント、
それに数箇所あるマリーナぐらいである。

さて、メジャーとは前回も少し説明したが、
ノーエントリーフィーのトーナメントでオールスターとも呼ばれ、
エリート3年間のアベレージ上位者と生涯獲得額上位者から選ばれる。
まさにトップ中のトップトーナメントで、
優勝賞金も2800万円と破格である。
エントリーフィーが無いことからミニクラッシクとも言われている。

これが年間3戦あり、それにクラッシックを足すと
年に4戦がノーエントリーフィーで高額の賞金が得られるチャンスが有る。
これこそまさにプロスポーツと呼ぶにふさわしいトーナメントと言えよう。
ちなみに25位まで1万ドルが用意されている。
恐らく今後このようなトーナメントが増え、
そのうち一般的になるスタート段階であろう。

さて初日のオフィシャルプラクティスでレイクを既に一周半した。
狭いので岬に絡んだボートドックなどは
30人以上の人に打たれたのでは? と思われるほど。
ある程度やることも限られてくる。
プラ2日目も夕方5時(8時ぐらいまで明るい)にはボートを上げて、
他のコンテンダーとご飯を食べに行ったぐらいだ。

最終日のプラは出船するのを迷った。
半分弱のアングラーはレイクに出ていなかった。
やることが決まっていれば、それ以上プラで見てもしょうがないのも確かである。
しかしながら何となく釣りに出ないと罪悪感があり、
一度はランチするも2時間でまたボートを上げた。
そう言えばバサーオールスターの時もやることが決まっていたから
最終日のプラは行かなかった。

今回の試合でのプランはプラ初日の昼に決まっていた。
朝はシャロークランクでクオリティーを狙い、
その後陽が高くなってからはボートドックや深さのあるロックバンクを
ワームで釣るというものだ。

メジャー戦初日は現在最も信頼をおいている、
ダイワ製シャロークランクRPMからスタートした。
この日は、何故か自分のスキーターにも観戦ボートが数艇ついた。
この観戦ボートを数艇引き連れたままキャストを開始した。

その10分後だった。
ロッドを絞り込んだのは、3ポンド半のキッカーフィッシュで、
RPMをがっちりと咥え込んでた。
慎重なやり取りの後無事にランディングして、久しぶりに胸が高鳴った。
自分が開発したルアーを信じてキャストし、
大舞台でキッカーを手にしたことで、違った興奮があった。
その後も2ポンド強を加えてあとはワームに移行し、
昼近くにリミットメイク。
その後一度入れ替えもした。初日は17位とまずまずの位置につけていた。





自分で手掛けたRPMというルアーのプロトタイプで初日に3ポンド半、
2日目に4ポンド半の魚をキャッチ。


2日目も当然RPMからキャストした。
さらに大型の、あわやビッグフィッシュ賞となり得る
4ポンド9オンス(結局リックに5ポンドを釣られ
ビッグフィッシュ賞を逃した)を釣り上げ、
幸先の良いスタートとなったが、
狭いエリアを何度も往復しているのでどうしてもプレッシャーが掛かり、
バスのバイトが明らかに少ない。

その後ドックを攻略しクオリティーフィッシュを釣るも、
他のコンテンダーとのバッティングや、
ドックの奥で掛けて柱に巻かれて無理矢理引きずり出し、
最後に潜られたときにラインブレイクするなどして
運も味方につけられず2匹で終了した。
が、サイズが悪くはなかったので21位で本大会を終えた。



バスマスタークラッシック同様、車でウェイイン会場へ移動してのウェイイン。


ウエイトをゼロに戻し、
レイクを変えてのメガバックス方式が決勝では採用されていて、
2ポンド差で決勝を逃したのは、
優勝のチャンスがまだ有っただけにやはり悔しかった。
2本共が3ポンド前後あり、運悪くキャッチできなかった。
何とか釣りたかったがどちらも不可抗力であり、
まあしょうがないとしか言いようもなかったが、
3戦連続で賞金は取れたので気分はそんなには悪くはなかった。