■BASSセントラルオープン初戦
ケンタッキー州テネシーリバー戦


秋のバスマスターシーズン到来に合わせて渡米した途端、
時差ぼけと戦いながら忙しい日々を過ごし、
ケンタッキー州オハイオ・カンバーランド・テネシーリバーで
開催されるセントラルオープンに向かった。
この長ったらしい名前のごとく、
三つのリバーシステムから成り立つ広大なエリアが用意されていたが、
プラクティスは試合前のオフィシャルプラクティスの
二日半だけになってしまった。
本当はもう少しプラクティスをした方が良いのだろうが、
スキーターにボートを借りに行ってセッティングしたり、
家のメンテナンス等があり結局そうなってしまった。

オフィシャルプラクティスからの感想は、
エリアは広いがスーパータフな試合になる予想は間違い無さそうだ。
自分が見て回ったエリアは全体の1/10あるかないかだが、
バスを見つけることができた。
クランキングを中心に一日三匹は釣れそうで、
あとは試合中にアジャストすれば何とかなるでしょ。
「それでも入賞はするよ」と妻に告げた。

試合初日の朝、ファーストスポットから
思い通りの展開でクランクベイトにバイトがあるが、
そのカレントの速さからバスをコンロール仕切れずに
二匹をバラシてしまった。
この即効パターンで、それでも三匹ゲットはした。
一瞬の、30分の出来事である。
リズムを崩した途端キッカーフィッシュ2匹を
パートナーのクランクとスピナーベイトにやられた。
リミットメイクが重要なだけに手痛いミスをしたが、
残り一日かけて計7本のキーパーをキャッチした。
初日は15位からのスタートで二日目に繋いだ。



二日目はカレントが微々たるもので、
当然モーニングバイトは一匹に終わり苦しい展開になった。
ありとあらゆるバンクをクランキングとダウンショットで釣り、
一匹追加して合計三匹にした。
ダウンショットで釣るより、
ライトキャロかスプリットショットでカレントに乗せた方が
よりナチュラルになると考えて、
何年かぶりにスプリットショトを
USトレイル・スピニングロッドとセルテート3000番に
10ポンドラインで用意した。
フッキングやカレントを考慮してこのタックルを選んだ。
ストップフィシングまで40分のところでクランクで4匹目を仕留め、
そのストレッチをスプリットショトで流し直すと
すぐにリミットメイク。
その後も二匹のグッドサイズを入れ替え二日目を終えた。

予選終了時点でどうやら5位である。
二日間リミットメイクに成功したのは4名。
どれだけ釣れない試合か、解ってもらえるであろうか。
霞ヶ浦が釣れないというが、
バスマスターの試合は決して釣れる試合ばかりではない。

決勝ラウンドの最終日は、優勝だけを狙いに行った。
結果から言えば朝一に釣った一匹だけであった。
この日、自分の釣っていたエリアはカレントが全くなく、
ここは川ですか? と質問したくなるぐらいフラットな水面に、
バスの反応はすこぶる悪かった。

機転を利かせエリアを変えてクランキングをしていれば
冒頭で述べたように三匹ぐらいはキャッチしたとは思う。
だが、優勝の可能性があるエリアで一日粘った。
ダムの放水によりカレントが発生すれば、
状況が一転するから動けなかったし、
動きたくなかった。
やりたいことをやり抜いたので、後悔は全く無い。
それがトーナメントである。
最終順位は15位でセントラルオープン初戦を終えた。