■第五戦 クラークスヒル


前回のガンターズビル戦の後、
火曜日から三日間のガイドトリップがレイクフォークであり、
タイトなスケジュールでジョージア入りした。

詳しくスケジュールを書くと、
ガンターズで決勝の日曜日まで釣り、日曜夜と月曜日が移動日で、
火曜朝にはレイクフォークで釣り、それが木曜日夕方までみっちり。
そして金曜日が朝9時からスキーターで、
パートナーがコンソールにスピナベイトをヒットして割った
ウインドシールドを直したり、
色々な箇所のボルトを締めなおしたりとメンテナンス。

あとバーストした時にホイルまで変形してしまったので、
スペアタイヤ&アルミホイルを受け取った。
その後ミーティングして今度はヤマハのメンテと夕方に家路に着いた。
そして土曜日と日曜日で14時間のドライブの後、
クラークスヒル入りした。

今回のクラークスヒル戦の重要点は、
その後開催されるメジャー初戦メモリアルにクオリファイすることで、
ここでの入賞が必要となっていた。
このメジャーはオールスターと呼ばれ、
エリートの3年間のアベレージ上位者と、
生涯賞金獲得額上位者から選ばれる、
まさにトップ中のトップトーナメントである。
ノーエントリーフィーで約2800万円の優勝賞金が用意され、
ミニクラッシックとも言われている。

ジョージア州クラークスヒル・レイクは正直得意なレイクではなく、
昨年は最悪の133位で良い印象は全くない。
今年は2ヶ月遅れの開催で、
昨年よりはイージーにバイトしてくるのかと思いきや、
グラスが余り無くやはり難しい。



プラクティス二日目は流石に釣りのし過ぎで疲れがたまり熱っぽい。
早くボートを上げて休もうと思ったが、
携帯の電波が悪く妻と連絡が付かない。
結局日の入り直前までミッチリやり(13〜14時間)、
トップウォーターで勝負することにした。

クラークスヒルのバスはスクール性が高く、
ブルーへリングというニシン科のシャッドを追回している。
ローカルベイトとしては、田辺さんが昨年にリリースした
ジグヘッドにブレードが付いている
ロードランナーと呼ばれるベイトが代表的で、
フルークやスラッゴータイプのワームを
セットして使用するのが一般的だ。

そしてトーナメント後半に周りのボートを見てき気が付いたのが、
ソルトウォーター用の大型ペンシルポップで
シャッドを追い回しているバスを釣るのがシークレットだったようで、
上位入賞のかなりのアングラーがロドに付けていた。
今更知っても後の祭りであったが・・・。



さて自分はスーパースプークとジャイアントドッグX、
そしてポッパーを使い分け、フォローにヤマセンコー5インチと
ライトテキサスを用意した。
ほとんど一日ドッグウォークを繰り返し、
初日は22位と決勝に向けて好スタートを切った。
余りにバイトがよく、
メインエリアの数箇所を翌日にセーブしたりもしたが、
これがまったく意味をなさなかった。

二日目は初日良かったエリアと
セーブしたエリアをランガンしたが、ストライパーの嵐。
15本以上は釣ったと思うし、サイズが大型で時間をかなりロストした。
それでも小さいながらどうにか6匹のキーパーを釣ったのだが、
今年からデッドフィッシュの入れ替えが禁止となり、
1.7ポンドのバスがデッドになりそうなので、
残り4時間あり思い切って逃がした。

この時点で4匹で、キープすればリミットメイクとなり、
難しい選択を迫られた。
そして次の一匹が釣れないまま残り一時間を切ったところで、
ようやく1ポンドのキーパーが釣れたが、病気でがりがりだった。
この魚は体力が無く敢え無くデッドとなり、
結局ペナルティーをもらい50位のカットが危ぶまれたが、
48位で切り抜けた。
そう50位で1万ドル(約114万円)が約束されているのに、
何とも危うく間違ったディシジョン・メイクとなるところだった。

セミファイナルはトップを投げ続けるも小型しかのらず、
4バイトほどクオリティーサイズがチェイスしてきたが
フッキングには至らなかった。
11時までワンフィッシュで、
ライトテキサスとドロップショットで目先を変えたら
アッという間にリミットは揃ったが、有って無いようなウエイトで、
ジグを使ってみたり思考錯誤はしたが上手くいかなかった。

結果は48位で、昨年と違い賞金は取ったので良しとしよう。
そして何より、メジャー初戦には無事にクオリファイして、
体の疲れもピークだったが悪くない疲れに変わった。


PS そして翌日にはケンタッキー州に10時間移動し、
次の朝7時にはケンタッキー・レイクにボートを浮かべて
プリプラクティスを開始した。
シーズン中は恐ろしいスケジュールである。


宮崎友輔






写真はレイク・フォークでガイド中に釣れたナイスフィッシュ。