Hiro's Note 2010/5話
 

W.B.S.プロトーナメント3rd Hiro’s Eye

--試合前--

たしかにGWを過ぎた辺りから今年の霞ヶ浦は違った。

春先あれほど口を使わなかった魚たちが、
5月に入ると活発にルアーを追うようになり、
「ツ抜けは当たり前! サイズも1500クラスを2〜3本!!
ついでにオノパンまでもがマリーナの大会で初優勝!!!」などなど
アンビリーバルな状態が続いていた。



「おじゃましまっす小野里でーす。自分やれば出来るっす。
        この勢いで狙ってみちゃおうかな。何てね…。」

「まっまっさか〜。そんなに釣れてても 
いつも突然釣れなくなるが霞ヶ浦でしょう?
霞ヶ浦に限ってそんな甘いことありえへんありえへん」。
などと友人と話していたのだが…。

今回いろいろな訳があって試合前練習はたったの2日間zzz。
前プラにも入れないので、試合を見越しての練習というよりも、
身体を淡水に慣らすというかなんというか…。

もちろんたった2日間の練習ではいまひとつ
「釣れる霞ヶ浦」に乗り遅れた感もあったが、
実のところ、試合の週に入ってすぐの大雨&水門大開放やら、
北や南の暴風などなどが予想されたので、
初日のファーストポイントは決定していたが、
それ以外はエリアや釣り方を決めず、
試合当日の状況をみて判断していこうということに。

この時期プリ〜ポスト〜アフターの魚が入り混じり、
コンディションが刻々と進行していくため、
魚が入れ替わることは当たり前。
どの選手も恐れている「魔の霞ヶ浦状態…」も考えられるが、
「釣りには必ず釣れるタイミングがあり、
魚を手にするためには自分を信じて釣り続けるしかない」。
これは練習が多い少ないに関わらず、W.B.S.戦士全員の
「ファイティングスピリッツ」の1つであろう。

--Day1--



W.B.S.プロシリーズの折り返し地点となる大事な試合とあって、
初日の朝も選手達の熱気で溢れていた。 
誰かさんがハプニングで走り回っていた以外では…(苦笑)。

実は私のトレーラーのタイヤが会場入り後に、
見る見るうちにフラットタイヤに〜〜〜(簡単に言えばパンクだな…)。
今回は親友である長岡艇での参戦であったので、
メカニカルトラブルがないようにと細心の注意を図っていたのに、
いきなり出鼻がくじかれたzzz。

とりあえず2軸タイヤなので
「1本くらいフラットでもボートを降ろすぶんには問題ないでしょう。
 でも出た後にスペアと交換して下さいませ」。

と絶対の信頼を寄せている
「アイアン会長横山様&アカオニ副会長鈴木様(笑)」に依頼した後、
ポジティブに戦いの準備開始。
あせる気持ちを抑え、早々に準備を終えると辺りはまだ暗い。
ミーティングまで約20分…。
周りを見渡すと様子を見に来てくれた仲間…。 
みんなタイヤ交換をする準備OKな様子…。

「時間あるから今のうちやっちゃおう。
口を動かしている時間があるなら身体を動かそう!」
アイアン会長の号令とともにピット作業開始〜。
各パートをあうんの呼吸であれよあれよという間にタイヤ交換終了〜〜。
10分かからず〜〜〜。 
「じゃっ、スペアタイヤは後でくっつけといてやっから」

と本部にタイヤを転がしていくアイアン&アカオニ…。
「これで気分よく試合出来るジャン」と肩を叩いてくれた仲間達…。
彼らに深々と頭を下げた後、横目で「これでズーボーじゃま・ず・い・よ・ね」。
とBuddyに言うと 首をコックリ…。

その後 何事もなかったようにミーティーングが行なわれ、
いつものように選手全員のハートに火が点灯した。
そして高まる気持ちのエキゾストノーストは最高潮!
W.B.S.プロトーナメント第3戦がスタート。



「2日間に渡る戦いが始まった。
いったいどんなドラマが待ち受けているのか〜!」


若干のロスタイムもあり…
いや、それ以上に仲間達の気持ちに少々グッときてしまったが(照)、
私たちのチームも無事ピットロードから本線に復帰。

さてさて先ほどの「首コックリBuddy」こそ、
華の45年会同期 開発学選手。
ルアービルダーとしてその名は日本を問わずアメリカでも知られ、
魚種を問わず無類の釣り好きとお見受けした(笑)。
BASSエリートプロである宮崎氏と親交も厚く、
開発選手が手がけるルアーは
世界で最高峰のトーナメンターのフィードバックを受け、
その一つ一つに全身全霊の魂が込められた至高の一品だ。



少々北東寄りの風が吹く中、
ファーストポイントである北利根川に無事到着。
バックポジション気味にはなるが まだ風の吹き始めとあって
濁りの発生もなく問題なし。
エレキを降ろし、私がた〜っぶりローション付きのワームを
着けようとしたわずか数十秒後…。
いきなり開発選手のクランクにヒット〜。

朝のボディーブロー後&ファーストフィッシュとあって慎重にランディング。
そして開発選手とこの日最初の握手。
「まだワーム付いてないんですけど〜。」と再度ワームを手に取り
ボートポジションを取ろうとしたらまたまたヒット〜〜。
「お願いだから俺にも釣りをさせてくれ〜」
私は嬉しい悲鳴をあげつつ、
ガッチリフックアップしたキーパーをキャッチ&握手。

「ちょっと落ち着こう」とボートを沖に離して、
私もワームをセットし(照笑)、ようやく釣り開始。
そしてリーズを20m程流したところで私にヒット〜〜〜。
その魚を難なくライブウェルに納め、今度は私から握手!
その後もヒット〜&握手〜を繰り返し、
なんと開始1時間もかからずにリミットメイク達成〜。  
オーマイガッ〜〜〜。

今回は2日間の長丁場。
ベースを作って早めに明日への活路を…
と思っていたプランを実行するべく、
小移動を繰り返しながらヒット〜&握手〜で入れ替えも行い、
まずまず3キロ半をキープ。
久しぶりの入れ替え作業に達成感もジワジワと。


そして「真ん中スタートくらいかな?」という期待をよそに
ウェイイン会場では怒涛の大祭が始まっていた〜!
 ドドドンッ。。。


2110gのスーパービッグと共に5kg越えの高岡・蜂谷チーム


5330gで2位スタートの稲葉・末永チーム


宮澤・保延チームも怒涛の5kg越え!で3位スタート!


圧巻は5760gというマックス級のウエイトで
トップスタートとなった渡辺・栗原チーム。

DAY2に続く…。



シ:いやいやいや〜。初日はさすがのボクも驚いた!
  
H:何が「さすがのボク…」は理解に苦しみますけど(笑)
  初日は久しぶりの快心のゲームにどのチームもイケイケだったみたい。

シ:しか〜し4キロ釣ってもチョボチョボzzz。



H:昔でいう7キロ釣って(7本リミット)ウハウハで帰ってきたら、
 8キロ、9キロ当たり前。明日どんだけ釣ればいいんだ〜〜〜〜って
 感じだったね。

シ:それにしてもこの釣れ釣れの前に
 Hiroはパンクで泣きべそかいてたんだ?
 …いままでの反撃開始(笑)

H:チッチッチ。大丈夫。まったく…ではなかったけど慌てはしなかった。
 さすがに来る途中の高架道でパンクしちゃったら具合悪くなってただろうけど、
 会場入りした後だったし、すぐ近くに仲間もいたしね。

シ:ところで、ボクらのチームの話は聞いてくれないの?
  
H:そ、そういえば、珍しくいい釣りしてたみたいだね(笑)。

シ:め、珍しくって! プンプン! とにかく話の続きを早く聞かせてよ!





Hiroと舟子のシオカラトンボのプロフィール

Hiro profile

W.B.S.プロ。
霞の風雲児を目指して早17年?
無類の釣り好き。
アメリカ事情にも精通している。 
右投げ右打ち。


舟子のシオカラトンボ profile

霞ヶ浦の畔に住んで11年目。
風の吹くまま気の向くまま霞ヶ浦を飛び回る。
近眼、メガネ使用。