ベテラン勢、強し!!
初戦の勝者は
冷静なアジャストメントで、
5kgオーバーを持ち込んだ
小野光一・中嶋美直チーム!!
■2011 W.B.S.プロトーナメントシリーズ 第一戦REPORT
いろいろあったが、晴れて開催に漕ぎ着けたW.B.S.トーナメント。
その陰では関係各位の尽力が多大に貢献したと思われるが、
選手の皆さんの熱意も開催を下支えしていたことだろう。
もちろんスポンサー各位の後押しも偉大な力となってくれた。
そんな中で行われた今年の第一戦。
選手の奮闘振りは感動的だった。
やっぱりW.B.S.トーナメントはいい!!
何本ものウェイクを湖面に刻んでスタートしていくボートを見て、
ギャラリーの多くは陶然としていた。
恐らく選手も、アドレナリン全開で鼻を膨らませていたことだろう。
「これこそ、俺たちが待っていた瞬間だ」……
ビッグレイクでのトーナメントを考慮してのボート規制、
安全確保と不正防止という見地から採用されている二人乗船。
W.B.S.がかたくなに守り続けているこの二つの縛りは、
すなわち本場のスタイルそのもの。
つまりはバストーナメントの原点ともいうべきフォーマットなのである。
過去の経験、蓄積を元に入念なプラクティスを重ね、
魚の居場所を探り当て、釣り方をハメる。
この素朴で、しかし実に奥の深い作業が男たちをトリコにする。
そんな試合では、トータルな釣力というものが試される。
生半可な実力ではとても太刀打ちできない。
記念すべき今年の初戦において、それが証明された。
好成績を収めたのは、ほとんど手練手管のベテランたち。
やっぱりW.B.S.プロは違う。
そんな印象を深めた結果だった。
当日のコンディションは薄曇りで昼前から薄日が差すローライト。
6月とは思えないほど薄ら寒い。
まったく風もなく、湖面はベタ凪。
一年で一番釣れる時期にしては、
まったく釣れそうもない雰囲気が充満していた。
試合環境として歓迎すべき材料はあまりない。
減水、酸欠、トーナメントラッシュによるエリアの混雑、
そしてハイプレッシャー化。
おまけに霞水系全域という広大なトーナメントエリア。
潮来マリーナスタートなので、
霞ヶ浦本湖が釣れているとしても、移動時間というリスクがある。
だが、条件は皆同じ。
前述のようにベテランは過去の蓄積から答えを出すはずだ。
6月19日5時20分。
34チーム68名の選手たちは、
思い思いのプランを胸に、潮来マリーナを後にした。
今年は多くのフレッシュマンが加わった。
ビッグレイクにおける本格トーナメントの、
あのスタート時の興奮を味わえるだけでも、
入会金を払った価値があるといえよう。
ある初参加者は試合後、自身のブログでこう書いた。
「いやー、シビレました」
本音だろう。
さて、今年も取材班はクルマで選手の姿を探しに出かけたが、
地震のおかげで湖畔道路に侵入できないことが多く、
選手の姿はほとんど発見できなかった。
したがって、趨勢はウェイインまでまったく分からなかった。
釣れているのかいないのか。
午後1時半、
今年最初のウェイインが始まった。
話は前後するが、
全体でリミットメイクが15チーム。
さすがに6月は釣れる…というべきか、
もしくは「さすがW.B.S.プロ」というべきか。
ウェイトも4kg超えが11チームという堂々たるものだった。
今回のキーエリアとなったのは
当初の予想を裏切って、北浦本湖。
スタート地点でボートの行方を観察していると、
ほとんどが右、つまり神宮橋方面にステアリングを切っていた。
外浪逆浦、常陸利根川、北利根川、
そして霞ヶ浦本湖を目指したと思われる。
それに対してレフトターンはわずか4艇。
しかし上位チームの多くは北浦本湖から魚を持ち込んだのである。
6位の狩野敦・加木屋守チームは
混雑を避けてスノヤハラにも北利根にも行かず、
北浦のドック巡りを選択。首尾よく2本獲ったが後が続かない。
そこで北利根に移動したが釣れない。挙句の果てに北浦に戻り、
沖の杭で魚を追加してリミットを達成した。
本戦初参加の加木屋選手は昨年の桧原湖セミオープンの準優勝者。
なんと、W.B.S.においてお立ち台率100%という偉業を達成した。
恐るべき愛知パワー!!
ビッグフィッシュ賞に輝いた1580gを含む
トータル4320gで5位に入賞した柴崎智尋・羽生剛チームは唯一、
常陸利根川をメインエリアに指名した。
その川において、
テナガエビとイナッコが多い場所の葦を攻めてグッドサイズを重ね、
8時にはリミットメイク。
そこから入れ替えを繰り返し、ついに1580フィッシュをゲット。
水門の角の反転流にアベラバ+バレットを落とし、
エスケープアクションを加えるとズガン。
羽生選手の貢献も大きく、入賞を果たした。
直前にボートトラブルに見舞われたが、
松屋さんのレンタルでプラを重ねた努力が実ったといえよう。
柴崎選手TackleData(ビッグフィッシュ)
ROD:AbuGarcia ファンタジスタ Deez 69L+
REEL:AbuGarcia Revo Elite + ZPIベイトフィネススプールキット
LURE:IMAKATSU アベラバ1/16oz + SAWAMURA バレット3inch
LINE:Berkley VANISH トランジション 8lb
4位の速水孝将・安藤剛チームは
北浦と常陸利根川のコンビネーションプランを実行した。
安藤選手の得意な常陸利根川でリミットを揃えて
速水選手が好感触を得ていた
北浦で入れ替えるという作戦が見事にハマリ、
4410gというナイスな数字をマークした。
ところが3位入賞の川口信明・竹内聡チームは
土浦周辺に的を絞りロングドライブ。
その大胆な作戦が見事に結果を出した。
釣方はオーソドックスな重めのテキサスリグ。
夏の魚を意識して、タテストを攻略して
4本ながら4460gという堂々たるウェイトを持ちこんだ。
マイエリアで勝負をかけた川口選手の勘が冴え渡った印象である。
「釣れそうじゃないオーラ満開のエリアでひたすら撃って5バイト。
獲れたのは全部クォリティーな魚。
いゃあ、勉強になりました」とは竹内選手の言葉だった。
川口選手TackleData
Tackle1
ROD:ヴァガボンド アクションロッド XX664
REEL:ベイトリール
LURE:GaryYAMAMOTO クリーチャー
LINE:SunLINE FCスナイパー 14lb
RIG:テキサスリグ
Tackle2
ROD:ヴァガボンド アクションロッド XX665
REEL:ベイトリール
LURE:ZOOM スピードクロー
LINE:SunLINE マシンガンキャスト 22lb
RIG:テキサスリグ
Tackle3
ROD:ヴァガボンド アクションロッド(プロト)
REEL:Daiwa TD-X
LURE:KTW B7
LINE:SunLINE マシンガンキャスト 16lb
RIG:テキサスリグ
AnyComment
メインエリア:西浦メイン、土浦から出島まで
今回のキモ:サマーパターンを意識した釣り
竹内選手TackleData
ROD:MAGABASS F7-711X
REEL:ベイトリール
LURE:霞デザイン 霞クロー3.7inch グリーンパンプキン
LINE:TORAY ポリアミドプラス 25lb
RIG:10gテキサスリグ
AnyComment
メインエリア:西浦
今回のキモ:考えるな感じろ?
一方、準優勝の清水綾・小林研一チームは北浦本湖、
しかも釜谷より上流のみでゲームを作った。
当初は北利根でリミットを揃えてから北浦勝負というプランだったが、
多くのボートが下に向かったので急遽予定変更。
矢幡、蔵川、山田、江川などの名所を回って
4本まではあっという間にライブウェルに納めた。
その後、しばらく時間が空いたが
それでも9時半には揃えてあとは楽しい入れ替え作業。
このチームもタテストをヤマセンコーのノーシンカー(清水選手)
フィネスワームのネコリグ(小林選手)で攻めて、
思い通りの釣りを展開した。
「北浦がこんなに釣れるとは・・・」
清水選手は臨機応変なゲームプランが成功して、
納得の表情だった。
清水選手TackleData
ROD:DAIKO プロト 6.5ft
REEL:ベイトリール
LURE:GaryYAMAMOTO ヤマセンコー4inch
LINE:SunLINE FCスナイパー 12lb
RIG:ノーシンカー
AnyComment
メインエリア:北浦周辺(矢幡、蔵川、山田、江川etc)
今回のキモ:1日中センコーを投げる。
ダイコーさんのプロとロッドのタックルバランス
小林選手TackleData
Tackle1
ROD:Fenwick GWT64CL
REEL:Daiwa PX68L
LURE:ZOOM フィネスワーム
LINE:8lb
RIG:ネコリグ
Tackle2
ROD:UEDA Pro-4 SSR668
REEL:Daiwa Liberto Pixy
LURE:ZOOM スワンプクローラー
LINE:8lb
RIG:ジグヘッドワッキーリグ
AnyComment
メインエリア:矢幡、蔵川、山田、江川
今回のキモ:第3フライト(実に示唆に富んだコメントである)
そして優勝は小野光一・中嶋美直チームの5450g。
素晴らしい数字である。
このチームはコンビネーションが最高に機能した。
双方ともに「見えていた」状況だったので
二人のプランを適材適所に採用して試合に臨んだ。
外浪逆浦でます一本、
そして中嶋選手が感触を掴んでいた麻生でいいのを2本追加。
その後しばらく音なしが続いたが、
一気に北浦に戻り矢幡のシャローで2本。
最後の魚が1400フィッシュで5kg超えを果たした。
リグは小野選手がプロズチューンデバイス、
中嶋選手がヤマセンコーと、
どちらも十八番のテクニックを駆使した。
小野選手TackleData
Tackle1
ROD:Fenwick GWT64CL
REEL:ベイトリール
LURE:Pro'sFactory プロズチューンデバイスPT113 1/16 ワカサギ
LINE:SunLINE 8lb
Tackle2
ROD:Fenwick エナジー69CMJ
REEL:ベイトリール
LURE:GaryYAMAMOTO ヤマセンコー4inch
LINE:SunLINE 10
中嶋選手TackleData
ROD:EverGreen ヘラクレス フォースグランデス
REEL:Daiwa Pixy
LURE:GaryYAMAMOTO ヤマセンコー4inch
LINE:EverGreen バスザイル 14lb
RIG:ノーシンカー
こうして、歴史に残る2011年の初戦は幕を閉じた。
今年の参加メンバーで目立つのはBMC勢、
FOUR SET勢の台頭。
どちらも大挙して精鋭を送り込んできた。
今回はFOUR SETのヌシ、小野選手が大魚を仕留めたが、
次回以降どうなるか、実に楽しみである。
次は7月10日。まだ梅雨も明けていないと思われ、
状況的には初戦とほぼ変わらないように思われる。
しかし、魚は変幻自在に動く。
次回も状況にナイスアジャストして
華々しいゲームを見せてくれるように期待する。
レポート・大和小平(やまとしょうへい)