■2004年バスマスターツアー総集編

雑誌やウェブでご存知な方も多いと思うが、
6月から7月の下旬までの二ヶ月間、日本に戻っていた。
オフシーズンでの休暇半分、スポンサー系の仕事半分での帰国となり、
オフの時は極力原稿などにタッチしないようにしていた。
で、バスマスターツアーの記事が第二戦でストップしたままだった。

以前は月に二試合をこなすペースであったが、
最近のツアースケジュールは2〜3試合をこなし、
当然移動やメンテナンス作業が入るので、
トーナメントレポートが疎かになっていたのだ。

帰国中、思った以上に沢山の人々から、
W.B.S.の「フロムUSA」を楽しみにているのに更新されてないけど・・・
と言われ、本当に申し訳なく思った。

さて本当に古い話になってしまうが、ダイジェスト版でお伝えしよう。

第三戦はアラバマ州レイクガンターズビルで開催。
試合前に友人の開発学さんが我家に遊びに来てくれていて、
彼にTDバイブをクローダットカラーにリペイントしてもらい
トーナメント会場に向かった。

ガンターズビルは以前20ポンドサックを釣ったこともあり、
今回もビッグウエイトを釣るぞとやる気満々で現地入りした。
しかし、思ったより水温が低く、メインレイクで8〜10度、
バックウォーターでやっと10度を上回るほどの低水温であった。
予想とは裏腹に、自分には釣れない試合になりそうな予感。

試合では、バックウォーターでのシャロークランクと、
スピナーベイトで数匹釣り、
残り時間の全てをメインレイクのグラスエリアで、
TDバイブを投げまくるビッグフィッシュパターン作戦に出た。

クランクとスピナーベイトのパターンは健在であったが、
試合中は自分のバイブパターンが脆くも崩れ97位に終わってしまった。

二日目は、朝4匹直ぐに釣ることができ、
大場所をランガンして1匹位はデカイのが釣れるであろう、
と思っていたがやはり大場所は大御所が陣取っていて、
なかなか入り込んでキャストするスペースが無かった。
エリアがマイウォーター化されていたのだ。

これもバスマスターツアーの特徴であり、
初日にある程度釣っておかないと、釣る場所が無くなってしまうのである。

ダイジェスト2に続く・・・



ガンダーズビル戦に向けて、TDバイブを、クローダットにリペイント。



趣味でハンドメイドベイトを作成している開発学氏は、あっという間に塗ってくれる。


ガンターズビルは終始曇りで、寒い試合だった。立ち話の相手は、Basserの雨貝氏。



●ダイジェスト2

その翌週は、ミズーリ州テーブルロックレイクに移動、
第四戦目となった。
自分としては最初の三戦のうちの1〜2戦は入賞しておきたかったが、
まさかの3タコを食らいグロッキー状態であった。
しかし、深く考えても何も生まれないので今まで通り
思いつくままに自分の釣りを通すように心掛けた。

テーブルロックはマウンテンリザーバーで、
三月初旬は当然寒く、またも低水温期の試合となった。
二日半の公式プラクティスでは、メガバス110と、
ミディアムダイバーのクランクベイトを中心にキャストして、
まずまずの手応えを得ていた。

テーブルロックは、下流域でディープのバスをライトリグや
ジャークベイト等を用いてラージ、スポッツ、スモールマウスバスの
ミックスリミットを狙うパターンや、
上流域に走りシャローエリアでラージマウスを狙う方法もあり、
多種多彩な攻めかたができる。

試合初日の朝、豪雨と雷により少し遅いスタートとなった。
この豪雨により強い濁りが至る所に発生し、
釣りづらい状態になった。
それでも初日2匹で5ポンド半をウェイインして51位でスタートし、
二日目は5匹のリミットメイクをして34位でフィニッシュ。
全てのバスを数種のクランクベイトで釣り上げた。
やっと賞金を手にし、
シーズン初ヒットが打てて一安心した試合であった。

ダイジェスト3へ続く・・・



バスマスターツアーMCであるフィッシュが、孝海を測ってみようと。



テーブルロックはその名通りの景色である。



二日目は苦しみながらも入れ替えに成功。



●ダイジェスト3

一週間スケジュールが空くので、10時間かけてテキサスに戻り、
ボートと車のメンテナンス、それにタックルの調整をして、
アラバマ州レイクユーファウラに向かった。

昨年のユーファラ戦は車が故障して試合前日に現地入りし、
試合の組み立ても出来ずに撃沈した悪い思い出がある。
この第5戦目、ユーファウラに来てやっと春らしい陽気の、
トーナメントとなったが、朝はまだかなり寒い。
しかし、日が昇った昼頃から暖かくなる試合となった。

この試合では、早朝にホットタイガーカラーの
ロングビルジャークベイト・リバイアサンで釣り始め、
数投目で3ポンドオーバーをキャッチする幸先のよい出だしだった。
その後30分ほどで、2ポンドと1ポンド半の2匹も加えて
気分良くサイトフィッシングに向かった。

テキサスリグのブラインドキャストとサイトフィッシングで、
思い通りのウエイトがライブウェルに収まり、
最後はステージングのバスを狙ってヘビキャロをキャストすると、
これもズバリはまって約18ポンドを釣り、初日を14位で終えた。
この日はマイデーで、やることなすことが上手く行き過ぎて
怖いぐらいであった。

二日目も同様のパターンでレイクを回ったが、
リバイアサンでもサイトでも、
バスは釣れるもののビッグフィッシュが混じらなかった。
しかし、アマチュアパートナーにはグッドサイズを数匹釣られてしまい、
タイムアップ前にヘビキャロで2匹入れ替えたぐらいだった。
結果、トータル28位でユーファウラを終えた。

トップ12で決勝に行けるチャンスも有ったが、
何故かクオリティーバスはパートナーのルアーを好んだようだ。
こういう日もあるのが、トーナメントであり、バス釣りである。

ダイジェスト4へ続く・・・



ユーファウラは沖までフラットが続くところや
レイダウン、スタンプ、ボートドックとカバーが多い



初日はしてやったりの好スタート



●ダイジェスト4

バスマスターツアー最終戦は、三月下旬サウスキャロライナ州の
サンティークーパーレイクでの開催となった。
今月はこれで三度目の試合で、
体力と気力が強くないとトーナメントを戦ってはいけない。

このサンティークーパー戦の成績次第では、
E-50(エリート50)の切符を手にするチャンスがある。
試合前のリストに名前が掲載されていて、
何としてもビッグウエイトを釣って、
新しいカテゴリーに仲間入りしたいと肩に力が入った。

ここもユーファウラ同様、昨年ツアーが開催されて、
一度訪れたことのあるレイクである。
ビッグウエイトラッシュの物凄いレイクではあるが、
今年は昨年のような高水位ではなく、減水傾向にあった。
ただでさえ浅瀬しかないようなサンティークーパーは、
一転してタフな状況になってしまったと、
多くのコンテンダーが口にしていた。

そういう自分もオフィシャルプラクティス中に
毎日1〜2匹しかキャッチしておらず、
厳しい試合展開が予想された。

試合初日唯一の勝算はラスト・フライトということだった。
ここ最近冷えこんでいたのだが、
この日は天気予報によると晴れて暖かくなるらしい。
午後にスポーニングフラット内でバスが差してくるのを待ち、
サイトで狙い打つ作戦に出た。

ビッグウエイトにはほど遠いが、
4匹ながらもまずまずのウエイトで初日を終えるはずであった。
が、ウエイイン時間を勘違いするバカなミスをしでかしてしまった。
4時20分が私のウエイインタイムであったが、
何故か4時50分と思い込んでいたからだ。
これに気が付いたのは4時で、慌ててスキーターを走らせるも、
6分遅刻してしまい6ポンドのペナルティーを負ってしまった。
大きな痛手である。

二日目は初日に見つけたシャローフラット内にあるホールを、
クランクベイトとヤマセンコーで釣り、
リミットメイクし102位で大会を終えた。

凡ミスが無ければ3戦連続入賞で賞金をゲットできたはずだったが、
終わってみれば・・・霧散していた。
ちょと注意をすれば防げるミスだけに、
後味が悪いツアー最終戦となってしまった。
当然、E-50の切符も飛んでいってしまった。
余計な力が入って力んでいたのかも知れない。
年間成績も78位に下げてしまったが、
来年も4年連続でツアー・クオリファイしたので一安心もしている。

この時のトーナメントの写真は無しです。
凡ミスを犯した自分に怒っており、
妻に写真なんかいらないと言ってしまったので・・・。