■Preparation

ニューシーズン開幕に向けて、新しいロッドを新調した。
新調といっても昨年使っていたモデルと変わり映えはなく、
ただ単に在庫から新品を取り出してきただけだ。
といってもコルクグリップのテープを剥がしてリールを取り付け、
いざ出陣・・・とは、ことは簡単に運ばない。
自分の気に入ったグリップの太さや長さ、リールシートの形などが、
クランキンロッドにはこれ、
フリッピングスティックやピッチングスティックにはこれ、
といった具合にそれぞれあるので、
この三機種に限っては使用頻度も多いため、
出撃まで少しばかりの手間隙が掛かる。


リールシートやグリップを削るツール。メガネやノコギリもあると重宝。

基本的にはクランキングロッドはUSトレイル701Mと、
同プロトタイプ701MHの二種類で殆どこなしているが、
このプロトタイプはグリップが違う形状をしているため、
市販モデルのUSトレイル701Mの形状に合わせている。
持ち替えた時に、違和感があるのが嫌だからだ。
昔のTD-Sのリールシートタイプで、
自分にはキャスト時に人差し指の付け根が痛くなり、
即行削って調整した。
どうやって手を加えているかと言うと、
ドリルや棒やすり、サンドペーパーなどを用いて
リールシートを削り、グリップの太さを調整している。
こうすることにより一定の握り感を保ちながら、
ロッドが振れるので気に入っている。


焦らず少しずつ削りながら調整。

またフリッピングスティックやピッチングスティックは、
小回りが効くようにクランキンロッドに比べ若干細くし、
リールシートのサイドを削り、
よりコンパクトにロッドをホールドできるようにしている。
当然グリップの長さも、
気に入った長さにカットしたりして調整している。
ちなみにUSトレイルシリーズは、
市販モデルが自分のベストな長さなのでカットする手間が無い。


グリップの長さが気に入らなければ、カットして調整。

これで終わりではない。
最近のロッドはメーカーを問わず、
固くて軽いチタンフレームのガイドが主流になっている。
このチタンのシングルフットのガイドフレームは、
数回ひん曲がると固いがゆえに直ぐに破損する。
その対処方として、シングルフットのガイドフレームに、
エポキシで補強を入れてから使用することを心掛けている。

シーズン中は毎日数千回キャストを繰り返すので、
ちょっとした気使いで気持ちよいキャスティングが生まれる。
人それぞれ手のサイズや形があり、
キャスティングフォームやリールとリールシートの相性、
タックルバランス等もあり、
一概にどうするのが良いとか薦めたりはしないが、
気になる人は気になるし、全然平気な人もいる。
自分も特にフルタイムになって直ぐ、
釣り時間が大幅に増えた事により
小さいことが気になり始め、ロッドの手入れが始まった。
ただ手入れをした道具はやはり愛着が湧き、
大事に扱うようになるしね。

リールやガイドはこまめにチェックして
メンテナンスしてやると、
長持ちするだけでなく未然にトラブルが防げるので、
特にオフシーズンに目を向けることをお勧めする。


リールを実際に取り付け、振り心地を確認して完成。

余談であるが、
アメリカでは一通りの工具が揃っているので簡単に作業が進むが、
日本の実家には工具はあっても、何処に何があるか把握していないので、
アイアンこと横山鉄夫さんの家で作業するのが殆どである。
家が近所というのもあり、何かあるたびに相談すると、
専用工具や一工夫加えた専用機械までもあるので、
とっても心強い。
数年前もグリップを削りに行くと、
専用機械があってビックリしたし、
ルアーチューニングのパーツやらのあれこれ、
大概の物が横山家にはあって大変重宝し、また助けて貰っている。