罵州雑言

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その134 僕等はみんな生きている


 

アメリカナマズが少し離岸したようだ。

産卵のピークが過ぎ、浅場で交尾していたアメリカナマズたちが、

今度は子育てのために岩盤帯の窪みや穴、岩の影などに潜みだした。

そのため、以前よりは釣れなくなった。

代わりに、バスが接岸してきている。

 

面白いもんだ。

ワカサギに始まった霞ヶ浦魚族の産卵が、

シラウオ、フナ、ブラックバス、コイ、タナゴ、タモロコ、

アメリカナマズへと変遷して行くんだな。

 

134bass

 

134catfish

 

そして、アメリカナマズの産卵が終了すると、

テナガエビが産卵で接岸し始める。

秋になるとカネヒラやゼニタナゴなどの産卵が始まり、

続いてアユの産卵期となる。

 

以前は霞ヶ浦にあれほど多く遡上してきたアユだが、

利根川の河口堰に新しい魚道が完成し、

運用されるようになってからはその遡上数が激減したようだ。

やはり、総延長距離の長い川の方が好きなのだろうね。

そこで、もし霞ヶ浦により多くの魚を呼び込もうと思ったら、

霞ヶ浦導水事業であるな。

 

魚などの生き物が増えると彼等の捕食消化活動によって、

湖水の無毒化が推進されると考える。

人間の肝臓の機能と同様に、

魚たちの肝臓にも働いてもらえるからである。

 

霞ヶ浦には農薬を始めとして、様々な物質が入り込んでいる。

これらを分解したり、無毒化してくれているのが太陽である。

その太陽の働きをさらに高めるために、

より多くの生物が生息できる環境作りが大切である。

 

シラウオもワカサギも、ブラックバスもアメリカナマズも、

巻貝や二枚貝も、沈水植物や浮葉植物も・・・・・・

様々な生き物が棲む霞ヶ浦こそ、

魚釣りのパラダイスと言えるのである。

 

僕等はみんな生きている。

汝、殺すことなかれ!

 

 

 

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