■ その625 常陸川水門 » date : 2012/10/05  
■その625 常陸川水門
俺もてっきり常陸利根川逆水門だと思っていたら、
正式名は常陸川水門と言うんだそうだ。
魚道早期完成署名を行った時に初めて知った。
それまでは逆水門とばかり思っていた。

田中さんと言う霞ヶ浦河川事務所の人が教えてくれた。
知らないことはいろいろあるもんだ。
20年も住んでいるのだが、なんたって新参者である。
まだまだ若いね・・・と言われる方なんであるよ。

で、その常陸川水門に設置された魚道を見学に行ってきた。
先ずは下流側、利根川に直接連なる排水口である。


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左側が呼び水口で、右側が魚や甲殻類が遡上する排水口である。
呼び水は文字通り、ここに淡水が流れているよ・・・
と、魚たちに示唆する流水口である。
だから、流れが速い。
その早い流れに呼び寄せられた魚たちが、
すぐ隣にある流れの緩い遡上口を見つけて
遡上して行く・・・という図式である。

しかし、ここで問題が一つ。
海水面が高くなる場合が多いこの周辺では、
塩水の逆流や浸入を防がなくてはならない。
排水口を四六時中開放すると、塩水の入り込みを阻止できない。
そこで、ゲートを設置し、これを閉じることで、
塩水が入り込まないようになっている。
続いて、上流側、常陸川水域にある流入口を見学した。


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左側の上方に三ヶ所の流入口があり、
右手側に一本の呼び水口がある。

上方の流入口の三ヶ所は、一番上流側がYP1.0で取水でき、
二番目がYP0.8で取水し、
三番目がYP0.6で取水することが出来るようになっている。
つまり、霞ヶ浦の水位に合わせて、
ゲートを開けられるようになっているのだ。

なので、きめ細かい作業や操作が必要になるが、
霞ヶ浦の環境保全のためだから、頑張ってくださいね。


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左側が呼び水口で毎秒3メートルの流速である。
右側が遡上口でこちらはのんびりと流れるし、
魚や甲殻類が遡上し易いように、
底には高さの違うブロックが敷かれている。
このブロックも移動可能だそうだ。

いやぁ〜、なかなか凄い。
限られた範囲の中でありながら、
水の動く施設が出来たことは大変に喜ばしい。
これが人間の叡智と努力だと思う。
が、これは平成27年までは試験運用なのである。
本格的な運用が始まるまでにはまだ暫くの時間が必要である。

でもね、漁業者と釣り人の要望によって造られたという事実は、
永遠に残るだろう。
本運用を楽しみに・・・生きていられるか?
あと3年か・・・長いなぁ。




» category : 霞オヤジの罵州雑言 ...regist » 2012/10/05(Fri) 19:00