罵州雑言

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その456 巾着の効果!


 

 

霞ヶ浦周辺に設置されている巾着、割栗石の入った網のことだ。

魚釣りを嗜む人的には最悪のストラクチャーである。

が、築堤を守る……という視点からすると、

その効果は絶大である。

このところ毎日吹いている東寄りの強風下の湖岸パトロ-ルで痛感した。

 

 

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上の二枚の写真を見比べてもらうと一目瞭然である。

写真上が巾着なしのコンクリート護岸である。

寄せ来る波の飛沫で平場はビショ濡れになっている。

 

一方、写真下の巾着ありの写真は、

湿っている場所が少しあるだけで波がかかっていない。

湿っているのも前日の雨によるものだと思われる。

 

つまり、巾着が有る無しで、

コンクリート護岸の平場の受ける波の浸食が、

抑えられているのだ。

築堤の耐久効果としては相応の働きをしているのだ。

 

もし、風波による波浪や大地震などで霞ヶ浦の築堤が決壊したら、

周辺住民の生命財産が脅かされる。

それを考えると俺たち釣り人の釣り辛さや釣り難さなどは、

まったくもって自分勝手な言い草である。

 

それと前にも書いたが、

巾着の効能の一つとしてその隙間に植物が繁茂出来るんだな。

どんな植物が蔓延るかは判らないが、

植物が生えて水中のリンや窒素を吸収することで、

水質が良くなることは判り切っていることだ。

 

だがね、一つ落とし穴がある。

時期になったらこれらの植物を毎年刈り取って、

撤去する作業てぇのが必要だ。

でもね、国と民間団体が協力し合えばきっとうまく出来る筈だ。

 

草刈りの作業は国土交通省霞ヶ浦河川事務所が受け持って、

俺たち釣り人は一つでも多くの人間が投棄したゴミを回収して行く。

そんな分割作業を続けることが出来れば、

きっと霞ヶ浦の魚たちは健康に成長すると思うんだな。

折角、設置した巾着の効果を生かすためにも……。

 

 

 

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