罵州雑言

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その465 生態系?


 

 

今年の霞ヶ浦にはサギの仲間が大量に飛来している。

恐らく、8月の熱波の影響で酸欠になった霞ヶ浦の

ワカサギを狙ってのことだと思う。

相当な量のワカサギが湖岸に設置されている水門から流れ出る水や、

水の動いている流入河川域を目指して集まっていた。

それらの水域には必ずと言って良いほど、

シラサギやアオサギ、ゴイサギたちが群れをなして立ち込んでいた。

 

岸辺にはサギなどの魚を狙った水鳥が集まり、

沖合にはワカサギを餌とするブラックバスやアメリカナマズ、

大型のコイ、ニゴイなどがこれまた群れをなしていた。

 

 

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そんな状況が落ち着いたある日の夕方、

やはりサギたちは水辺を訪れ、

ワカサギの接岸するのを待っているようだった。

しかし、ワカサギの接岸がこの日はなかった。

 

すると一羽のシラサギが、

石の間に潜んでいるゴリやエビを狙って移動した。

水中に立ち、微妙だにせず水中を見つめ、

ゴリやエビの動きに神経を集中していた。

 

 

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何かが動いた。

が、ゴリかエビかは判らない。

するとシラサギは電光石火の早業で首を伸ばし、

水中の獲物に襲いかかった。

どうやら餌にありつけたようである。

 

ここ数年来の霞ヶ浦はワカサギもシラウオも豊漁で、

加えてボラやニゴイなども有り余るほど増えている。

そんな状況だから魚食性の鳥にとって、

餌に困窮しないのである。

すると繁殖が上手く行って野放図に増える。

桜川のシラサギのコロニーには何百羽と言う数のシラサギがいる。

 

生態系を守る……大義名分だけが独り歩きをしているようだ。

シラサギが街のすぐ傍であれほど繁殖していたら、

周辺の住民はその糞害に憤慨している筈であるが……。

 

 

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