W.B.S. 5thプロトーナメント Hiro's Eye
--試合前--
前号でお伝えしたとおり第４戦が終了した時点で、
A.O.Y.争奪戦はほぼ上位数名に絞られたと思われ、
一方クラシック権を巡る戦いは1kg以内に10数名がひしめき合い、
誰も少しの油断も出来ない緊迫した状況であった。
もちろん圏外からの一発勝負を賭けて来る選手も予想され、
湖上には第4戦終了翌週から最後の決戦に向け
精力的にプラクティスを行なう選手達の姿が見られた。
However，9月は台風発生が最も多い月。
不運にも9月に入って間もなくして台風9号／FITOWが関東地方を直撃。
各地に甚大な被害をもたらした。
霞ヶ浦水系はというと、MAX600mm以上の大増水。
平水位になるまで1週間以上もの時間を費やしたが、
選手間ではこの台風こそ霞ヶ浦の水を一掃し、
沈黙し続けていた魚達の目を覚まさせる要因になると思われていた。
事実、天候が安定しない条件下でのプラクティスでも
「釣れないながらも終わってみれば良く釣れていた…」状況が続いていた。
ポロッポロッと釣っていくとサイズは600〜700ｇが中心であったが、
我慢して数を重ねていくとキロサイズがこれまたポロッと釣れる。
そのため試合前予想ではリミットメイクが絶対条件と思われていたが、
まさかあれほどの混戦になるとは…。
--day1--
9月29日、冷たい雨が今にも降り出しそうな雲行きの中、
ついに2007W.B.S.トーナメント最終章のベールが開かれようとしていた。
スタート前、会場の土浦新港では先日お亡くなりになった大先輩である
折本喜一さんの冥福を祈って全員での黙祷が捧げられ、
「元祖ビッグフィッシュハンター折本お父さん」の意思を引き継いだ
先鋭28チームが暗雲立ち込める湖へと飛び出していった。
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*今回私のパートナーは、岸釣り界のエキスパートが集まるという
霞ヶ浦ジグソーパズル探偵団、通称「カスタン」メンバーで
燻し銀的な存在の人物、そう 岸釣り界の仕置き人・藤掛氏との組み合わせ。
「霞探魂」と呼ばれる氏の卓越した技術は私にとって強い味方…
というより沢山釣っていただきました（恥笑）。
Thanks lot Mr. 藤掛.
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さて、試合の方はというと 時折強い北東の暴風雨が吹きつける中、
まさにファイナルラウンドにふさわしい戦いが繰り広げられていた。
試合後聞いた話によると多くのチームがリミットメイクは余裕のよっちゃん。
朝の1時間で3連発！ なんて話も聞かれ、どのチームも
「俺達イケてるでしょう！」と考えていたらしい…。
みんな釣れてたのにね。
そういう我々も西浦を中心に移動する場所でコツコツとリミットを揃え、
この日のために温存していたエリアで、
久々の1500upをキャッチすることに成功。
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時間をたっぷり残して4キロ台を確保したこともあって、
翌日のパトロールをするほどの余裕の展開。
しかし、ウェイイン会場でとんでもない結果が待ち受けようとは、
このときの我々には知る由もなかった…。
どんなもんじゃい〜カスミ祭り！
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初日結果は実にリミットメイク率 25／28チーム。3キロ台は当たり前。
4キロ台の我々でさえ暫定順位6位…。
空前絶後のこの大漁祭りに誰もが目を疑った。
きっと天国から見守ってくれていた「折本お父さんからのプレゼント」
だったのであろう。
とはいえ、この大漁祭りにより年間ランキング争いはさらに激化。
最終日も釣りまくらない限り誰も安心出来ない状況になった。
まさに最後の最後まで何が起きるかわからない下克上トーナメント。
そして翌日、会場は歓喜のるつぼに包まれることになる…。
STAY TUNE！！
シ：いや〜hiro、1年間お疲れさま〜。
ホントにエキサイティングした試合だったね〜。
今でも興奮しているよ〜。
Ｈ：あの…感動に浸っているところ申し訳ないけど、
俺まだ１試合残っているんでお疲れさまじゃ…。
シ：んんっ？そうだった〜。
hiroも辛うじてクラシックに引っかかったんだったね〜。
敵ながら天晴れだよ天晴れ。かなり悔しいけど…。
Ｈ：辛うじて…というのは引っかかるけど、
とりあえずもう１試合出来ることになって…嬉しいよ。
シ：素直に喜ばなきゃ〜。
Ｈ：試合には勢いがないとまずいじゃない？
最後くらい一花咲かせようとは思っているけど…。
シ：じゃ〜いつもの海で練習！？
してから試合に臨めばいいじゃない〜。
Ｈ：しっ−ぃ。バラしちゃダメだよ。
強化合宿していることになっているんだから。
シ：まったく〜釣りならなんでも好きなんだから〜。
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