■ その770 小さな勇気を生む心

思い出したことがある。
その昔、入漁料を巡ってトラブルを目撃したことだ。

ある釣り場で係員が入漁料の支払いを催促したら、
「おう、釣れたら払ってやるよ。まだ釣れていないから、後で来いよ!」
と言う釣り人の言葉を聞いて唖然とした。
その後、言い合いは続いていたが、
「金が欲しけりゃ事務所へ来い!」的なことを言われ、
係員は入漁料の徴収が出来ずにその場を去って行った。

釣れなければ払わない……こんな考えが罷り通っていたね。
こんなことを言う人は、散々ぱら魚を釣って楽しんでも、
入漁料を払わない人なのだろうなぁ。
同じようなことをその昔、オレもしていたよ。
「ブラックバスは漁業権魚種ではないんだから……」と言って、
牛久沼での入漁料を暫く払わなかった。
でも、そんなことをしても何の解決にもならないことを知り、
進んで払うようになった。

現在、W.B.S.では、漁業権魚種ではないブラックバス釣りではあるが、
霞ヶ浦に流入する河川での釣りをするために、
選手の皆さんに茨城県の年券購入をお願いしている。
これは漁業組合と釣り人の相互理解を深めるためでもある。


ゴミも同様である。
釣り場に来てゴミの散らかっている所で、
少しも気にせずに平気で釣りの出来る人は、
『オレのゴミじゃないから関係ねぇよ!』と思っているんだろうなぁ。
でもね、そのゴミを一つでも拾い上げ、持ち帰って処分したら、
その場から一つのゴミが確実になくなるのである。
たった一つ……と思うかも知れないが、
0と1には大きな隔たりのあることを知って欲しい。
それは、入漁料の支払いと同じぐらいにね。

釣り場と釣り人の相互理解のために、
足元にあるゴミの一つを拾い上げ、適切に処分して欲しい。
そのまま放置してしまうと、流れたり、沈んだり、
粉砕されたり、溶け込んだりして魚たちに良い影響を与えないからだ。
もし、そのゴミを放置したことで、貴方の心に後ろめたさが芽生えたら、
貴方には正義の心があると言う証拠。
だから、もう少しだけ勇気を奮い起して欲しい。

そんな勇気を持った人たちが集うのが、「53 Pick Up!」である。
貴方の心に勇気が足りないと思ったら、
是非、次回の「53 Pick Up!」に参加して欲しい。
勇気をもった仲間たちが沢山いるからね。
一緒に釣り場を守る心を育てよう!

で、この方々は、大いなる勇気をもった方たちですよ。