■その309 水生植物
霞ヶ浦の本湖には、水生植物が極めて少ない。 その昔、今から40〜50年前には、 クロモやエビモ、ササバモ、セキショウモなどが 大量に生えていたらしいのだが・・・。
俺がW.B.S.をスタートさせた20年前程前には、 それでもあちこちにポツポツとエビモはあった。 極々限られたエリアだがクロモもあった。 アサザに関して言えば、それこそ群生地が幾つもあった。 野性のハスはどこでも見られた。 少なかったけれど、水生植物は沈水植物も含めてあったね。
それが今では剃刀で剃ったようにない。 パイパン状態だ。 つるっつるのつ〜るつるだ。 このパイパン状態の霞ヶ浦に、 沈水植物を増やしたい・・・と考えている。
クロモは言うまでもなく、エビモやササバモ、 セキショウモ、フサモ、マツモなど、 底質によって繁茂の異なる沈水植物を増やしたいのである。 特に、英名をイールグラスと言うセキショウモと、 ペッパーグラスと呼ばれるササバモだね。
そんなことを思っていた矢先、 水生植物、それも沈水植物や浮葉植物が、 群生しているエリアを見つけた。 いや、いや、前からそこには水生植物が存在していたのだが、 釣りに夢中になるばかりで、気が付かなかったんだね。 で、久し振りに行ったら・・・しっかりと残っていたんだね。 もちろん、霞ヶ浦に連なる水系である。
面白いもんで、 ここにはアサザはないけれどガガブタがあった。 アサザの仲間だが、白い花を咲かせる。 それも雪の結晶の様な美しい花である。
で、ガガブタがあると、アサガがないんだ。 水質の違いだか、底質の違いだか、水深の違いだか・・・ 何かが影響して生える植物が異なるんだね。 自然の生き物はこうして棲み分けをするのである。 面白いもんであるなぁ。
懸命になって外来生物を殺しまくる人がいるけれど、 自然の生き物の方が強かで、 その中に混じるときちんと棲み分けをするんだよ。 互いが反発反目しあって無益な争いをするのは、 人間だけなんだね。
そんな棲み分けを俺以外の人にも見て貰おうと、 日曜日に観察会を開く。 その場所には少なくても、 ガガブタ、マツモ、トチカガミ、セキショウ、ヒシ、 フサモ等が繁茂している。 昔の、それも小さな霞ヶ浦が存在していると考えるんだね。 だから、小さな防塵挺身隊の後に開催するんだよ。 参加される皆さん、お楽しみに!
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