■ その692 油かだぶらぁ〜!

盆休みを利用して磯原に行くはずだった。
が、諸事情で行くことが叶わなかった。
う〜ん、残念!
まぁ、身から出た錆ではあるのだがね。

その憂さ晴らしてぇわけではないが、昨日は岬巡りに行ってきた。
霞ヶ浦の岬と言えば判るよねっ! そう、和田岬!
防塵挺身隊の渡辺学さんがキャンプをしているというメールが来たので、
空いた時間を見計らって差し入れに行った。
彼には会えなかったが差し入れは渡すことが出来た。
一件落着!

帰りの道すがら、ちょっと釣りでもしようと、
ロッドを持って土手を掛け降りようとしたら、
オレの釣り欲を大幅に減退させる酷いものを発見した。


7匹ものアメリカナマズの死骸である。
ブラックバスの時と同様に、
外来魚とか、悪い魚とか、何でも食っちゃう魚……
なんてぇイメージだけを先行させちゃうから、
叩き殺して捨てて行く連中が後を絶たない。

ハッキリ言って、これもゴミの不法投棄だよ。
生ゴミの不法時だ。
その辺をしっかり理解させずに、
「悪魚イメージ」ばかりを先行させるから、
霞ヶ浦の湖岸にはアメリカナマズやオオタナゴなどの、
魚の日干しが点在して死臭を放ち、ウジ虫がわいている。

こんな湖を誰が財産だと思うんだい?
こんな生ゴミだらけの湖に誰が来ようと思うんだい?
アメリカナマズやオオタナゴなど、
未利用魚の処遇を霞ヶ浦河川事務所も茨城県も漁業者も
そして、一般市民も真剣に考える時期が来ているね。

「その魚、殺して捨てたらゴミ、そのまま逃がせば資源」

こんなスローガンを霞ヶ浦の湖岸に浸透させたいなぁ。
水辺に降り立ったら魚の死骸が山盛り……なんてぇ霞ヶ浦じゃ、
誰にも誇れないよ。
最初にマグロが規制され、
次にはどんな魚が世界基準で規制されちまうのだろう。
魚食文化の日本、危うし!

だからどんな魚も、生きたままでリリースしましょうね。
もちろん、食べたい人は食べてよろしい。
庭木の肥料にしたい人は殺して持ち帰ってよろしい。
湖岸に捨てるのだけは勘弁てぇことだ。


霞ヶ浦の湖面には、
急激な水温の変化でアオコガびっしり湧いていた。
このアオコをレンギョが食い、
アオコの減った隙間をぬって湧いた動物プランクトンを小魚たちが食い、
その小魚をハスやニゴイ、ブルーギルが食い、
そのハスやニゴイ、ブルーギルをアメリカナマズやバスが食い、
と、まぁ、こうして霞ヶ浦は回っているのだね。

そこには、人間の入る隙間などはないが、
ほんの少しだけお邪魔させていただこう。
そんな気分で霞ヶ浦の魚釣りを楽しみたい。
霞ヶ浦生物相の中の、一つの歯車にはなれそうにないけれど、
歯車の回転をよくするための安い油にはなれそうである。