ハイランドレイクの爽やかな戦い

ブッ千切りの優勝は
赤羽修弥・松原幸範チーム



2008 W.B.S.桧原湖オープン


今年3年目を迎えた桧原湖オープン。
W.B.S.が将来の飛躍をイメージして実験的にスタートさせた試合だが、
すでに定着した感もある。
初年度が17チーム、
昨年が18チーム。
そして今年が19チームと参加チームも増えた。
牛歩のようだが、着実な歩みだ。

この試合はオープン戦ということで、
多方面からのエントリーが見られるのが最大の特長。
3年連続で出場した選手も少なくない。
また、武田架奈美というレディスアングラーの逸材も、
昨年に引き続き顔を見せてくれた。
もちろん、W.B.S.メンバーもジンクリヤーな水を求めて、
数多くの選手が磐越道を走って駆けつけた。



もうひとつの特長は桧原湖というトーナメントウォーター。
前述のようにW.B.S.メンバーにとっては未知のフィールドだが、
迎え撃つロコにとっては自分の庭。
そうしたメンバーが入り混じって釣り競うところが、
桧原湖オープンの面白いところだ。



そんなチャレンジングな企画だけに、
多方面からの協力も多い。
地元の方々、関係各位のバックアップには、
この場を借りて厚くお礼を申し上げたい。



さて、試合のレポートに入るが、
仕事がタテ込んでいたために、
原稿がここまで遅れてしまったことを陳謝したい。

7月6日の桧原湖は快晴微風。
一見、快適な環境のようだが、
釣りには最悪。
ましてや、プラから次第に釣れなくなってきた状況を考えると、
ドピーカンでまったり無風ではお手上げ。

各チーム、それなりにプラの感触をつかんではいたようだが、
超難解なコンディションに翻弄された。
「桧原湖は任せろ」と胸を張るジモティーらも頭を抱える始末だった。

こうなると、臨機応変に対応したチームが結果を出す。
赤羽修弥・松原幸範チームは、
その典型だった。
リミットメイクの2,940g。
2位に大差をつけての優勝である。

特筆されるのは、ラージが4本!!
スモールが一本という内訳である。
その内一本はビッグフィッシュ賞を獲得したラージである。

このチームも基本的にはスモールメインのプランだったが、
風が吹かない時間帯にラージ狙いにシフトして、
プラでマークしていたカバーに付くやる気のある魚を立て続けに獲っていき
ナイスなラージを4本ライヴウェルに入れた。
無風状況に賢く対処した結果であろう。

パートナーの松原選手の貢献も見逃せない。
「桧原湖の鬼」と異名をとる同選手だけに、
風がないとみるや湖が狭まる馬の首をチョイス。
5メートルのハードボトムでスプリットのハングアップ&オフで
720gのスモールをモノにするなど、
さすがである。



赤羽選手TackleData
Tackle1
ROD:Daiwa STEEZ ウェアーウルフ
REEL:Daiwa リベルトピクシー
LURE:Berkley ドーバークローラー
LINE:Daiwa アデス8lb
RIG:ワッキーリグ

松原選手TackleData
Tackle1
ROD:EVERGREEN CombatStick ウルトラエアリアル
REEL:Daiwa TD-X2506
LURE:Berkley インチホッグ
LINE:SunLine スーパーFCスナイパー3lb
RIG:スプリットショットリグ

Tackle2
ROD:Fenwick テクナAV(US)
REEL:Daiwa TD-X105LH
LURE:ライトラバージグ&Berkley インチホッグ
LINE:SunLine スーパーFCスナイパー8lb



準優勝は丹竜治・是枝清輝チーム
このチームも素晴らしいゲームを展開した。



キーワードはやはり『風』。
糠塚島の風が当たる部分で
ひたすらスクール待ちの釣りを実行。
粘りが功を奏して12時40分にはリミットを揃えた。
リグはライトキャロ。
小さくて目立つ色がいいと。
黒とかグリパンの濃い色をチョイス。
放っておいた方が子バスを避けられたので
大きいのがクルマでじっと待っている我慢の釣りを続けた。
パートナーの是枝選手は
「こういう釣りもあるんだと勉強になりました」
と語っていた。


丹選手TackleData
Tackle1
ROD:Nories ロードランナー610XLS
REEL:スピニングリール
LURE:バークレーパルスワーム、その他
LINE:3lb
RIG:ライトキャロライナリグ

是枝選手TackleData
Tackle1
ROD:Megabass F1-61XS
REEL:Daiwa TD-S2500
LURE:サタンワーム
LINE:TORAY スーパーハード3lb
RIG:ライトキャロライナリグ

Tackle2
ROD:Daiwa ハートランドZ 601MLXS-sti
REEL:Daiwa TD-S2500
LURE:アライブシャッド
LINE:TORAY スーパーハード3lb
RIG:ダウンショットリグ



3位は大藪厳太郎・岡村宏規チーム
桧原湖オープンでは
2年連続立ち台男の岡村選手と組んで、気合十分の大藪選手だったが、
まずまずの結果をもたらした。



糠塚島回りや下流域をローテーションして
4本ながら1,980gとウエイトを伸ばしたことが
お立ち台ゲットの要因。
岡村選手は
「桧原湖をずっとやっていて、5本揃わなかったのが悔しいです。
やっぱり、風が吹かないのが一番つらかったですね。
大藪さんがいいのを釣ったのも、風の吹きはじめでしたね」
と語っていたが、
「でも、シャローの釣りは大変勉強になりました」
と付け加えた。
二人の選手にとって、
この桧原湖オープンは大きな意義があったようだ。



大藪選手TackleData
Tackle1
ROD:EVERGREEN テムジン スカイマスターlV
REEL:Daiwa AEGIS
LURE:IMAKATSU ジャバスティック3inch
LINE:TORAY BAWO Braid
RIG:キャロライナリグ

Tackle2
ROD:EVERGREEN テムジン エアリアルハイパフォーマンス
REEL:Daiwa AEGIS
LINE:TORAY スーパーハードプレミアムプラス3.5lb
RIG:ダウンショット

岡村選手TackleData
Tackle1
ROD:Megabass F0-68
REEL:Daiwa TD-X2000
LURE:サターンワーム
LINE:3lb
RIG:キャロライナリグ

Tackle2
ROD:Megabass F1-61
REEL:Daiwa TD-X2000
LURE:AR-Q
LINE:3lb
RIG:ノーシンカー



そして4位はジグヘッドのミドストとライトキャロ(早乙女)、
カットテールのノーシンカーを駆使した早乙女剛・蜂谷制チーム



5位は早稲沢沖の4〜5メートルのハードボトムを
キャロで延々と流した村中義明・鯉河健一チーム



6位はダウンショットとキャロで北部のエリアを広く探った
後藤美征・小林研一チームという結果だった。



なお、後藤美征選手は来シーズンのW.B.S.チャレンジを表明した。

こうして、話題に溢れた桧原湖オープンは無事に終了した。
タフな状況だったので、試合としては過酷なものとなってしまったが、
それがトーナメントというもの。



試合が終われば桧原湖の爽やかな風に吹かれて、
互いに健闘を称えあったのである。

来年はスケールアップされる予定のこの桧原湖戦。
ますます楽しみな将来である。

レポート・大和小平(やまとしょうへい)

Rank Name Name F / A weight
1 A1 赤羽 修弥 / G 松原 幸範 5 / 5 2940
2 A1 丹 竜治 / G 是枝 清輝 5 / 5 2160
3 A1 大藪厳太郎 / G 岡村 宏規 4 / 4 1980
4 A1 早乙女 剛 / A2 蜂谷 制 5 / 5 1840
5 A1 村中 義明 / S 鯉河 健一 5 / 5 1420
6 G 後藤 美征 / A2 小林 研一 5 / 5 1380
7 A1 浅井 由孝 / A2 一戸 達也 4 / 4 1280
8 A1 小田島 悟 / G 武藤 俊明 4 / 4 1240
tie G 千葉 正博 / A2 市川 好一 4 / 4 1240
10 G 八鍬 和志 / A2 柴崎 智尋 5 / 5 1220
11 G 峰 正寿 / A2 平川 皓也 5 / 5 980
12 G 秋場 勇人 / A2 宮澤 孝博 4 / 4 860
13 A1 佐藤 紀之 / A2 山本 寧 3 / 3 780
14 G 渡辺 勇人 / A2 狩野 敦 2 / 2 680
15 A1 香取 潤一 / G 田中 正行 2 / 2 480
tie A1 小野 光一 / A2 末永 宏行 2 / 2 480
17 A1 金光 忠実 / S 宮原 康朗 2 / 2 360
18 G 武田架奈美 / S 澤田麻起子 0 / 0 0
tie G 平田 規晃 / A2 松村 寛 0 / 0 0
BIG A1 赤羽 修弥 / G 松原 幸範 840