日曜日、霞ヶ浦は酷い有様だった 西浦のほぼ全域がアオコで覆われてしまったからだ。 土浦入りの土浦港やラクスマリーナには、 アオコの死臭が漂っていた。 まるで肥溜めのような刺激臭である。
霞ヶ浦の最大流入量を誇る頼みの綱の桜川も、 アオコに侵されていた。 河口部は延々数百メートルに渡ってアオコが支配していた。
こんな酷い水は、ここ数年見たことがなかった。 と、言うことは、これも大震災の影響なのか? と疑りたくなるのも宜なることかな・・・。 それほど、西浦の土浦入りは酷い有様である。
エアコンの効かない車やクーラーのない車であっても、 窓を開けては走れないほどの強烈なオイニーが、 土浦を包んでいる。 こんな状況下にもかかわらず、JLBAもK-1も開催された。 アオコの死骸でドロンとした水が顔に飛んできたら、 それだけで皮膚が炎症を起こしそうにも拘らず・・・。
俺たちはこの水を飲んでいるのか!? 放射線が混じり、界面活性剤に溢れ、 アオコに侵された霞ヶ浦の水を、 唯一無二の生活水にしているのだ。 大丈夫か、茨城県南霞ヶ浦流域百万人の住人達は?
那珂川からの導水が必要不可欠と考えるのは、 霞ヶ浦の流域住民にとって、 当たり前なのではなかろうか? しかし、霞ヶ浦導水事業は止まったままである。
新たなる流入河川の構築は、 霞ヶ浦の水質浄化の起爆剤に成り得ると俺は考える。 北千葉導水で、手賀沼が再生したようにね。 しかし、再生を維持するには、 流域住民の霞ヶ浦への関心を高める必要がある。 それが霞ヶ浦でのレジャーの促進である。
水と遊ぶ・・・その先頭を湖岸の市町村が担ってくれたら、 ことはスムースに運ぶのだろうね。 しかし、多くの市町村が水辺に無関心であるな。 これが霞ヶ浦の憂鬱、導水事業が進まない理由かも知れない。
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