終夜営業Vol.16『Comfortable Box!』


多彩に渡るルアーやフック、シンカーを収納、
整理してくれるのがタックルボックスである。

私もオールドパルのボックスに始まり、
すごく憧れを持ったアムコの両開きボックスや、
下部にスピナーベイトラックを備えた引き出し式の
プラノのボックスといった大型の物を、
好んで使った経験がある。

その後、フィールドでの機能性を追求するようになると、
レーベルのエクスキャリバーシリーズや、
フィールドによってボックスの中のプラケースを
自在に入れ替えることのできるE.G.S.
(イースタンガイドサービス)のアルミ製おかもちボックスなどを、
使うようになった。

振り返ってみると、タックルボックスには、
その時代や当時のフィールド、ルアーの変遷など、
古き良き時代、さらには心の奥底の思い出を髣髴とさせる
私にとっての秘密の宝石箱のようなものである。

時代に合わせ、様々なタイプのボックスを使ってきた中で、
ここ最近、非常に使い勝手良く感じられるボックスを
今回は紹介しよう。

まず、一つ目がレンタルボートやアルミボートといった、
デッキスペースが限られたボートで活躍してくれるのが、
プラノ1234の上部カットモデル。
元々はW.B.S.メンバーの粟嶋君が重宝に使っているのを見て、
下部が壊れて家で眠っていた同じモデルを蘇らせたのがキッカケだったが、
上部の収納勝手、そして湖上での安定性や持ち運び易さなど、
使えば使うほど使い勝手のいいボックスに感じている。



さらに私の場合、中に付随しているスピナーベイトラックを
別のモデルから移植し、ロックできるタイプに変えており、
ボックス内でのスピナーベイトの暴れを完全にシャットアウトし、
常に整理された状態で使えるようにしている。



次に、昨年からデッキスペースが広いバスボート用に使用している
明邦化学工業(株)のバーザス8050の上部カットモデル。
このモデルは、細部にわたって非常に丁寧親切に、
そして考えられて作られているボックスなので、
わざわざ手を加える必要のないボックスである。
が、敢えてハードベイトをプラケースに上手にまとめ、
ダイレクトにボートストレージに収納するようになったので、
思い切って上部だけをカットして使用している。



ベースそのものが非常に完成されていることもあるが、
一年余り使ってみた結果、
その丈夫さとトップパネルの使いやすさ
そして収納力、安定性など
市場にあるボックスの中では
間違いなくトップレベル的存在の使い易さで、
今、私の中で最もお薦めできるボックスである。



ただ、上部をカットするには幾つかの注意が必要で、
サイドにあるペンチホルダーのクリアランスを
上手く計算してカット位置を決めることと、
そして面倒でもボックスをまずバラバラに分解してから
カット作業に入ることが仕上がりが美しく、
使い勝手の良いモデルへと変貌させるコツである。

最近のボックスは、一時期の粗製濫造な製品に比べて、
様々な面で飛躍的に使い易く機能的な製品が多くなってきている。
しかし、もう一捻りしたシンプルさを加えたら、
また違った使いやすさが誕生するのでは・・・と思う今日この頃である。